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「場の理論」人の行動には、その人の特性と周囲の環境が関係しているーーー"ほぐす学び_2022" 旅の初日は、クルト・レヴィン「場の理論」

退職から一年

会社を退職して1年が経った。同じ会社で同じ仕事を14年半、ライフイベントによる働き方の変化や勤務する場所や向き合うマーケットの変化はあった。お客さんや市場も日々変化していくので飽きる間もなく続けていた。でも、周囲の環境も大きく揺れ、旅に出たい気持ちも抑えられなくなった。新しい世界を自分の目で見に行こう。

会社を辞めた自分に寄り道ライダーと名前をつけて、心の赴くまま立ち寄り続けていたら一年が経った。半年間の寄り道旅のはずが、まだ終着点には辿り着かない。人生、ずっと寄り道でいいんじゃないか、と今感じている。

目的地を決めない旅だからこその醍醐味がある。何を目指しているの?どこに向かっているの?と聞かれても答えきれない。でも、どんな自分で在りたいかはわかっている自分が幸せでいること。心のままにやりたいことをやる、学びたいことを学ぶ。

寄り道の効能

「寄り道していく」と決めると、いつか参加したい、いつか行きたい、いつかやりたい、と思っていた場へ飛び込むハードルが下がる。「寄り道」だから、ずっとそこに居るのではなくいずれは去る時がくる。終わりをイメージして、その「場」を「今」を思いっきり楽しむ。

そして、また寄り道。自分をほぐしたい

自分でもよく理解できてないので、読む人の役に立たないのではないかと思うが、今感じたことをこれからのために残しておきたい。

鶴見俊輔さんがヘレンケラーにインタビューした際、アンラーニングの意味をたずねたら、「既製品のセーターを一度ほどき、自分の体に合うように編み直す」が答えだったような、と表現されるアンラーニング、大人の学びなおしをみんなでやっていく。

参加動機

以前FBで見ていつか参加してみたいと思っていた。今回もFB見て開催を知った。最終日が12/10。12/12は自分の誕生日。自分へ誕生日プレゼントに学びを送りたい。学びの旅のあとの自分に会ってみたい。

”ほぐす学び_2022” 旅の初日10/1

今の気持ち:ワクワク、ドキドキ。旅に出る日の朝の心の動き。緊張と楽しみと。

session1 「場の中で科学する」

社会科学者クルト・レヴィンの「場の理論」について。

アンヂェラさんが初日の学びをわかりやすくnoteにまとめてくださっているので、こちらをぜひご覧ください。アンヂェラさんのnoteを読んで、レヴィンが本に書いていることが読めた気がしました(汗)

レヴィンを読んでの感想
ほとんどわからん、日本語なのに読めない。羅列されている単語が喉にも頭にもつかえる感じだ。でも結婚生活の例え話には食らいつく。結婚生活13年、岐路を迎えたタイミングだからこそ学びたい。「場」を科学する?結婚生活を科学するってこと?少しでもわかりたい。

社会的場における”主観的”及び”客観的”要素;3段階の手続

結婚生活がどんな経路を辿るかを予言するとすれば、心理学者は次のような方法をこころみる。主人も妻も、自分の相手が現になしたように振る舞うであろうとは期待していなかった。明らかに次のステップは、各々がこの驚きに対していかに反応するか、各々がいかに他人の行為を解釈するか、もっと一般的にいえば、各々がこの新事態をいかに”知覚”するかということに左右される

社会科学における場の理論(P.196)

もしも主人と妻とが”ことのわけをすっかり話しあわ”ないならば、即ち彼等の生活空間の構造を同一ならしめる目的でお互の生活空間の構造を交互に交換するという挙に出ないならば、明らかに混乱を生ずるであろう。

社会科学における場の理論(P.197)

さて、この結婚生活の分析は、3つの段階を経て行われている。
第1段階:時点1における主人と妻の心理学的事態を各々別に、各自の次の行動を引き出すという目的で分析する。
第2段階:時点2における、行動の結果として現れる社会学的(”客観的”)事態を表現する。
第3段階:時点2における結果としてあらわれた主人と妻の心理学的事態を、近くの法則の助けをかりて導出する。
第3の分析は、その事態に包含される人々の心理学的事態の分析を出発点にして、彼等の次の現実の歩を予言するという、次に続く新しい3段階の分析を行う基礎になる。

社会科学における場の理論(P.197)
社会科学における場の理論 第20図(P.195)

私自身の解釈
結婚生活で相手が自分の期待通りに動かなかったとき、その相手自身はこちらの期待通りに動いたつもりだったとき、お互いが相手のことを読み違えて行動を起こすことで、イライラやモヤモヤが生じる。そして、その相手の行動をどう解釈するかが大切。お互いがその状態をどう意味付けするかが結婚生活を左右する。
(※知覚は刺激に対して意味づけを行う過程)
何か大切なことを言っているようだ。言葉の意味をよくよく噛み締めて理解して、結婚生活のヒントを得たい。

レヴィンを読んで、これからも考えていきたいこと

場の理論:人の行動には、その人の特性と周囲の環境が関係している
B=f(P,E)
B…behavior:行動(意図的活動、願望、思考、会話、言動、夢、努力…)
P…Personality:人間性(性格、態度…)
E…Environment:環境(社会的状況、他人の行動…)

同時性:一定時における行動の唯一の決定要素は、その時の場の特性である
生活空間は時間的に接続し、出来事によって修正せられ、しかも歴史の産物であるけれども、同時の体系のみがその時に効果を持ちうる

行動には過去や未来は関係ない。現在の要因(相互に連結)のみが行動に関わっており、その要因を対象者がどう見るか次第だ。ライフスペースあるいは、心理学エネルギーフィールドは、人と直前の現実に対するその人の感じ方を取り巻く環境のようなもの。
→基本的には主観的で個人的なスペース

環境心理学者ミーさんの言葉メモ

・個人の心だけでは分解できない要素がある。個人の中にある心を開いた時に、そこには集団や環境など複数の要素がある。
・メロディを構成する音符がある。音符だけではメロディにはならない。全体をみるとはそういうこと。
・心を持っている個人が集まると、集団に心ができる。
・日本語は「場」という言葉に知恵を持っている。
・よい理論ほど実際に役立つものはない By クルト・レヴィン
・「場」の力でいう環境とは?部屋、ペン、人間も環境。周りにいる人も環境。相手にとって自分も環境。人がいるから「場」が生まれる個人と環境は、同時に起きている。
・「場」は実在している。同時性、連続性、オーロラは磁場が作っている
・スティーブンホーキング博士は筋ジストロフィーであったが、宇宙空間の無重力では体に影響がない。環境が「場」をつくる

グループ対話メモ

・「場」とは何か?
「ふち」で区切ることでつくることができるのでは?空間、場所、時間、家族、家、夫婦、、、どこまでが家?など人によって「ふち」が異なる?
同時性ってどういうこと?
行動には過去や未来が関係ないのか?関係あるものだと思っていた。ジャバラのように現在が連続したものが「場」?
(ミーさんの話も踏まえて)このジャバラを複雑な地形に置くとどうなる?例えば2月にはじまったロシアとウクライナの戦争。はじまったのは2月だろうか?ジャバラの一部を切り取って見ているだけなのかもしれない。戦争は一人ではできない。個人より集団でやることには集団力学、グループダイナミックスが….
初めて知ったばかりの理論で、今起きていることについて考えてみたいと思った。

・古楽では音符に書き起こせない音で演奏するという話。ドレミファソラシドの音符は、音に音符という「ふち」をつくることで誰もが同じ曲を弾けるようにする。音符があることで世界共通の認識を作ることができる。 「ふち」は共通認識をつくる。

・「場」を区切る「ふち」の話しから感じたこと。
「ふち」の区切り方について、共通認識が持てていないことが争いにつながるのかな。夫婦喧嘩・・・家族、夫婦の役割への認識の違い。相手へ期待する行動との違い。その「場」をどう解釈しているかの違いなのか。戦争は「場」への解釈が異なる。お互い歩み寄らない….

ほぐす学びのそのあとで、体をほぐしに行ってきた

午前にほぐす学びに参加した後、スーパー銭湯へ。頭と足のマッサージを受けた。
全身を触っていく中で、左肩がめちゃ固いと言われる。力を抜いてくださいと何度も言われるが、力の抜き方がわからない。抜いてるつもりだけど、力入ってるねと言われる。いつも自分は力入ってるんだろうなと感じる。固まった左肩をグリグリ動かしてほぐしてくれる。力を抜くって難しい。自分の体の力の抜き方、自分の体の特性を知ることが大切だと感じた。

初日を終えて感じたこと:

「ほぐす学び」ってなんだろう?「場」で聞いたこと、感じたことをもう一度こうして思い返し、自分ごとに手繰り寄せて考えること。クルト・レヴィンも知らなかった私は先人の新しい知恵を借りて、生きている今を深く見つめ直していると感じる。知らず知らず「場」の枠におさまりたい、はみ出したくないと思っている自分を感じた。みんなに必死でついていかねばと。「場」の空気を読むとはこういうことかもしれない。自分が自分のままに、感じたことを言葉にしていくことが「場」への貢献につながる。「集団力学」も「場」についても体感することができたように思う。

#ほぐす学び
#本屋アルゼンチン

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