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今日もsha・la・la・la、明日もsha・la・la・la

去る5月13日、テレビ朝日ドラマ「桜の塔」主題歌、宮本浩次の新曲『sha・la・la・la』が先行配信された。今回の記事は新曲『sha・la・la・la』の感想を述べる。

素晴らしい曲と簡単に書くのは当然、簡単であるがこの楽曲を「素晴らしい」と表現する以外に表現する事が出来ないのであるから仕様がない。久方振りに宮本の新曲で涙が出た。

正直に告白するのであれば私は『ROMANCE』の活動に些か懐疑的な態度で見ていた。勿論、どのカバーも理想とする点を優に超えてきた。そして感動しさへした。連日にテレビ出演に歓喜した。さらに文部科学大臣賞受賞受賞という喜ばしいニュースも入ってきた。吉報の乱打であったが私は何故か執拗さを感じずにはいられなかった。というのも宮本先生の歌が上手いのは最早知っており、文部科学大臣賞受賞するレベルのアーティストであると既に知っている。私は兎に角、宮本浩次の歌の上手さを改めて再確認しなくばならない必要はどこにもなかった訳である。何よりも宮本浩次の曲が聴きたかったのである。

そうして3月、とうとう新曲『shining』がリリースされた訳である。詳しくは下記のリンクより記事を読んで頂きたい。

然しながら『shining』は上記の記事にも書いたが時系列的には去年、つまり2020年の5〜6月には完成していたと予想される故に『P.S i love you』と同時期である為、宮本浩次自身が歌手としての只今性はなかった。そこに若干の不満はあった。

そして2ヶ月程経ちようやく本当の意味での新曲を聴く事ができたのである。冒頭の通り素晴らしい曲であった。初めドラマを見て(最早聴こえないレベル)聴いた時は歌い方がいつもと違っていてボブ・ディラン風であった為、全体を聴いた時果たして受け止めれらるのか若干の不安であったがその不安をすぐに払拭する曲であった。

「お前はどこまで夢 追いかけるつもりなんだい?」

この宮本の問いかけに早々涙を流した。確かに夢を追いかける、追いかけ続けるというのは非常に辛い事でもある。なんと言ってもその夢は絶対に叶わないのであるから。夢というのは絶えず更新される物であるから叶ってはいけない物なのである。エレカシの歌詞を引用するならば『幸せよ、この指に止まれ』の"遠くへ もっともっと遠くへ夢追い越してく"といったところである。
この楽曲では2番に"粋"という歌詞が用いられているがこの語はエレカシの長い歴史あっても殆ど(おそらく『i am hungry』一曲のみ)用いていない。宮本浩次の生き方自体が"粋"を体現していると過言ではない。
二番のサビの歌詞も素晴らしい。

「お前は今どのあたりを歩いているんだい?」

エレカシでは最も類似する歌詞として『Easy Go』の"神様俺は今人生のどのあたり"が挙げられるが『sha・la・la・la』に於いては問う対象が神から自分に或いは聴き手に変わっているというのが注視すべき点であろう。宮本は誰かにすがることもまたまた独りで歩みださんとする態度が伺える。

新曲『sha・la・la・la』は上記に挙げたサビ歌詞の通りに「」で括られているという事が最も重要でありそれがこの楽曲を歌詞の面で感動させている大きな要因でもある。というのもこの楽曲は楽曲を通して宮本浩次の自問自答であるが自分への問題定義を「」で括る事によって受けてにも通じさせている。

宮本浩次は結局、どんな事があろうとも又どんな目標を達成しようと"明日も夢追いかけ続ける"のである。そして私はこう思ったのである。ならば私も夢というものを追いかけ続けよう、夢を追う旅人であり続けよう、と。

5月20日 武蔵 山水

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