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小規模オウンドメディアを成功に導く2つの方法

今回はビジネス向けの記事です。

最近お客様と話をしていてよく思うことなんですが、オウンドメディアの運用に困っていたり失敗している企業が本当に多く、これらの運用の仕方は少し変えていかないといけない気がしています。

なのでオウンドメディア(特に小規模)ってこうやって活用してみたらいいよ、っていう点をまとめました。


※ちなみに「オウンドメディアってなんぞや?」って方はこちらに良記事を発見しましたのでどうぞ。


オウンドメディアが流行った背景

オウンドメディアについてざっくり説明すると、
自社で様々な情報を発信するWEBメディアを作り、そこにコンテンツ(記事)を定期的に投稿することで、顧客から認知を得たり、興味・関心を引いたりするマーケティング手法
の事です。オウンドというのは、英語の「owned」であり「所有している」といった意味です。


なんでこんな手法が多く使われているかというと、「そもそも広告だけで集客するのはお金がかかって仕方ないから他の手法が必要だよね」というところからスタートしています。いろいろなコンテンツを自社ウェブサイトに乗せていくことによって、オーガニックでの流入(広告ではない、普通に検索をしてホームページに来てくれる)増やしていけば、お金をかけずに恒常的に顧客を集めることができるよね、というトレンドがあったからです。

広告だと金額勝負になりがちですが、コンテンツは自社で工夫すれば他社と差別化しやすいという側面もあります。


ですので、大小様々な業種の企業が、こぞって自社のウェブサイトに情報を発信するコーナーとして「ブログ」を開設したり、自社運営のWEBメディアを作ったりして、それが結構当たり前の状態となりました。一部では「え?御社はオウンドメディア持ってないんですか?」みたいな会話がなされるようにさえなりました。




オウンドメディアは継続が難しい

ところがこの手法、やってみるととても大変です。というのも、オウンドメディアを開設して記事を作っていくこと自体は、広告ほど直接的なお金はかからないものの、「時間と手間」が膨大に発生するからです。オウンドメディアは一般的に「定期的に」「長期間」「一定量の」「優良なコンテンツ」を掲載し続けなければなりません。

そもそものオウンドメディアの発想として「広告ばっかりじゃお金かかってしょうがないからさ、オウンドメディアをお金かけずにやろうよ」というところからスタートしている企業が多いですから、「みんな時間あるときに記事作ろうね」みたいな緩めの運用になっているケースが多く、「最初はみんなで一生懸命記事を書いていたけれど、記事書くのも結構めんどくさいし、なかなかお客さんは増えないし、そのうち誰もやらなくなって今では放置」みたいな状態がなりがちです。

文章を書くのは、プロでも無い限り大半の人は慣れてないので、考えてみたら継続するのは大変ですよね。

ちなみに、オウンドメディアは今でもマーケティングツールとして非常に有効です。ちゃんと育てれば、しっかりと顧客とのコミュニケーションツールとして威力を発揮します。


対策1:ターゲットを絞り込む

オウンドメディアを運用しようとする企業でよくある間違いが「顧客を増やしたい」「問い合わせが増やしたい」というような欲求に流されてしまって、ターゲットが広くなってしまうことです。あんな人もお客さんになってほしい、こんな人も興味を持ってくれるかもしれない・・・そんなふうに考えて記事を作り出すと、幅の広すぎる内容のコンテンツになり、結果として誰にも刺さりませんでした、となりがちです。

ですのでターゲットは思い切り絞るべきです。

自社のサービスをよく使ってくれている顧客を1社(もしくは1人)思うかべて、その人が喜んでくれそうな内容に思い切り寄せていきましょう。世の中に100社(100人)いたら99人には無視されてもいいので、1人に「これめっちゃいいわ」って思われる内容にすることが大事です。


対策2:目的を変える

一方でマーケティングの予算が何億もありますよ、というような大企業は別として、基本的には限られた資源(ヒト・モノ・カネ)の中でマーケティング施策を行わなければならない場合がほとんどかと思います。

こういった場合、毎日優良なコンテンツを長期に渡って掲載するなど、目標として掲げたとしても物理的に無理があります。

ここで重要なのは、オウンドメディアの目的を思い切って「顧客獲得」ではなく「顧客育成」のために活用する、とすることです。

これはどういうことかというと、実際に営業活動をする知り合ったリアルな人に「うちの会社、こういったサイトを運営していて、こんな役に立つ情報載せているのでぜひ参考にしてください」といったトークに使っていき、顧客との関係構築のツールとしていくのです。

そうすれば自然ウェブサイトを紹介していけますし、さらに顧客むけにメルマガを発行していれば、自然とオウンドメディアの記事を紹介する形にできるはずです。

「知ってもらう」という認知を上げるのではなく、「より興味を持ってもらう」という方に力を注いだほうが、成果が出ます。


私の会社の事例

手前味噌で大変恐縮ですが、私の会社では「CRM Letter」というメディアを掲載しています。

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このメディアは一般向けではなく、営業部門・マーケティング部門で「CRM/SFA」という営業支援ツールの導入を具体的に考えている、もしくは既に導入をしていて運用について悩んでいる、という人向けのメディアです。

記事は月に数本ですが継続的に掲載しており、内容はCRM/SFAに思い切り寄せた内容にしています。(なので関係ない人が見ても意味がわからないと思います)

ここまで絞り込むと、そもそも前提として世の中全般の幅広い人に興味を持ってもらえるものでは無くなってしまいます。ですので、月間で訪れる人は1,500人前後しかいません。しかし逆に言えば、ここまで絞り込んでも1,500人は訪れてくると言えます。

そして、このウェブサイトを見て資料請求などの問い合わせをしてくる方は月にもよりますが30件前後ほど来ます。流入してくる人から見た問い合わせする人の割合は2%程度ありますので、一般的にはそんなに悪くない数字です。


このメディアのもう一つの活用として、既に取引中の顧客から質問などが来たときに、CRM-Letterの記事のURLをメールに貼り付けて案内する、といったこともやっています。

CRM-Letterの記事は、顧客からの質問や問い合せなどをベースにしていることが多く、類似の質問が来た時は質問に答えつつ詳細な情報として当該記事紹介する、という使い方もできて、私達の業務効率化に一役買っています。


まとめ

オウンドメディア作ったけれど、なんか皆が消耗するだけでうまくいかない、というときは「ターゲット思い切り絞る」「顧客を発見するより、育成に使う」のは、一つの手法じゃないかなぁと思ってます。

参考になれば嬉しいです。



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