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書評:「不動産投資の曲がり角で、どうする?ーー損切りするか、保有し続けるか。」

不動産投資のために始めたnoteですが、すっかり雑記ブログ化している今日このごろ。
それはそれで楽しくていいな~と思っているので、このスタイルで当面続けたいなと。

今回は、「不動産投資の曲がり角で、どうする?ーー損切りするか、保有し続けるか。」の書評。

kindle のおすすめに出てきたので、何気に読んでみることに。
kindle unlimited なら無料で読めます。

2020/8/28に出された本のため、最近の不動産投資関係の動向を知るうえで非常に興味深かったです。

全体を通して、不動産投資の難しさや怖さについて警鐘をならすといった内容です。

プロローグからして、
「90%の失敗者になるか、10%の成功者に賭けるか」
です。

第1章:コロナショックで不動産投資がどう変わるのか?

コロナによって、これまでの都心のオフィスに出勤する働き方から、在宅ワークへと大きく変わる中、不動産のニーズも変化していくであろうとのこと。

具体的には、都心から少し離れた戸建ての住まいが見直され、また剤枠ワークをしやすい住空間が求められる、サラリーマンでも個人事業主的なスタンスでの住まいづくりが必要に泣てくるであろうとの指摘は、面白く感じました。

不動産投資の観点からは、都心からアクセス1時間程度のエリアの需要が増える可能性ありとのこと。また、リーマンショック時のような、不動産価格の下落の可能性も。

第2章:不動産投資の歴史を紐解き、本質を知る

歴史好きとしては、この章はは非常に興味深く、読みごたえがありました。
そもそもの「土地」の所有はいつに始まったかの視点で、弥生時代後期ごろから現代までの考察をされています。

「班田収授法」、「墾田永年私財法」、「田畑永大禁止令」などなど、学生時代に習ったな~と懐かしくなるワードも。

話はそれますが、古代から現代までの日本の支配者を現した動画が非常に興味深かったのでシェアします。

話を戻して・・・
不動産投資の原点が、1980年代に出てきた、「マルコー」のリースマンション投資
この会社が、いわゆるワンルームマンション投資の基本スキームを作ったということ。
その原点としての書籍が、「新リースマンション投資術」。

残念ながら、Amazonでも売られていないようですが、ひょっとしたら図書館なんかにひっそりと置かれているかも。
機会があれば、読んでみたいなと思います。

第3章 不動産投資の現実、何が問題なのか?

この章では、近年の不動産投資の事件、問題などについて取り上げています。
「かぼちゃの馬車」事件、スルガ銀行の不正融資、ARUHI、フラット35の不正利用、1物件1法人スキーム、サブリース問題・・

ここ数年で起きた不動産に関する事件を通して、無知な状態で行う不動産投資がいかに危険なものか、について言及されています。

第5章にもありますが、危険な不動産投資の具体的な内容が盛りだくさん。
今年こそは不動産投資を!といきこんでいた私の野望をすっかりしぼませてもらうのに十分な内容でした。

第4章 サラリーマン大家という幻想

不動産投資は、素人やサラリーマンが片手でできるほど甘いものではないよ!と警鐘を鳴らす内容。

不動産投資の営業トークに使われる、「節税や生命保険替わりに不動産投資を!」という点について、
・年収が1000万以上あるような高所得者でもない限り、節税効果はほとんどない、
・35年後のマンションが家賃収入を生み出し様に機能しているか疑問、生命保険替わりにはならない
とバッサリ。

また、サラリーマン大家の多くは、三為業者(転売屋)から割高な物件を買わされており、利益が出ないことがほとんどという事実。

結局は、片手間でできるほど不動産投資は甘くない。

しかし、それでも不動産投資をやりたいなら、
・不動産投資はあくまで資産余力ができてから挑むマーケットであり、最初に選ぶ投資商品ではない
・フルローンやオーバーローンを行わない
・怪しいと思うことは徹底的に調べ上げ、しっかりと計画を立ててそれに沿うようにマネジメントする

第5章:不動産投資でカモられないための相談事例

第5章は、不動産投資コンサルタントである著者に持ち込まれた、相談事例がいくつか紹介されています。

年齢や年収、貯金額などとともに、具体的な状況が書かれていますが、どれもこれもなかなかに厳しい。

自分もこうならないように・・

まとめ(私の感想)

今年は不動産投資をやってみよう!とお正月に目標を立てたわけですが、その意気込みがぐらつくほどの厳しい内容でした。

しかし、実際に物件を購入をする前にこの本に出会えたのは僥倖です。

不動産投資をするのであれば、不動産投資のバラ色の世界を描く内容の本ばかりではなく、こういった内容の本もきちんと理解したうえで進めるのが成功への近道かと思います。

不動産投資というのは、多額の資金が動く非常に危険な事業でもあるということを再認識。

不動産投資について引き続き進めていきたいと思いますが、より一層勉強をしてから物件購入をしないといけないな~と気が引き締まりました。



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