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介護予防はつまらない?シニアへのアプローチを考えてみる

こんにちは。
はる社会福祉士事務所の佐々木さやかです。
今日は、シニアの介護予防について考えてみたいと思います。
この記事は、大阪府茨木市高齢者サービス事業所
連絡会相談支援部会の会員様に向けたコラム「はる日記」を加筆修正したものです。

介護予防

「介護予防」という言葉を聞いたことがありますか?介護にならないようにいろいろしましょうね、という意味の言葉ですが、最近認知度が高まってきたように思います。
高齢者福祉の世界ではずいぶん以前から使われていた言葉ですが、新聞やネットでもよく目にするようになりました。

厚労省のまとめによると、介護予防をする通いの場へ参加している高齢者は、全体の5~6%程度。
介護予防は良いこと、必要なことと頭ではわかっていても、なかなか取り組めないのが現状ではないでしょうか。


大量のちょいワルおやじとドラゴンマダム

先日、歌手鈴木雅之さんのライブに行ってきました。
会場は大阪のフェスティバルホールだったのですが、最寄り駅を降りた瞬間から「ちょいワルおやじ」たちの姿が。
それも1人2人ではなく、そこここに白スーツにサングラスとパナマハット。
80代と思しき男性も華やかな女性と腕を組んで、おしゃれな着こなし。
さすがラブバラードの帝王鈴木雅之のライブ客はひと味違います。

一方、シニア女性もなかなかな出で立ち。
私の隣の席の80代ぐらいの小柄な白髪の上品な女性。お召し物は、背中にドラゴンの刺繍が入った白いスタジャンと、かなりファンキーでカッコイイ。ちらちら横目で見ながら、「こういう年の取り方いいなぁ」と感じました。
昭和の大ヒットナンバー「め組のひと」が始まると、立ち上がってハンカチをぶんぶん振り回しておられました。
いやはや…恐れ入りました。みなさん、気合いが違います。40代の私、完敗です。


ファンキーシニアで満員御礼

介護予防 4つ目の柱

一般的に介護予防は「栄養」「運動」「社会参加」の3つの柱と言われています。
でも、何か抜けていると思いませんか?
私はここに「感情」を入れたい。なぜなら人は感情が動くことで行動につながる生き物だから。
例えば、
「あの人と会うと楽しいから、体操教室に休まず行くの」
「ボランティア活動で『ありがとう』と言われて嬉しい」など
快の感情が生まれる場所に行きたくなるのは、みなさんも経験したことがあるでしょう。
「鈴木雅之のライブでドキドキしたい」この気持ちが、おしゃれでぴょんぴょん飛び跳ねるシニアを生み出します。

逆に、〇〇体操が科学的に裏付けされた効果があると説明されても
「恥ずかしい」
「いかにも年寄りくさくていやだ」
という、負の感情が伴えばやりたくありません。
なのに、私たち高齢者福祉の専門職は「介護予防は高齢者に必要だから、参加を促す」という教育を受けています。だから生真面目に「歩かなくなると筋力低下してフレイルになりますよ」と言いがちです。
人が行動するのは年齢に関係なく
「楽しそう」「なんかおもしろそう」
といったわくわく感が湧いた時。この当たり前を忘れています。反省。


デイサービスもインスタグラム

最近、シニアの嬉しそうな表情の写真や動画をインスタグラムで発信しているデイサービスが増えています。
「理論に基づいたリハビリの場」より「こんなに楽しい気持ちになれる場」をアピールすることが、集客につながっているからでしょう。


シニアディスコ

理屈は後回し、とにかく「ワクワク、ドキドキ」最優先のイベント「シニアディスコ」を大阪市都島区で開催します。(2022.9.19敬老の日)
次回は、このシニアディスコについて書こうと思います。

シニアにもっとエンタメを。
はる社会福祉士事務所の佐々木さやかでした。


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