江戸のお味 あられ豆腐編
でました、
江戸時代の料理を再現するシリーーーズ!!!
シリーズといっても、前回書いたのはかれこれ一年近く前。やっと続きを書く気になりました。
今回の題材は「豆腐」です。
お豆腐は中国生まれ
豆腐といえば、日本古来の食材というイメージですが、実は中国が発祥。
その昔、遣唐使が日本に持ち帰ったから、豆腐という字はもともと「唐符」と書いたとか、そうじゃないとか。
また、戦国時代、豊臣秀吉の朝鮮出兵で、捕虜として連れてきた兵士が、豆腐を作る技術をもたらしたとか、もたらしてないとか。
まあ、あまり明確なことはわかりませんが(おい)、今回参考にしたのは、前回同様、江戸の料理を食材別にまとめてある「江戸料理読本」です。
また、新たに手に入れた「とんぼの本 豆腐百珍」(江戸時代の豆腐料理の本「豆腐百珍」の解説書)も活用していきます。
霰豆腐を作ってみる
さて、この「豆腐百珍」は、江戸時代中期に書かれたもので、タイトルの通り豆腐料理のレシピだけが百個も収められているという、まさに豆腐づくしの本。
日本料理の原型は江戸時代には出来上がっていたといいますから、現代の私たちが見ても、美味しそうな豆腐料理が並んでいます。
その中でも、私が目をつけたのは「霰豆腐」というお料理。作り方がとても面白いのです。
こちらがそのレシピ↓
なんとなく作り方は伝わると思います。
では、さっそく再現していきませう。
①豆腐の水気を切る
「よく水をおししぼる」の部分ですね。
同じ『豆腐百珍』の別の項に、やり方が詳しく書いてあり、
とあるので、ほぼ、現代の豆腐の水気の切り方と同じやり方です。今回は、豆腐をキッチンペーパーで包み、皿をのせ、マグカップを重しにして、30分ほど置いてみました。
②豆腐をサイコロ状に切る
「小骰に切り」とは、サイの目状、つまり角切りにするということ。
1.5センチ位に切っていきます。
③ざるに入れてコロコロ転がす
ここがこのレシピのハイライトでして、豆腐をざるに入れて揺すると、徐々に角が取れて丸くなる、というメカニズムなのですが、
『江戸料理読本』では、ざるを重ねて蓋をして揺する、とある一方、『とんぼの本 豆腐百珍』では、ざるにいれた豆腐を水にさらしながら揺するとあり、若干やり方が違うので、色々試してみました。
結果、蓋が必要なほど激しく揺すると豆腐が潰れてしまうので、蓋はせず、ざるを左右に静かに振る程度でOK、という結論に。
3分ほどひたすらコロコロしてみましたが、完璧な丸にするには、かなり時間がかかりそう。
きりがないので、角がとれてなんとなく丸く見えればOKにしました。
④油でカリッと揚げる
あらためてキッチンペーパー水気を除いてから、170度の油で揚げていきます。
かなり色づくまで揚げないと、後でしぼんでしまうということなので、念入りに揚げて、狐色になったら引き上げます。
完成!
何やら地味な見た目ではありますが、サクサクとした食感はあとを引きます。
塩を振って、おつまみ感覚でどうぞ。
しかし、なぜ、江戸時代の人たちは四角いお豆腐をわざわざ丸くして食べたのでしょう?
江戸町人の遊び心ってやつでしょうか。
確かに、ちょんまげの料理人が一生懸命ざるを振っているところを想像してみると笑けてきますが。
もし、タイムスリップできるなら、江戸時代に行って「なんで?なんでお豆腐丸くするの?」って直接聞いてみたいですね。
これぞ歴史のロマン!(スケールちっちゃ)
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