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iPhoneが変えた意外な世界

最近はAI関連のニュースを目にすることが増えましたが、その際に多くのメディアが「世界を変える技術」の様な書き方をしている印象があります。

実際の社会的インパクトも大きい技術なので、数十年後に振り返った時には歴史の教科書に掲載されるほど、本当に世界を変えているかもしれません。

過去にこのレベルで「世界を変えた」という印象を与えてくれたのは、最も直近の製品には「iPhone」が挙げられると思います。スティーブジョブズと並列で「iPhoneが世界を変えた」と今でもよく語り継がれています。

インターネットを家庭からアクセスできるものにし、更にはそれをどこにでも持ち運べるものに変化させました。それにより新しいビジネスの市場が生まれ、個人の生活までも劇的に変わることとなり、まさに「世界を変えた」と言える成果を挙げた歴史的な製品だと思います。

そんなiPhoneが変えた世界は、誕生から10年以上が経過し、更なる変化をもたらし続けています。僕が最近になって気づいた「iPhoneが変えた意外な世界」を紹介します。


ビジネスマンのファッション

ひと昔前まではスーツ姿のビジネスマンが持っているカバンと言えば、手提げスタイルが一般的でした。

しかしここ10年前後の間に、スーツにリュック姿のビジネスマンが多く見られるようになってきています。リュックはもともとフォーマルな場面で使われるものではなかったので、スーツとリュックは用途があっていない印象でしたが、今では当たりまえに見られる光景となりました。

その理由を調べてみたところ「外出中でもスマホにメールが来るため、両手が空いていると助かる」といった声や「目的地にはスマホの地図を利用して向かうため、両手が空いている方がいい」といった声が見つかりました。

iPhoneがスマートフォンの先駆けとなり人々の生活様式を変えたことで、こうしたビジネスマンのファッションまでも変わってきているようです。

あの国の食文化の減衰

iPhoneが世界に与えた影響はインドにも及びます。インドはIT大国としても有名ですが、もともとは独特の歴史と文化を持っている特徴的な国です。

他宗教の国家ですが、ヒンドゥー教徒が多くの割合を占めています。ヒンドゥー教では左手は不浄と見なしているため、食事で使うのは右手だけです。

そのため、インド人はカレーをスプーンを使わずに手で食べています。

これには、左手が不浄だからというだけでなく、食事を五感で楽しむという考え方もあり、ポジティブな理由から手でカレーを食べている側面もあるようです。盛りつけられたカレーを目で見て楽しみ、実際に手で触れて口に運び、香りと味を感じながらよく噛んで飲み込み、スパイスが生み出した豊富な栄養を摂取しています。

そんなインドですが、実際に訪れてみると、カレー屋では普通にスプーンが備え付けられている事実に気づきます。はじめは外国人向けのサービスかと思っても、他のインド人達も普通にスプーンを利用してカレーを食べている光景に気づくはずです。

かつてはカレーを手で食べていたインド人達は、いつからスプーンを使うようになったのか。

それは、iPhoneの登場によって日常にスマートフォンが普及してからです。

カレーを手で食べると指先が油にまみれてしまい、スマホを操作しづらくなってしまうため、多くのインド人がスプーンを使うようになったそうです。

カレーの油がこびりついた指先で、スマホの画面をタップしたりスワイプしたりすると、ストレスになりそうなことは容易に想像ができます。

数千年以上続いた食文化さえも、iPhoneは変えようとしていることになります。これこそ「世界を変えた」という言葉に相応しい事例かもしれません。

生成AIの誕生は間違いなく世界を変えると思いますが、iPhoneのように、どこまで意外なところまで世界を変えていくのか、なかなか想像するのは難しいものだと思います。

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