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皆、ちょっと焦りすぎーーー"ほぐす学び_2022" session2は、河合隼雄さん、「深層意識への道」「明恵夢を生きる」

10/7、金曜夜に行われた”ほぐす学び2022”について書き残しておきたい。
session1では、クルト・レヴィンの「場の理論」を学び、いろんな感情が渦巻いた。session2では、河合隼雄さんの本を用いて「人間の深みに降りる」を体験。河合隼雄さんについても、中松ふうふさんがnoteに素敵にまとめてくださっています!

自分では上手くまときれないのですが、河合隼雄さんの本を読んで印象に残った箇所を繰り返し読んで、その意味を暮らしの中で感じていきたいと思っています。
・課題図書:「深層意識への道」河合隼雄・・・岩波書店

本を読んで心に残った箇所、抜粋

誰だって理屈で考えて、合理的にものの言い合いをすると、言葉、言語になります。「あなたはどう考えていますか?」「その原因はなんですか」「その結果はどうですか」「では、どうするのですか」というように言語でやっていくのです。言葉で一生懸命に考えている限り、われわれのやっている臨床の仕事では、まず結論が出ないか、出ても結局は仕方がないとなる場合が多いです。

「深層意識への道」河合隼雄/P137 岩波書店

皆、どうしたら「仕方がない」と言えるか努力しているようなもんですね(笑)。

「深層意識への道」河合隼雄/P138 岩波書店

コスモロジーというのは、自分もその世界に入ってその中の一人として全体を見るもので、外から見ているのとは違うということを言っているのです。

「深層意識への道」河合隼雄/P143 岩波書店

リミナリティ(liminality)リミットは境界です。いうなれば、われわれが普通に生活している日常生活というのはいろいろな構造をもっています。男と女、目上と目下、金持ちとか何とかとか、いろいろな差を気にして構築されていて、それによってわれわれはそれなりの秩序を保っています。ところが、人間というのは、そういう日常生活の境界を超えて、リミナリティの世界(境界領域)に入るということが非常に大事なことだとターナーは言います。
どんな世界かというと、わかりやすいのが無礼講などというものがあります。
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日常生活を引きずりながら、うまいことリミナリティの世界で回復していくわけです。これを、人間は、いろいろな形でやっています。

「深層意識への道」河合隼雄/P150-151 岩波書店

皆、ちょっと焦りすぎですね。

「深層意識への道」河合隼雄/P154 岩波書店

session2を終えて感想

session1のレヴィンに比べると河合隼雄さんの本は読みやすく感じた。ただ、本を読む際に、著者は何を言いだろう?と答えを探す姿勢で読んでいたことに、読み終えて気づいた。仕事の癖なのか、「正解探し、答え探し」の構えで本に向かってしまう。「焦りすぎている・・・」とも感じた。
グループ対話で、「キャリアカウンセリングの時はどう構えてやっているのか?」と質問をもらい「構えを、構えないよう、構えている」と答えたことで、「構えないことが自分の構えである」と気づいた。
ほぐす学びのsessionへ参加する際にも、自分の中でどこか「構え」ていることに気づけたら、頭も体も心も一気にほぐれた気がした。境界を超えて、様々な世界の人たちと同じ本を読んで対話していることが心地よく感じた。
「河合隼雄かレヴィン、どちらをつまみに酒を飲むか?」という話しが出て、session中にお酒は飲んでいないが、河合隼雄さんが本で語っているリミナリティの世界ってこんな感じかもしれないと思った。
日々の暮らしの中で、「仕方ない」と言える努力をしている、、、グサッときた。早く結論を出したくて、焦っていて、じぶん自身が「ここまでやったんだから仕方ない」と言いたくてやっていることがあるように思った。人のことをわかる、人に向き合うということ、じぶん自身に向き合うことは簡単なことではない。その人が見ている世界に自分も降りていく、その人が見ている世界を自分も一緒にみるということ。じぶんが見たくない世界も見るということなのかもしれない。

#ほぐす学び
#本屋アルゼンチン

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