新聞業界の電子化について考えてみた
先日、ダイヤモンド社の「週刊ダイヤモンド(10/27号)」の特集「メディアの新序列」ってのを読みましたが、新聞社の記事が面白かったです。
既知の通り、新聞業界を取り巻く環境はかなり厳しくて、そもそもニュースが紙で毎日届けられるなんていうモデルが、今の時代に通用するわけ無く、ほとんどすべての新聞社が衰退の一途をたどっております。
どの業界でも、衰退する業界では下位のプレイヤーからピンチになっていくものですが、新聞業界では毎日新聞と産経新聞がそれに該当するといってよいでしょう。
もちろん読売も朝日も日経も安泰なわけでは決して無いですが。
毎日新聞と産経新聞が合併するんじゃないか、という関係者のコメントなども掲載されていましたが、サークルKサンクスやルネサスの例を挙げるまでもなく、古今弱者連合というのは成功事例が非常に少ないのは皆さんご存知の通りだと思います。
そもそも新聞業界の場合、合併したところで販管費を下げられる程度で、大きなシナジー効果を生むことは容易ではないですし、毎日新聞と産経新聞では思想も違いすぎるので、傍から見てると組織を統合するのは難しいんじゃないの?って感じです。
毎産新聞とかになったら、右派左派両方の社説とか載せて、かえって面白いのかな。
ちなみに日経新聞は有料版が60万人いて、世界の電子新聞ランキングでは4位の読者数を誇っているというのが驚き。
日経新聞社はイギリスのフィナンシャル・タイムズを買収していて、そちらの電子版読者獲得にも大変力を入れているようです。
フィナンシャル・タイムズ(72万)と日経新聞を合わせれば読者は100万を優に超え、2位のウォール・ストリート・ジャーナル(138万)に肉薄するという規模です。頑張れ日経新聞。
日経新聞の記事は、無料ではほどんど見られません。お金を払わないと1記事たりとも見せないぞ、というスタンスはものすごくわかりやすくて、ある種潔さすら感じます。
一方で産経新聞も電子版は、かなり早くから電子版を開放するなど積極的に取り組んできた印象があるんですが、その筋でうまくいってますみたいな話は全然聞かないので、なにがいけないんでしょうね。
以前、産経新聞のアプリいれたんだけれど、紙面が単に電子化されただけで見づらかったなぁ・・・。いまどうなってるんだろう。
マーケティングに関わる人間として、「新聞の読者を増やせ」っていうミッションが来たとしたらどうするかなとか空想しますが、これめっちゃ難易度高いですね。新聞とはなにを提供するものなのかをゼロから考え直さないとだめな気がしますが。
「ニュースを伝える媒体」みたいな位置づけは色んな意味でもう通用しないんじゃないかなと。
ちなみに私が子供の頃は、囲碁の名人戦の最新情報を見るために毎日新聞をとっていました。そういう理由で新聞取る人もいるっているのか、といまになって結構不思議に思う次第です。
あー、地方新聞の事も書きたかったけれど、それはまた次回。
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