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毎日note「好きなことを仕事にするってしんどいよ。」

タイトルは、尊敬している友人の言葉だ。
高校の同級生であるその友人は、幼い頃から料理をして振る舞うことが大好きで、小学校の家庭科の調理実習にも、テーブルを美しく飾るためのナフキンセットなどを持参していた。高校時代には、日本では手に入らない食材を個人輸入で海外から仕入れて食べてみたりもしていた。将来はフランスに修行に渡ると決めて、フランス語の勉強も早くから始めていた。

高校卒業後、私は大学へ、彼は調理師専門学校へ進んだ。私が大学生活を楽しんでいる間に、彼は専門学校からの進学のような形でフランス校へ学びにいった。学校を卒業した後は、フランスやスペイン、ヨーロッパの有名店へ手紙で修行を申し込んでいた。断られても、音沙汰がなくても諦めずに何度も手紙を書いたそうだ。やがて願いが叶い、世界の名店での修行を実現していった。

そんな彼が手紙に書いていた忘れられない言葉がある。
「好きなことを仕事にするのはしんどいよ。嫌いになってしまったら、その仕事できなくなっちゃうからね。」

彼はその仕事が大好きだったし、今でも続けている。
その昔、彼は自分の目標をこう語っていた。
「料理人の地位を上げたい」
そのために自分自身が活躍して、飲食業界の給料や料理人の給料、地位を上げ、憧れを抱いてもらえる職業にしたいと。
新卒入社した会社で目の前の仕事にあくせくしていた私は、彼の志の高さに刺激を受けたことを覚えている。

2社目の会社に入社した私は、人と企業のご縁を繋ぐことで、日本を元気にしたいと思った。キャリアアドバイザーの仕事が大好きだった。人の人生を応援する仕事が。でも、自分自身がしんどい状況になってしまったとき、その仕事を続けることが辛くなってしまった。そして辞めた。彼が言っていたその言葉の意味がわかったような気がした。

今、書くことが好きだけど、書くことを仕事にしたときに、嫌いになってしまったら、、、と考えることがある。
そして「書くこと」が好きなのではなく、書くことを通して実現したいことがあるんだと気づく。書くことは手段なのだと。

キャリアアドバイザーの仕事で好きだったことをあげてみる。
人や企業を元気にできること
新しい人と出会えること
自分では体験できない世界を知れること
人の役に立てること
人に喜んでもらえること
たくさんの企業や仕事を知れること
世の中の技術や事業を知れること、そこに貢献できること

こんなことができたら嬉しいって気持ちは変わらない。
今は、それを「書くこと」を通してやっているのだと思うと、しっくりくる。
もっとできるようになりたい。
これまで「書くこと」を仕事にしたいとの思いに、目を背けてきた気がする。
でも、もう、自分の体はすでに書くことを学びたいと動いている。

今は、書いて書いて書きまくる経験が自分には必要なのではないかと思う。

バットを振らなきゃ球には当たらない。
打席に立たなきゃデッドボールもフォアボールも、もらえない。








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