山帰來

真冬になると分厚い雪にすっぽりと包まれる高尾集落。標高324mの古民家に住人と猫3匹と…

山帰來

真冬になると分厚い雪にすっぽりと包まれる高尾集落。標高324mの古民家に住人と猫3匹と共に日々淡々と過しています。自然と共に仲間と共に寄り添う日々を綴る山暮らし。そんな毎日をたまには覗いてみてください。あなたの暮らしの繋がりになりますように。

最近の記事

山帰来に会う。

今日は集落の道普請。山道の側溝さらいや掃除をしていてふと可愛い葉っぱが目に留まった。あれ?山帰来じゃない?この形…。近づくとやはりそう。 ああ、会えた。嬉しいな。と話していると聞いていた近所のお父さんが株を抜いてくれた。「よく来てくれたね。」抱えながら心の中で話し掛ける。 そして夕方。 湯船に浸かってグラウディングしていると止め処なく涙が溢れてきた。 会えたことの幸福、ありがとう。この地球が、自然が大好きだよ。と改めて思った。 山帰來は家の屋号。 山に帰って來る。その文字

    • ぷくぷく紋ちゃん。

      毎年冬にやってくる紋付鳥の紋ちゃん。 3月の猛吹雪、元気な声で雁木に登場! 感染症の初期の流行のころ、3月、交通機関がガラガラになった日…高尾に鳥の群れ。なんだか見たことない鳥の大群が半日空を行ったり来たり。 異様な光景だった。 あれから何故か多種多様な鳥が増えた。紋ちゃんはずっと前から来てくれてたけれど、ツバメが居なくなり、スズメが去り、違う種類の鳥たちが来た。 最近になってスズメがまた姿をみせてくれるようになった。 吹雪の後、ガラスに張り付いた雪が解けて瑞々しい。 雁木

      • 調和

        坂屋の神様まで行く道のひとつのルートに、こうやって岩の上に立っている木が幾つかある。 山を歩けば互いの根っこを絡ませながら共存している木や川の上をまたいでトンネルを作って立っている木もある。 木も石も川も、そう、いつだって自然は私たちに調和を教えてくれる。 人は人、自分は自分と隔たりを作るのではなく…あらゆる現象は姿かたちを変えて私が映し出したものだと捉えれば、皆自分だと思える。 山を歩き杉の木立に囲まれて座るのが幼い私の唯一の拠り所だった。 そこに二輪草や猩々袴、錨草が

        • 地上に舞い降りる星たち

          この惑星には無数の雪が舞い降りて月夜をあかるく照らす。 その雪たちひとつひとつ、形の異なる姿で降りてくる。 まるで星のかけらのように。 蔓日々草の上にもね。 もう芽が出てきている。分かるかな? 「そう遠くない未来、宇宙からの種を受け取れるようになるよ。」 そう言われている。その時を私は信じている。 そして言葉をキャッチする自分を信じている。 だから仲間を、この地球という名前の星を、信じている。 この星で待ち合わせをして、出会ってくれてありがとう。 いつでも植えられる準

        山帰来に会う。

          春の雪、温の雪。

          毎朝の太陽の散歩道…この真っ白なひかり。 入眠の瞼から私を照らす道案内。 幾夜も暗闇の中に現れては「ここにいるよ。照らしているよ。」 と教えてくれる。圧倒的な存在感。 孤独な夜なんて存在しない。 誰だって、そう、あなただって繋がっている。

          春の雪、温の雪。

          2025 0705 ん?

          その日のために騒いでいるのか、何の目的で噂になっているのか、な?と思う。自分の内側に耳を澄まして静かに静かに聴いてみるといいよね。 引っ張られる必要はないよ。自分が最高の相棒じゃん。

          2025 0705 ん?

          深呼吸は木と共に

          大好きな木に会うと手を触れて道管を辿ってくように深呼吸する。 吐くときは木の根っこの先まで潜り、吸っては木の天辺まで広がり…を繰り返す。すると色んな世界が見えてくる。根っこの先にランプの灯る温かい棲み処、天辺からは無限に広がる虹色の空。 逞しくしなやかな空気を身体いっぱいに吸い込む。 花々の呼吸はもっと繊細。じっと見つめると吐息も溜息も聴こえてくるよ。 庭も畑もその周りの集落も山も、それぞれの場所で様々に呼吸している虫や花や動物たち。 自分の取説が読めなくなったら、まずはお

          深呼吸は木と共に

          凛々と。

          昨日からの降雪で朝は真っ白。凛とした空気。 雪の降り始めはとてもとても寒く感じる。 晩秋が一夜にして初冬になる日。 胸に広がる景色も一変する。 この瞬間が好きだ。 冬が来た。 雪が冬を連れてきた。 光と影。 谷に溜まっていた霧がのぼっていく。 心の靄も一緒に乗せてのぼっていく。 晴々と青空。 私の胸にも広がる。

          凛々と。

          愛さないの?

          晩秋と初冬の狭間で行き交う気持ちの数々を、波を描いて通り抜けていく風。猫は薪ストーブの前で甘えん坊の恰好。撫でられるのを時折ジッと見ながら待っている。お天気雨も、虹の紫色も、木々の話し声も…私の大好きな世界で起きている。 悲しい気持ちになったら、なんで悲しいのか自分の中に問えば答えてくれる。苦しくて息が詰まったら、深呼吸して身体に風を入れるんだよ。 窓を開けて新しい光を浴びて、それでも涙が止まらない時はただその時を感じて、「辛かったね。もう大丈夫だよ。」って自分を愛してあげた

          愛さないの?

          さざれ石

          今日、岩殿山明静院へ行ってきました。 さざれ石と日陰のかずらの写真です。 上が大国主命と奴奈川姫が生活をされていた岩屋で建御名方命がお生まれになった場所だそうです。 下の写真は弘法大師の硯岩です。 岩の前に立つとものすごいエネルギーに手が痺れてピリピリしていました! 高圧のシャワーを浴びているかのよう。 歴史がなかなか覚えられない私ですが、自然がもつエネルギーには敏感です(笑) ここに来るまでの道は細くアップダウンもあります。大切に思う方々が時折ボランティアで道の草刈り

          さざれ石

          出会うものは

          今日行ったカフェで会ったお皿。 パワフルに手のひらを大きく広げたよう。 一目で気に入って一緒にお家に帰ってきました。 こんな風に「見つけた!」と思える日々の幸せ。 朝歩く参道も、毎日が新しく出会う場所。 いつも、いつの日も、愛おしく踏みしめる道。 毎朝生まれ変わる景色の中を新しい自分が歩いていく。 ショートドライブをしていたら、こんな素敵な道を見つけた。 車を停めてしばし歩く。 ふと、思い立ったこと、やってみようと思ったことは大切な天からのメッセージだといつも感じる。だか

          出会うものは

          ありのままで、行き先は未来へ

          息子が手術のため入院中で私が家に戻ってきた時、真っ先に行く先は神社のけやきさん。 「けやきさん、ただいま。いつもありがとう。」と話すと てっぺんの葉っぱから「ぱらぱらぱらっ」と雫の答え、お帰りの雨が降ってくる。 こんな時、とびきりの幸せを感じる。 単純に心に感じたこと。ありのままのこと。 それは子どもの自分になっていればいいんだよね。 この気持ちのまま未来へ。 この気持ちを中心に置いて駒をまわせば、きっとたどり着く。 自分の望んだ未来へ。

          ありのままで、行き先は未来へ

          夏至の空は

          夏至の夕暮れ、ふと窓から見える空の広いこと…夏の光の眩しいこと。 朝晩はやけに涼しく半袖と長袖が行ったり来たり。 山の中に入っていくと指先がピリリと敏感になる。 凛とした空気のところ。心地よさを感じるところ。 それは様々だけれど、大きいカーブの真ん中や深い沢は山の境目、時間の折り目。 私にとって夏至はゆったりと大きな川を渡るような感じ。 腰まで浸かる川を足元を確かめながらゆっくり歩いて横断していく。 心がフラットになれる場所。 360°どこまでもフラットな自分を目指して、

          夏至の空は

          一歩一歩

          久しぶりに書きたい気持ちになった。 初夏というには涼しい、寒暖差の大きな日々。身体も心も乾物のようにゆっくりと戻して今やっと開いたところ(笑)かな。 悲しいと感じることがあっても、1分も過ぎればそれは過去になり、翌日になれば化石と化している。嬉しいと感じたらそこに水を張ってたっぷりと水面に浮かんで蓮の葉に。それは芽を育て花になる。 そんな風に生きればいい。 楽天的過ぎやしないかい?そんな風に言われたとしたら、お天気で最高です!と笑ってごらん。それが自分の人生だもの。

          椿咲いた。

          椿が咲いた。 春風に吹かれて雪の上を渡って山に行くと待ちかねていたように綺麗な姿で佇んでいる。「ありがとう。今年は早いね。」と声を掛ける。 これは一昨日のこと。 そして今日、山を歩いていると聴こえてきた言葉は…雪が少ないと水不足になると思っているのは人の意識。 山桜よりも椿が先に咲いたってこの前思ったでしょ。そういう順番てのは人が決めたことに過ぎない。と。

          椿咲いた。

          違和感をそのままにしない

          あれ?なんか違うな…。 そんなことを感じたら、そのまま蓋をしないでじっくり観察するといいね。ちょっとした会話の中にもそれは散りばめられている。 大事なのは自分の内側を丁寧に見てあげること。外じゃない。 そう。答えはいつも外じゃないんだ。 内側に感じる違和感をほおっておくと、意外と深い根っこに育っていたりする。 誰かに教えてもらった正しい目標も、自分だけの占いも、それはあなたのものじゃない。自分の舟は自分の櫂で漕いでいく。

          違和感をそのままにしない