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SansanプロダクトマネジメントでのNotion活用術[2] -DB編1- データベースの全体像

Sansanプロダクト室でプロダクトオペレーションを担当している尾部です。
連載「SansanプロダクトマネジメントでのNotion活用術 -DB編-」をスタートします。


Notion上で設置しているデータベース一覧

私達は複数のデータベースを持っています。これらを1ページにまとめておくことで、メンテナンスが簡単になります。
データベースの概要は後述します。

ページにデータベースを埋め込む使い方 アイデア(マイページ)

例えばマイページにこのようにデータベースを埋め込んで活用しています。自分が関係する議事録、プロジェクト、プロダクトバックログアイテム(PBI)、タスクをフィルターしてマイページに置いておくと、必要なページへのアクセシビリティが格段に上がります。他のメンバーから見て、このメンバーが何をやっているかも一目瞭然です。

マイページ以外にも、プロジェクトページでも同じように各データベースをフィルターして表示させています。

各データベースの概要

詳しくは後続のページにて説明しますが、ここでは概要だけ紹介します。

プロジェクト・機能系

  • [DB]Projects:プロジェクト情報を一元管理し、進捗を把握します。

  • [DB]LK_SansanDomain:各機能の情報を一元管理します。

  • [DB]LK_PBI/Task:プロダクトバックログアイテム及びタスクの情報を一元管理し、進捗を把握します。プロジェクトページ、PBI、マイページなどから入力可能にしています。

ドキュメント系

  • [DB]LK_議事録・レポート:ミーティングの議事録、ユーザーインタビューの内容、報告内容を一元管理します。プロジェクトページ、PBI、マイページなどから入力可能にしています。

  • [DB]LK_機能仕様書:プロダクトの仕様を一元管理します。プロダクトの修正がある度に更新します。

  • [DB]LK_用語集:社内用語集を一元管理します。新入社員や異動メンバーのために更新します。

目標管理系

  • [DB]プロダクト室_Objective:OKRのObjectiveを管理します。

  • [DB]プロダクト室_KR:OKRのKey Resultを管理します。

  • [DB]プロダクト室_個人目標:個人目標を管理します。OKRと連携しています。

インサイト系

  • [DB]Sansan-Feedback:Slackに投稿されたフィードバックをGASでNotionに自動転記しています。Slack上でのリアクションに基づき、自動的にDomainが分類されます。

  • [DB]Insight from Research:リサーチにより取得したペインやニーズをインサイトにグループ化し、一元管理しています。

  • [DB]LK_PBI/Task:リサーチにより取得したペインやニーズをインサイトにまとめ、一元管理しています。

管理者系

  • [DB]LK_PdM_List(View Only):PBIの担当PdMの一覧です。担当するPBIの集計に使用します。

  • [DB]LK_Personal:マイページ用のリストです。

このような構成にした背景と歴史

2019年4月あたりまで、PdMとエンジニアとデザイナーのチーム制でプロダクト開発を行っていました。

2019年9月にプロダクトバックログ1本化を行いました。CPOが意思決定した企画を、手の空いた開発チームが優先順位順に開発することになりました。

2024年現在はプロダクトバックログ1本化のメリットを保ちつつ、PdMがボトムアップできるようになっています。

PdM、エンジニア、デザイナーが一つのチームを形成した時代は、およそ10人程度のチームメンバーが各種資料の所在や、その書き方やフォーマットのルールを理解していれば十分でした。

しかし、プロダクトバックログを1本化した結果、多くのPdM、デザイナー、エンジニアが関与するようになりました。これが意味するのは、書き方やフォーマットが一様ではなく、資料の所在も不明確であるため、理解するのに時間がかかる、資料を探すのに手間がかかるという状況です。

情報の集約、フォーマットの統一する

2021年。これらの課題を解決し、情報を一箇所に集約し、フォーマットを統一するために、Sansanのプロダクト開発部はNotionを採用しました。
私たちはプロダクトバックログアイテム(PBI)の優先順位を決定するために "[DB]LK_PBI" を設置しました。また、資料や議事録を一元管理するために "[DB]LK_議事録" を設置しました。それらを機能ごとにグループ化するために "[DB]LK_SansanDomain" を設置しました。これらの工夫により、私たちは情報を効率よく一元管理し、さまざまな関係者が必要な情報に簡単にアクセスできる環境を整えることができました。

フィードバックをプロダクト企画に活かす

その後、営業やCSからSlackで投稿される社員や顧客からのフィードバックをプロダクト企画立案に活かしたり、リリース後にそのフィードバックスレッドにお礼を伝えたりするのに役立てたく、 "[DB]Sansan-Feedback" を設置しました。PBIに紐づけて、フィードバックが多いPBIを可視化したり、フィードバックからPBI、PBIからフィードバック双方に辿れるようにしました。
願わくば、Notion AIのマルチセレクトで自動的に似たフィードバックを ”上手に”分類してくれたら良いですね。

ユーザビリティテストのインサイトを企画に活かす

2023年。VPoPの西場とこの記事を書いたPdM川瀬の入社により、Notion活用に拍車がかかりました。

Sansanの体験改善をするために、毎週5人にユーザビリティテストを2023年9月に開始しました。そこで得た大量のインサイトをまとめるために、 "[DB]Insight from Research" を設置しました。
課題は、Notion AIで議事録からピックアップしているので、AIが読める議事録を人間が書かないとうまくピックアップしてくれないところですね。

プロジェクトのタスク漏れやお見合いを回避する

先で説明したチーム制ではなくなったことや会社の規模が大きくなり、部署やメンバーが増え、プロジェクトに関わるステークホルダーが増えたために、阿吽の呼吸ではタスクの受け渡しができなくなりました。プロジェクト内でタスクの漏れやお見合いを回避するために、 "[DB]Projects " を設置しました。 "[DB]LK_PBI "にタスクを登録できるようにし、 "[DB]LK_PBI/Task "にデータベース名を変更しました。2021年は独立したデータベース "[DB]Task " を持っていましたが、PBIと紐づけることを誰も面倒がってやらなくなったので、同じデータベースにしました。具体的には後述します。

OKRや個人目標とPBIやタスクを紐づける

2024年。PBIやタスクがNotionにあるのだから、OKRや四半期の個人目標もそれに紐づけたいという声があり、 "[DB]プロダクト室_Objective "、 "[DB]プロダクト室_KR "、 "[DB]プロダクト室_個人目標 "を設置しました。



SansanプロダクトマネジメントでのNotion活用術シリーズ

SansanプロダクトマネジメントでのNotion活用術シリーズ 公開予定

  • 機能別データベースとフィードバックのデータベース

  • OKRと個人目標のデータベース

  • プロダクトマネジメントに使えるNotion AIプロンプト集

  • Send to Notionの便利な使い方

  • Notionカレンダーの便利な使い方

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