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「サンカ研究」山窩ラボ

 山窩ラボ世話人の水戸と申します。わたくしどもは、東京にて、「サンカ」にまつわる諸事情を勉強し、研究するインディペンデントのグループです。

 「サンカ」は、文明から拒絶された棄民と、文明から逃れ続けた自由人の集合体です。その中核には、定住民とはまるで違うライフスタイルを送っていた「ミナオシ(箕直し)」と呼ばれる職能民がいました。

 柳田國男、三角寛、筒井功の3人が、「サンカ研究三傑」というべきレジェンドです。
 柳田國男は、「日本」という共同幻想をデザインしたアートディレクターとも言うべき巨人ですが、さすが柳田國男、「サンカ」という存在のヤバさに最初に気付いた知識人は、この柳田國男です。しかし柳田は、現実の「サンカ」との対面を果たすことができなかったとされています。
 三角寛は、サンカ小説で超売れっ子作家になった元新聞記者で、その後、サンカ研究で東洋大学から博士号を得た人物です。しかし、彼の博士論文は、捏造塗れのインチキ論文だったことが明らかにされています。しかし、もし三角寛がいなければ、「サンカ」の存在は歴史の闇に消えていた可能性が大です。
 三角寛のインチキを暴いた人物こそ、筒井功氏です。三角と同じく新聞記者だった筒井氏ですが、一念発起し、「サンカ」の末裔を探す研究の旅に出て、ついに三角寛が深く交際した「サンカ」たちを探し当てました。研究により、三角寛の論文はインチキだが、三角が交際した「サンカ」たちは、本物の「サンカ」だった(!)ことを明らかにしています。

 わたくしどもが「サンカ」について記述するとき、その情報源の大半は筒井氏のサンカ研究によるものであると、ここで申し上げます。
 筒井氏のサンカ関連書籍は10冊ほどあるかと思いますが、なかなか、その全てを読破するのは難しいと思います。存在が存在だけに、決してとっつきやすい世界観ではないからです。
 筒井氏の研究を追う形で、「サンカ」にまつわる事案を紹介し、「サンカ」のおもしろさ、興味深さーー

(一番しっくりくるのが、やはり「サンカのヤバさ」という表現だと思います。「ヤバい」という言葉自体、「サンカ」もメンバーだった近代日本の都市下層社会、すなわち、アンダーグラウンド&アウトローシーンの現場で使われた、不良たちの隠語でした)

を、多くの人たちにお伝えできればと思います。

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