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(初)大阪探訪記 7/13〜15
7/13
午前
とにかく蒸し暑い。仰々しい荷物を預けるべく、見つけたのは新世界の200円ロッカー。
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使えるのか使えないのかも分からないこのロッカーに強引に荷物を詰め込み、小銭を入れる。
異常に硬い鍵を施錠。どうせ大したものは何もない。戻ってこないならそれまでだ。とりあえず置かせてくれ。暑い。
(書きながら気づいたが、「2023年」との表記が。使うべきではなかったようだ。)※荷物はのちに無事回収できた
午後
新世界を超え、動物園前駅。西成へと向かう。
はじめての西成。商店街をただ歩くだけにも関わらず、カルチャーショック。
(と言ったら大袈裟だが、それくらいに自分は東京のお坊ちゃんであることを自覚させられる)
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昭和の雰囲気が色濃い。鶴見橋商店街を真っ直ぐ歩き続ける。
身体の不自由な方が多い。車椅子が目に付く。うっすらと流れる昭和歌謡。
途中、熱中症からか倒れて流血してしまっているおばあさんを見かける。もちろん救急隊員が駆けつけている。周囲の人は皆心配していて優しい。何とも言えない気持ちになる。
商店街を進むにつれ、目が潤んでくるのを感じた。何だろうこの雰囲気は。
皆がハンディキャップを抱えつつ、それでもたくましく"生きている"、その姿に強く心を揺さぶられる。
(しかしこの感情が、"よそ者の色眼鏡"ゆえであるという気分にもなる。とにかく複雑な感情)
屋台で200円のモダン焼きを買い、蒸し暑い公園で食す。塩味が嬉しい。
西成近辺でいくつか安宿をあたったが、あいにく三連休の土曜のせいか満室との返事。もっと探せば空きはあったはずだが、暑さで気分がへこたれ、今晩は新世界で泊まることに決めた。
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やがて日もくれ、新世界のとある夜。スーパー玉出、カップ酒。喧騒の中。
7/14
午前
ドミトリーに荷物を預ける。完全に沈没しきっている外人もいるようだ。
蒸し暑い中、商店街の中の一際目を惹く建物へと向かう。
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アイスコーヒー。外からはパッと見古着屋のようでもあるが、中には素晴らしい光景が。
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自然豊かな庭が広がる。京大吉田寮を思わせる空間。
人が皆、穏やかかつ親身で心地よい。土地の話を伺い、また身の上話を聞いてもらう。
言葉では表しようのない居心地の良さ。ぜひとも冬に再訪したい。
午後
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あべのハルカスを見上げるこの雰囲気が独特だ。東京にはあまりない景色。
結局夜は酔っ払い、友人と電話。途中、たまたま通りすぎたのが飛田新地だったと気づく。営業終了後のようだった。
夜の西成は他所から飲みに来た人間が騒いでるだけで、そこに住んでいる方々は静かだ。考えてもみれば当然のことである。
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7/15
大阪最後の一泊は3畳の部屋へ。といっても一泊1800円で中級クラスなので、とても綺麗で快適だ。
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スーパー玉出へと向かう途中に、有名なあの場所が。
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積み上がった物が、時間の蓄積を感じさせる。
夜には結局酔っ払い、通話しながら酔いどれ散歩。なるべく大きな音を立てないようにと、この頃には自然と配慮をするようになっていた。
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夜は基本静かである。もちろんおじちゃんの怒声が聞こえてくることもあるが、それはどこの都市だって似たり寄ったりだろう。
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西成。ステレオタイプなイメージとは異なり、心地よい街だと感じる。もちろん人によって印象は異なるものだし、長期で滞在しなければ見えてこない景色もあるだろう。
一つ言えるのは、多くの人が色々なハンディキャップを抱えながら、その中でたくましく明るく、そして時に悲しく生きているという、人間として至極当たり前な日常が広がっている街だということだ。
その直向きな姿にパワーを貰ったと言ったら偉そうだろうか。しかしそうしたポジティブな感情を覚えたことに嘘偽りはない。
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話しかけてくるおっちゃん達は基本優しく(ときおり聞き取れないような部分はありつつも)、フレンドリーかつ繊細な人々だと感じた。
冬に、今度はゆっくりと再訪したい。寒い時期だとまた違った印象を受けるかもしれない。
とにもかくにも、訪れないことには分からない。
「人が街を作り、やがて街が人を作るようになる」
この数日、そんなことばかり考えていた。
明日から向かう「山」は、いったいどんな場所なのだろう。想像がつかない。
雨音が強まってきた。梅雨明けが待ち遠しい。
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