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アーバン号にはお気をつけて〜夏の盛岡日帰り旅〜
仙台に帰省していた夏休み。友人に「近くまで来てるなら会おうよ」と誘われたので、ひょっこり盛岡まで。
アーバン号で盛岡まで
仙台→盛岡の移動は、高速バスのアーバン号がオススメ。第二種身体障害者手帳を所持するわたしは、新幹線や電車は100kmを越えないと障害者割引が適用されないけれども、バスは近距離でも適用されるので、片道1,650円。確かに時間はかかるけれども(はやぶさ39分6,790円、やまびこ74分6,050円、アーバン号161分1,650円)お値段だって約4分の1になるので、高速バスの方がコスパ良いのでは?と常々思っている。
なお、アーバン号にはフリーWi-Fiも通っているしコンセントもついているのでわりと快適。トイレはついていないけれども、中尊寺PAでトイレ休憩がある。その名の通りパーキングエリアなので売店もなくて誘惑もされない。
今回は、大ハマりしているVIVANTの見逃し配信をお供に乗車。あの壮大なストーリーを楽しんでいたらあっという間に盛岡に着いてしまった。帰省中はいつも誰かと遊んでいたので、見逃し配信を見る余裕ができてラッキー。
南昌荘
今回の盛岡訪問、一番の目的はこちらの南昌荘。明治時代に建てられた盛岡市の「保護庭園・景観重要建造物」に指定されているこの建物は、四季折々の景色がとっても綺麗で。
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とても静かな空間なので、久しぶりに会えた友人と手話を交えながら一時間近く近況報告を兼ねてお喋りも。カメラを手にしたり、手話をしたり、わたしの手はずっと動いていた。
橋本屋本店
この日はとっても暑かったので、お昼ご飯は盛岡三代麺のどれかにしようと思っていて。ちなみに、三代麺とは【盛岡冷麺】【じゃじゃめん】【わんこそば】。
観光で来ると冷麺やじゃじゃ麺になりがちなので、この日はお蕎麦に。と言っても、何杯も蕎麦を食べられる自信もなかったので、とりあえず盛岡人オススメの蕎麦屋さんに連れて行ってもらった。
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それが、こちらの橋本屋本店。常連のお客さんと相席しながら食べるスタイルの昔ながらのお店。案内してくれた友人は、小学校の入学式の日に家族で訪れたことがあるらしい。ハレノヒもケノヒも市民に親しまれるお店を紹介してもらえるってすっごく嬉しい。
この前日は、甲子園の花巻東 VS 仙台育英の試合があったので、席に置かれていた新聞の一面はやっぱり花巻東の麟太郎くん。
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の一文ではじまる記事。愛があるよね。
そういえば、アーバン号に乗ってくると道中に花巻東高校も見えるんだった。「今日の午後にはここに彼らが帰ってくるんだなぁ……」と軽く聖地巡礼のような気持ちにもなれるので、アーバン号はやっぱりオススメ。
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カリッとした天ぷらが添えられたお蕎麦は、もちろんとってもおいしかった。蕎麦湯までいただいて幸せ。
HERALBONY GALLERY
食後は、こちらもまた盛岡に来たら一度は訪れたいと思っていた、HERALBONY GALLERYへ。
ヘラルボニーは「異彩を、放て。」をミッションに、福祉を起点に新たな文化の創出を目指す福祉実験ユニットで。国内外の主に知的障害のある作家とアートライセンス契約を結び、それらをプロダクト化するアートライフスタイルブランド「HERALBONY」、建設現場等の仮囲いに作品を転用する「全日本仮囲いアートミュージアム/アップサイクルミュージアム」など、福祉領域を見据えた多様な事業を展開している。
同じ東北出身の、障害のある当事者に注目したブランドということもあり、前身の「MUKU」を大学時代から応援していて。就職を機にわたしも上京してきて、気づいたら周りの大好きな人たちも「ヘラルボニー、聞いたことあるよ!」口々に言っていてなんだかとっても嬉しい。
関東での展示はよく見に行っているのだけれども、せっかくなら本拠地盛岡のギャラリーに行ってみたいとずっとずっと思っていたので念願の。ちなみに、これは夏の始まりに東京で行われた展示に行ったときのnote。
盛岡のギャラリーでは、ちょうど福井将宏さんの「flowers」という展示が行われていた。
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決して広くはないけれども、余白のある静かな空間で作品たちを眺める。どれもズームレンズ越しにお花を眺めているような不思議な作品たち。
ギャラリー自体がとっても静かだったので、声を出さずに手話だけでお喋りしていると、スタッフの方が恐る恐る手話を使って話しかけてくれた。嬉しい!ヘラルボニーさんの展示、聴覚障害のあるわたしにも、いつどこに行っても手話や筆談を交えながら作品解説をしてくれる。
今回は同行した友人が聴者だったので、友人に補足をしてもらいつつも、スタッフの方が一生懸命手話で解説をしてくれた。こういう経験を重ねるたびに「わたしもイチお客さんとしてここにいていいんだな」とじんわり温かい気持ちになる。
これ、なんて書いてあると思います?
ヒントは、彼は鳥取県出身なんです。
そうヒントをもらって眺めたのがこの一枚。
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聴覚障害があっても、ヒントを貰えば頭の中で考えて答えを出せる。スタッフの方も、必要最低限の声掛けで、わたし自身が気付けるようなヒントをくれて。おかげで、彼のスケッチブック全ページをめくりながら、友人と解読ごっこを楽しんだ。
障害者への支援って、なんでもお膳立てをしてもらうことではなくて。こういう、みんなと同じ土俵に立つためのちょっとした踏み台なようなそんなもので。わたしがこのブランドに惹かれる理由のひとつは、作品以前に作家や障害のある当事者に向ける会社全体から伝わる温かさなんだろうなってホクホクと。
トーキョーから、盛岡のギャラリーまで足を運んでほんっとうによかった。
盛岡川徳百貨店
帰り際、ギャラリーのスタッフの方から「川徳のストアにもぜひ足を運んでみてください!」とお声がけいただいたので、そのまま川徳へ。
ちょっと話はズレるんだけど、川徳の「徳」の手話表現ってどうしたらいいんだろう。お得の「得」にするか「なるほど」の表現にするかすごく悩む。日本語的には「なるほど」の方がしっくりくるけれど、手話のリズム的には「得」の方がしっくりくる気がしていて。盛岡出身のその友人は「そんなこと考えたこたなかった!」そうなので、ご存知の方いらしたらぜひ教えてください‼︎
さて。入り口でSNOOPY展のお知らせを見たので、ちょっくら催事場へ。今日はなんだか、アートな1日だ。
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フォトスポットがあったので、ちゃっかり写ってきた。大好きな人と過ごす1日、大変ご満悦なわたしです。
ティーハウス リーベ
たくさん歩き回って少し疲れたので、ティーハウスリーベで小休憩。
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リーベには、オリジナルのフロートとパフェがあるんだけれども、この日は大変混み合っていてオリジナルメニューは注文できないとのこと。残念すぎるけれども、身体がフロートとパフェを切望していたので、ティーフロートとコーヒーゼリーパフェを注文。
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結果、大変おいしかったので満足。
さわや書店で「桃を煮るひと」を
さぁてそろそろ帰ろうかと、向かうはお土産屋さん……ではなく書店。
いやね、盛岡で買えるものはほぼ全て仙台駅でも買えるんですよ(失礼だが、事実)。だから、わざわざお土産を買おうという思考にはならなかったのだけれども、さわや書店は盛岡にしかないので。
わたしの大好きな作家さん、くどうれいんさんの新作『桃を煮るひと』をさわや書店で購入することにした。彼女が愛してやまないという盛岡と、その地の書店。ここにお金を落とすことが、一番の応援になると思うし、なんだか粋な感じがしません?笑
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宮沢賢治のことばが記されたさわや書店のブックカバーに大満足。これでお土産もゲットしたので、いざアーバン号へ!
さんまり、終バスに乗れなかったってよ。
盛岡→仙台の高速バスは、毎時40分に盛岡駅を出発する。
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だから、この日ずっと
「帰りは19:40のバスに乗る!」
と宣言して歩いていたのだけれども、19:25にバス乗り場へ行くと閑散としている。何かがおかしいと友人が時刻表を調べると
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終バスはもうとうに出発していた。涙。
帰り道は大奮発して新幹線やまびこ号で仙台まで。行きと比べてお値段3.7倍の、優雅な帰り道となったのでした。
今回の盛岡旅、なかなかうまく動けていたのでね。これくらいのハプニングは許容範囲内……。想定外の出費だったけれども、新幹線の終電を逃したとかじゃなくてよかった。
そんなわけで、お天気にも友人にも周りの人たちにも恵まれて、楽しい盛岡日帰り旅となりました。四方八方山に囲まれ、北上川の流れる大好きな街盛岡。今度はもう少し歩きやすい季節に、川沿いをのんびりお散歩したいな。
見に来てくださりありがとうございます。サポート、とっても心の励みになります。みなさまからのサポートで、わたしの「ときめき」を探してまたnoteにつらつらと書いていきます。