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サンクチュアリ出版の屋上みつばち

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出版社が未経験から始める養蜂プロジェクト。 地元・根津の花蜜を集めたハチミツを味わえる日まで。
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2019年4月の記事一覧

はじめるために必要なことは、はじめてみることだ。【ハチ飼育員の手記 4月】

4月1日(月曜日)曇り時々晴れ

年度が変わった。新年号も発表された。
今日は巣箱の設置にふさわしい日だ。

めでたい日ではあるが、気持ちを引き締めないといけない。すでに心配点がいくつかある。

お隣さんの窓

ひとつは、隣の建物の窓があいていること。
この会社に引っ越してきたときからずっと気になっているが、ここの窓は真夏も真冬も、いつもあいている。
ここの大家さんは暑がりなのか。それともつね

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やらないよりマシなことを、やらない理由はあるだろうか? 【ハチ飼育員の手記 4月】

2日目。曇りときどき雨。寒い。

いまのところ、なんの変化もない。
耳を当ててみるが、羽音はしない。室外機から吹き出す風の音がするだけだ。





ただ眺めていても仕方ないので、近所の根津神社に行くことにした。

これだけ緑があるのだから、ハチの1群れや2群れはいそうなものだが、あたりを見渡してもそんな気配はない。まだ春は訪れていないのか。寒いせいか、観光客の外国人も口数が少ない

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待っていてもなにもはじまらないが、かといって終わるわけでもない。【ハチ飼育員の手記 4月】

4月某日。快晴。
飼育員を名乗っているが、まだなにも飼育していない。

営業部長が毎日のように
「ハチ、来ないっすね」
と声をかけてくる。

たしかにハチは来ない。来る気配もない。それは事実です。
しかし、もし数多の自己啓発書が説く法則にならうとするならば、

「ハチ、来ないっすね」
と毎日言い続けることによって
“ハチが来ないという現実”を引き寄せてしまっているんじゃないだろうか。

今後、社内

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面倒くさいことになるかもしれない。でもそれを避けてしまえば、なにも起きないのだ。【ハチ飼育員の手記 4月】

雨のち曇り。4月も間もなく終わろうとしている。

ハチ来訪のビッグニュースだ。

この報道が流れて以来、スタッフや仕事の関係者から「恵比寿にミツバチ、出ましたね!」と声をかけられるようになった。
ミツバチに対する関心が、少しずつ高まっている。そんな実感がある。
スタッフや仕事の関係者の口ぶりからも、以前のようなミツバチに対する敵意は感じられない。
ゆっくりとだが着実に、良い方向に進んでいる。

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