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無形貯金

日経新聞には時々貯蓄に関する特集が出る。昨日も数ページにわたるカラーでの紙面だった。これを読むと、資産形成の大切さがわかる(しかし私は完全に素人)。

6月28日朝刊にはタレントの関根勤さん・麻里さん親子が出ていた。そこに出ていた言葉に惹かれた。麻里さんいわく、小さい頃に父親である勤さんは、常に「楽しさ貯金」を実践していたのだそう。「楽しさをたくさん蓄えておけば、辛いことがあっても乗り越えられる。人生は楽しいもの」と教えられたと語る。

勤さんも続ける:

「人生は天秤(てんびん)みたいなもので、片方に楽しいことをためていけば、反対側に辛いことが乗っかっても耐えられる」

この文章から、昔どこかで読んだインタビューを思い出した。その方は親を早くに亡くしたのだが、生前にたくさん愛情を注がれたおかげで、辛いことがあっても親の愛情を思い出しては乗り切れた、というものであった。

「楽しさ貯金」は多ければ多いほど支えになるだろう。たとえ「貯金期間」が長期にわたらなかったとしても、密度が濃ければそれが土台になる。親子や家族の間の愛情というのは、無形の貯金だと私は感じた。

(日本経済新聞2022年6月28日火曜日朝刊)

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