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ヒルデガルトの症状ミニ辞典~肝臓の病気編~

いつも読んでいただき
ありがとうございます。
さおりんです。


中世の時代に修道女で
医学や作曲、薬草など幅広い知識を
信仰と共に教えていたヒルデガルト
という方が症状別によって
説明しているのでご紹介します。


今回は、肝臓の病気についてです。


【肝臓の病気】
肝臓の病気の最も重要な機能は、血液の
解毒ですが、ほぼすべての代謝過程を
調整しています。ですから肝臓の病気は、
全身を阻害することもあります。


肝臓の炎症は、たとえば黄疸を引き起こす
肝炎や、肝臓の萎縮や肥大に至ることも
あります。


原因はしばしばアルコールの摂りすぎで、
感染症や負担のかかる誤った食生活も
要因になります。


ヒルデガルトは誤った、
とくに過度の食事を肝臓病のもう一つの
原因だと考え、肝臓病を病んでいる人は、
食事に良質の酢を加えるよう勧めています。


酢の温性と辛さが肝臓を助けてくれます。


その他にも、リコリス、シナモン、
ヒソップ、フェンネルを使った
肝臓のためのワインや、
ラベンダーのワインも勧めています。


また、ヨーロッパグリのハチミツ漬け
を摂り、頻繁にスイートアーモンドを
食べるようにと書いています。


フェンネルのワイン


フェンネル
Foeniculum vulgare/Fenchel
ウイキョウ



フェンネルは、人の身長程度の高さまで
生長し、7月~10月にかけて
大きな黄金色の散形花序を咲かせます。


熟した種実を収穫すると、
このフェンネルシードには、アネトール
やフェンネル独自の風味の元である
フェンコンを含む精油成分のほか、
プロビタミンA、ビタミンBとC、
カルシウム、リンが含まれています。


原産地はアジアと地中海地方ですが、
ドイツでも栽培は可能で人気の食材です。


古代のエジプト、ギリシャ、ローマでも
フェンネルはすでに食材、薬用、
風味づけの植物として知られていました。


当時のおもな適応症は腸内ガスでしたが
現在でもフェンネルティーは健在で、
子供にも用いられます。


また、胃を強くする働きがあるとも
言われていました。


ヒルデガルトの評価もとても高く、
毎日フェンネルを食べれば、衰えた目も
再びはっきり見えるようになる
と書いています。


胃腸のトラブルにも勧めています。
さらに、フェンネルは人を陽気にする
ので、うつ状態にも効果的です。


フェンネルは鼻風邪のときの吸入にも
使われます。効果の根拠は、
・正しく流れることができずに
鼻水の原因になる体液をフェンネルの
温性が集めます。
・ディルの乾いた冷性が、その有害な
体液を乾かします。


ここでは、肝臓の疾患にもフェンネルを
含むワインをご紹介します。


フェンネルのワイン 肝臓に
・リコリス 4g
・シナモン 4g
・ヒソップ 4g
・フェンネル 10g
・ラントワイン 1L
・ハチミツ 好みで


ハーブ類にワインを注ぎ、
密閉して2~3日ねかせます。
あとで、必要ならハチミツで甘みを
加えてください。
ヒルデガルトは「苦味がない」ように
しなさいと記されています。


このワインを、少量の朝食を摂った後
と夕食後の就寝前に、9日間続けて
毎日飲んでください。


ラベンダーのワイン》

ラベンダー 
Lavandula angustifolia/
Lavandula offcinalis/Lavendel



ラベンダーは、南欧では自生しています
がドイツでは庭で栽培されています。
生長すると高さ1mほどになり、小さな
細い灰緑色の葉をつけたやぶ状の灌木に
近く、7~8月に青い穂状花序が咲きます。


この花を開花前に収穫します。
葉は9月になってから収穫します。


ラベンダーの利用法はさまざまあります。
昔から下着の引き出しに入れて使われて
いますがこれで下着がほのかによい香り
がするだけでなく、防虫にもなり、
部屋の中に吊るしておくと、ハエや蚊
などの虫除けになります。


さらに、胃に優しく、利尿、発汗、
寄生虫駆除、活気づけるような作用が
あります。


傷、打撲、脱臼、捻挫、痛風、リウマチ
にも使われます。


皮膚病、火傷、感染した傷にも
ラベンダーは効果的です。
定期的にラベンダーを入れたお風呂に
入ると子供の健康維持を助けます。


ヒルデガルトはラベンダーのワインを
肺の疾患と、とりわけ肝臓の疾患に
勧めています。


ラベンダーのワイン 肺と肝臓に

このワインについてヒルデガルトは
肝臓と肺の痛みを和らげるだけでなく
「純粋な判断と分別を与える」と
記しています。
このワインにはスパイクラベンダーが
最適です。


・ラベンダー 20g
・ラントワイン 1L
ラベンダーをワインに入れて、約10分、
とろ火で煮ます。濾して、瓶に詰めます。
1日に2~3回、リキュールグラスで
飲みます。


ヨーロッパグリのハチミツ漬け

ヨーロッパグリ 
Castanea sativa/Kastanie
スウィートチェスナット


ヨーロッパグリは1000年も生きる
ブナ科の樹木です。小アジア原産ですが
昔から南欧や北アフリカにも分布し、
ドイツの比較的暖かい地域でも
ローマ時代から栽培されています。


なかでもフランスには、農民が何か月も
ヨーロッパグリで生活していたのが
それほど遠い昔ではない地域でもあります。


そこでは秋に収穫し、温かい灰の下で
焼き栗にしていました。南ドイツでも
焼き栗が多くの市場で「マロニー」という
名で売られています。


ヨーロッパグリの実はデンプン、脂質、
ビタミンBとCが豊富で、厚い皮の
おかげで熱しても栄養素は保たれます。
その作用は衰弱した体に効果を発揮します。


ヨーロッパグリの栽培が広まった背景には
ギリシャ人から受け継いだローマ人の存在
があり、その後はトルコ人が
東南ヨーロッパ遠征で広めました。


カール大帝も皇帝庭園での栽培を
指示しています。
ヒルデガルトにとっては、
ヨーロッパグリはフェンネルや
スペルト小麦と並んで、無条件で勧める
価値ある食材でした。


「人間のあらゆる虚弱」に有益であると
記しています。
痛風、頭痛のほか、心臓、脾臓、
胃の疾患を和らげたり、治癒したりする
のに勧めているほか、血行不良、とくに
頭部の場合に、ゆでたヨーロッパグリを
食すように助言しています。


家畜の伝染病には押しつぶした
ヨーロッパグリの樹皮を浸けておいた
水がよいとあり、
これは家畜が食べ過ぎたり
食欲がないときに役に立つというもの
でした。


ヨーロッパグリのハチミツ漬け
血行不良などに
・皮をむいたヨーロッパグリ 100g
・ハチミツ 適量


柔らかくなるまでゆでて押しつぶし
ハチミツと混ぜます。
密封できるガラス瓶に入れ保存します。
1日に数回、スプーン1杯を摂って
ください。


注意喚起としては、
肝臓のトラブルを抱えている人は、
アルコールを控えましょう。
そして、ヨーグルト、とくに、
クヴァルク(フレッシュチーズの一種)
は、肝臓によい大切な食品です。
できるだけ頻繁に使いましょう。


ここまで読んでいただき
ありがとうございました。
さおりんでした。

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この記事は
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ADHD・HSPなどの繊細敏感種族
いわゆる繊細感覚派の方々向けに
セルフメンテナンスする生き方の
ために「ヒルデガルトのハーブ療法」
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