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食べ物つれづれ

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食を通してざっくり考えたこと。エッセイぽく。 あまり具体的なレシピは出てきません。
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#料理エッセイ

お品書きの威力

お品書きの威力

私の夫は味音痴というわけではないのですが、結婚当初は、大根とカブの違いもわからないような人でした。

要するに食べ物に頓着ないのです。

(それでいて、嫌いなものは結構あるので釈然としないんですけどね。ナス、ピーマン、オクラなど夏野菜全般アウト。夏にカレーが作れません、、)

好き嫌いは仕方ないとしても、自分が今何を食べてるか?くらいは、意識して欲しいと思うわけです。変な味がしたら毒かもしれない、

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ゴマをすり、りんごを磨く。

ゴマをすり、りんごを磨く。

ごまをするのが好きだ。

と書くと、私が上司にとんでもないおべっかを使う、姑息な人間だと思われそうですが、
私が好きなのは「すり鉢でごまをする」行為そのものなので勘違いならさぬようお願いしたい。

すり鉢でゴリゴリとごまを擦る感覚や、ごまの香ばしい香りが大好きで、少しずつゴマが擦られて、粒が細かくなっていく様も見ていて楽しいものです。

ゴマをする、の由来

そもそも、なぜ「ごまをする=気に入られ

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わたしが料理をする理由

わたしが料理をする理由

無心になれる瞬間、誰からの見返りを期待するでもなく、対象と向き合ってるその瞬間は、一瞬が永遠みたいに長く感じます。

例えば子どもの頃、絵を描くのが好きで、誰に褒められるわけでもないのに、夢中でチラシの裏に絵を描いていたあの日、1日はとても長いような気がしました。

大人になった今、私は料理と出会って、あの魔法みたいな一瞬を、再び感じることができるようになりました。

幸せだなぁと思います。

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わたしの道具選び放浪記

わたしの道具選び放浪記

新婚当初。
独身の頃から使っていた安いフライパンで餃子を焼こうとしたら、皮がこびりついてきれいに焼けず「私は餃子も満足に焼けない女なのか・・・」と
絶望的な気持ちになったことがある。

SNSに載ってる、美しい餃子を見ては、なんでこんなにきれいに焼けるの?!と嫉妬に駆られたこともある。

しかし、答えは単純だった。

こびりつかない、良いフライパンを買えばいいだけのことだった。

今はティファール

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