Chapter9:国はバカなのか??(国総二次筆記試験) 2021年5月③
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こんにちは。三条です。
国家総合職一次試験に合格してしまい、約3週間で二次試験の対策をすることになったのは Chapter8 で述べた通りです。今回は二次試験当日の様子をお送りします。
まず、二次試験の日程について軽く述べます。二次試験は筆記試験と人事院面接に分かれています。筆記試験は5月第4日曜日で固定です(今年は5/23)が、人事院面接は 5/25~6/11 のうちいずれかの日程がランダムで指定されます。指定された日から変更することはできません。
また、試験科目と時間は以下の通りです
・専門記述試験(4時間、3科目)
・政策論文試験(2時間)
これらを踏まえた上で体験記をお読みください。
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5/23 AM6:00 起床
公務員試験最難関の試験本番ということもあり、緊張が今までの比では無かった。睡眠時間は7時間ちょいだった気がするが、睡眠周期から外れてしまったのか微妙に眠い。
朝ごはんのグラノラを食べ、7:00頃に自宅を出る。会場は吉祥寺にある成蹊大学。都庁と同じ会場である。
今回もバスを使って会場へ向かう。試験当日に20分も歩いてられない。
会場に着くと、既にそれなりの列ができていた。しかし、受験者数が少ないので大した混雑ではない。そして何より
面構えが違う。
自分よりずっと前から勉強を重ねて一次試験を突破した強者揃い。間違いなく今までで一番真剣な面構えをした集団だった。周りがテキストを読んでいるのに焦りつつ、自分もテキストを引っ張って読み始める。身が引き締まる思い。
AM8:30
入口で検温を済ませて入場。
政治・国際区分の試験は、マジックミラー号のようなガラス張りの大教室で行われた。一つの教室で収まってしまうことから、私はこう思った。
選ばれた者たちだ。
自分がこの選ばれた者たちの一員であることにアウェー感を覚えつつも、目の前の大いなる敵に立ち向かってチャンスを掴む気持ちに燃えてきた。焦らず深呼吸。
AM9:00 試験官入室
試験官である人事院職員が入室。試験官は3人。一次試験と同じ構成。
そして、ここで衝撃の事実が発覚する。
専門記述試験が先
「えっ」という驚きが思わず口をついた。9:30から試験開始なら2時間の政策論文から始めるのが筋だろう。4時間もやったら終わるのは13:30だ。お腹が空いて仕方がない。
しかし、ここは国家総合職二次試験。筋なんてものは無い。そう自分に言い聞かせるしか無かった。
しかし、さらに衝撃の事実が発覚する。
試験官「面接試験で用いる性格スケール検査を行い、それから専門記述試験を行います。検査と試験の間に休憩時間はありません。」
は?????????
緊張と激狭膀胱による頻尿の私は死を覚悟した。なぜなら、それは性格スケール検査が始まってから1時間トイレに行けないことを意味したから。具体的には下記の通り。
9:30 性格スケール検査開始
9:40 性格スケール検査終了
↕この間休憩不可
10:00 専門記述試験開始
10:30 途中退出可能時間
※国家公務員試験はどれもそうですが、試験開始後30分間と試験終了前10分間は退出できません(おそらく不正受験防止のため)。
上記のように、極度の緊張によりマッハで尿が生成される中で1時間トイレに行けないのは地獄以外の何物でもない。専門記述に集中できない可能性が高く、本格的に死を覚悟した。
AM9:30 性格スケール検査開始
何てことは無い。尿が生成されることを除けば。
AM9:40 性格スケール検査終了
ここから専門記述試験開始まで不毛な時間が流れる。思い出したくない。
AM10:00 専門記述試験開始
トイレには行きたいが、四の五の言っても何も変わらないので問題用紙を開く。
科目選択の戦略は Chapter8 で述べた通り。最初の1分で問題を斜め読みし、次の5分は解く前提で読む。その結果弾き出された選択と順序は
憲法→公共政策A→公共政策B
政治学と行政学を両方捨てて公共政策に賭けるのは恐怖が伴ったが、ここで迷っても無駄。元々記念受験だから落ちても仕方がない、と言い聞かせて賭けに出る。
3問あった憲法の答案の骨子をメモし、1問目を書き始めて少ししたタイミングで30分経過。一目散にトイレに行った。
その後憲法の答案を書き進めて何とか完成させたが、重大な問題があった。それは
時間を使いすぎている。
4時間を3で割ると単純計算で1科目あたり1時間20分以内に終わらせるのがベターである。しかし、憲法は漢字が多いことから記述に時間がかかり、結局1時間40分を要してしまった。焦燥感が半端なかった。
しかし、公共政策Aは答案の骨子を作るのにそこまで時間がかからなかった。また漢字が少なくカタカナが多いため、想定よりもスルスル書くことができた。Bも同様だった。そのため、結果的に5分の余裕を持って書き終えることができた。間違いなく過去最高に集中したし、手の疲労も大阪大学外国語学部の受験を超えるものだった。
PM2:00 昼食休憩開始
昼食はいつもの。疲労やばい。
PM2:45 試験官入室
試験開始まで15分あるのに早いな、と思っていたら、ここで耳を疑う言葉が発される。
試験官「これから、第二次試験の面接試験の通知カードを配ります。受験番号と名前を確認し、カバンの中にしまってください。」
えっ……………
は?このタイミングで??
ちょっと待て??この後政策論文試験だぞ??通知カードは最後に配るのが筋だろ????
しかし、これは国家総合職試験。筋なんてものはない。ここまで来たら、最速の日程である5/25に当たらないことを祈るしかない。まだ何も準備していないんだから……
試験日:5月25日(火)
あ、俺終わった……
と諦めかけた刹那、脳みそが政策論文試験が終わった後のシミュレーションにシフトする。帰りのバスの中で面接カードを確認、電車で過去のESを引用して執筆、添削を誰々にお願いする………
ここまで来たら諦めてたまるか、と気持ちが燃え盛る。この本気マジでどこから湧いてきたんだ。
PM3:00 政策論文試験開始
予備校のテーマの予想は見事に外れた。しかし、これはほとんど予測できなかったであろうテーマであることも悟った。己の文章構成力を信じてひたすら書くのみ。
PM5:00 政策論文試験終了
筆記はやりきった。しかし、本当の勝負はこれからになってしまった。あんなに総本山だと思っていた記述試験は序の口に過ぎなかった。
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本来はこの後の人事院面接までこの記事で書こうと思ったのですが、あまりに分量が多く密度も濃かったので次回に回します。
Chapter10に続く
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