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幸せとはエゴの期待を満たすものではない/クリシュナ・ムルティ『自由と反逆』備忘録

カフェ・トークでは、最近の振り返りやカフェですごす間に思ったことや感じたこと、読んだ本の中から響いた箇所を備忘録的にまとめたり、カフェですごすみたいに気楽に、気ままに綴っていきたいと思います。


さて、今日は二週間に一度の検査と診察の日。ここ数日はとくに脚の筋肉がガクガクとふるえ、何もないところでへたりこんでしまったり、ちょっとしたものに足をとられて頭から倒れてしまったりします。

昨日も買い物袋の取ってに引っかかって、頭がゴツンと盛大な音を立てる倒れ方をしたんですよ。ただでさえ痴呆がひどいのにもっともの忘れしやすくなるかも(笑)。あ、でもね、今スマホを修理に出すためにバックアップをとっているのですけれども、膨大な記憶という点に関してはAIの集積回路に人間がかなうはずもなく、記憶を必要とする生き方というのもそろそろ終わりの時代が来ているみたいです。

記憶というのは人類進化の過程で生き残るために身に付けた能力のひとつでもあるようですけれども、そもそも人間は脳に記憶を保持しているわけではないのですよね。集合意識というクラウドみたいなところにすべての情報は収められており、それが人によって何がダウンロードされるかはわからないわけです。「私はイエス・キリストの生まれ変わりだ」「ブッダの生まれ変わりだ」という人たちが世界中にたくさんいるけれど、彼らは決して嘘をついているわけではなく、同じ記憶をダウンロードしているのでしょう。




夜眠らなくなったことで始めたスィッチのゲーム、『ペルソナ5ロイヤル』。ゲーマーの方がやり込んだ場合クリアの100時間かかる時間が必要なゲームですが、私はまだクリアをしていないのにもう140時間もプレイをしています。

ダンジョンで迷いまくり、いろいろとゲームセンスがないのですね。手探りで進めて、モードを一番やさしいものにして、なんとか終盤を迎えることができました。

このゲームは人間の集合意識や認知を扱っていて大変興味深く、終盤では、「正義」や「善」「幸せ」というものにフォーカスがググっと寄っていっておもしろいです。

映像は本当にキレイ…




理不尽な欲望に食い物にされてきたような過去を持つ主人公たち。大きな痛みを人生で経験し、それを受け入れたかのように見えて、心の中に「もしこうだったら…」という幸福の理想像があり、世界はその人がつくりたいようにつくるという認知の点から、真実をあるがままに見ることを避け歪んだ認知の世界にとりこまれてしまう。幸せそうに笑う仲間たちに主人公は言います。「それが幸せか?」


悪い知らせと思えるようなことが起きたら、次のように考えてください。神があなたに、ありがたいかどうか疑わしい贈り物をくださるでしょうか。箱の包み紙にまどわされず、オープンな気持ちで開いてみてください。それでも贈り物の意味がわからなければ、しずかにして待ちます。神はけっして、中身に問題のあるような贈り物をくださいません。
その贈り物が人生に効果をあらわすまでは、意味がわからないこともよくあるでしょう。じれったいかもしれませんが、しかたのないことです。
神の贈り物はあなたのエゴの期待を満たしてくれるものではありません。その値打ちは、もっと高い摂理に従ったものです。それがあなたがほんとうの自分と人生の目的に対して、オープンになるのを助けます。ときには扉が閉ざされてしまったように見え、あなたにはその理由がわからないかもしれません。正しい扉が開いたとき初めて、前に閉まったのは不適切な扉だったのだとわかるでしょう。

『無条件の愛』より


本当に幸せな人は夢も希望もなくただ、淡々と生きる。




その永遠のゴールを確立することは、人生のあらゆる紛糾から自分を解き放ちたいとねがう人にとって何より重要なことである。それは他人のゴールでも他者のヴィジョンでもなく、その人自身の体験、悲しみ、苦悩、そして理解の中から生まれたゴールである。そのようなゴールはひとたびそれが確立されるや、あらゆる思考の混乱に光を投げかけ、それによって人生の目的を明確化してくれるだろう。

羅針盤をもたずに海で迷った船のように、恒常的で永遠なゴールについての理解をもたない人は、この混乱の世界の中で迷うことになる。船の目的地を定め、羅針盤によって嵐の夜と暗い海を乗り越えて正しい航路をとることができる船長のように、自分のゴールを知っている人は理解の羅針盤によって自分の人生をガイドすることができる。

自分の目的を知らないがゆえに、個々の人間は不確実さと混乱の状態に置かれる。個々の人間が自分の問題を解決できないから、世界の問題は解決されない。個人の問題は世界の問題でもある。もしある人が不幸で、不満で、充足感が持てないなら、そのとき彼の周りの世界も悲しみと不満、無知の中にあるのだ。





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