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たった一人のモーレツ♡ファンが教えてくれたこと

「ママの鼻は高いなぁ。」
娘のコリスが羨ましそうに私の鼻を見て言う。

「ありがとう。コリスもママに似て、鼻がシュッとしていて高いよ。」
ニヤニヤしながら言葉を返す。

このやりとりを見て、いつも夫が苦笑いの呆れ顔。

私の鼻は高くない。鼻が高いと言われたことはこの人生で一度もない。
むしろ、私の鼻はこじんまりとしていて、高い低い以前に小さい。
コリスの鼻は、私の鼻と似た形をしていて、こじんまりとしていて小さい。
私の鼻の子供バージョンだ。

それでも、コリスから見ると、私の鼻が高く見えるらしく、
毎日「ママの鼻はいいなぁ、ママの鼻が好き」と褒めてくれる。
ずばり、コリスは私の鼻のモーレツファンだ。

43年間、一度も日の目を浴びることのなかった私の鼻が、
今、一人の少女によって照らされている。
自分の鼻なんて、気にしたこともなかったのに、
あまりに鼻がいい、鼻がいいねと言われるもんで、
だんだん自分の鼻が好きになってきた。
一つ好きなところができると、自分も捨てたもんじゃないぞって気がしてくる。
なんせ、モーレツに私の鼻が好きなファンがいるのだから。
そうか、これが、自己肯定感を育むってことか。
母が娘に教えられる。

「100のLIKEより、一つのLOVE」

By及川光博

一つのLOVEで、
私も彼女を煌々と照らしたい。

君、いい鼻してるね、と二人で言い合ううちに
自分の鼻も相手の鼻も、ますます好きになっていく。

たとえ100人が褒めてくれなくても、
モーレツなファンが一人いてくれることが、嬉しい。

私はいつまでも、コリスのモーレツファンでありたい。
母さんは、コリスにモーレツファンでいてもらえるように生きたい。


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