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ユニクロへのサスティナビリティ 提案

こんにちは、早苗です。イギリスは4月12日からロックダウンの規制が緩和され、パブやレストランの屋外席での営業や日用品以外の店もオープンしました。先週末は天気がよかったのでオックスフォード市内を散策して過ごしました。

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写真:オックスフォード クライストチャーチ周辺。クライストチャーチはハリーポッターのホグワーツの食堂のモデルになったことで知られています。

さて、私は現在サスティナビリティ の仕事に就くために積極的に求人に応募をしています。先日、ユニクロことファーストリテイリングの「サステナビリティ領域のリーダー及びリーダー候補」に応募しました。世界のユニクロであれば海外からのリモートワークも検討してくれるのではと淡い期待を抱きましたが結果は残念ながら不採用、面接には辿り着けませんでした。。しかし、諦めずにこれからも応募を続けていきます!

応募の際に、ユニクロに入社したら取り組みたいサスティナビリティ 活動をいくつかまとめて提案書として提出しました。結果は不採用に終わりましたが、私がユニクロに提出した入社後に取り組みたい内容を今回はご紹介したいと思います。

1. コットンバッグの種類と価格見直し
ユニクロでは190円から590円までの様々なデザインやサイズのコットンバッグが販売されています。しかし、コットンバッグはレジ袋、紙袋よりも大幅に環境負荷が高く、オーガニックコットンはさらに環境への影響負荷が高いことが指摘されています(Ministry of Environment and Food of Denmark, 2018)。ユニクロはベターコットン、コットン・メイド・イン・アフリカなどサスティナブル なコットンを選んでいますが、どんなにサスティナブル な素材を使用しても安価に大量に販売すると消費者が使い捨て感覚で気軽に購入してしまい、結果として環境への負荷を増やしてしまう可能性があるのではないでしょうか。日本では廃棄物に関して「分ければ資源、混ぜればゴミ」という認識が現在も浸透していますが、環境先進国で知られるスウェーデンでは「今日の製品は明日の廃棄物」という考えがあるようです(小澤, 2006)。環境に良いものだからと言って必要以上に安く大量生産し、その結果大量廃棄を生んでしまうことはユニクロの目指すサスティナビリティ とは異なるのではないでしょうか。

私がユニクロのサスティナビリティ 担当として入社できたら(できませんでしたが泣)コットンエコバッグの価格を見直し、種類を減らし、作りを丈夫にすることを提案したいです。これにより、消費者への不必要なコットンバッグ購入を削減し、購入したコットンバッグを長く大切に使用してもらうことを促進できると考えます。売り上げが下がるという懸念があるとは思いますが、"サスティナビリティ に力を入れているブランド"としてのイメージを貫くためにエコバッグでの売り上げは捨ててもいいのではと考えました。コットンバッグをデポジット制にして貸し出すのもいいかもしれません。ちなみに、コットンバッグについては過去の投稿で詳しく書いていますのでよければご参照ください。


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写真:私の大好きな本のカバーを再利用して作ったノートブックAbout Blanks。サスティナブル でもたくさん作りすぎると環境負荷になる。わかってはいるのですが、このカラフルなノート棚を見て興奮するのは私だけでしょうか❤️

2. 環境に配慮した景品を選ぶ
2020年11月に日本に一時帰国した際、ユニクロが誕生感謝祭にてオリジナルラベルのペットボトル飲料を先着来店者に無料配布していたことを知りました(詳細はこちら)。ユニクロはサスティナビリティ に注力していると思っていたのでこれを知ってとても驚いたことを今でも覚えています。今日プラスチック問題は世界的な問題であり、無料でペットボトル飲料を配ることはサスティナビリティ を重視しているユニクロにとって矛盾しており、消費者にマイナスイメージを与える可能性があるのでは感じました。
このような矛盾を生まないように店舗や企画部と連携して環境に配慮した景品を選ぶことがとても大切だと思います。例えば、予算に合わないかもしれませんが机におけるような小さな観葉植物(消費者にはポット持参を呼びかけたら欲しい人だけが受け取ることができるので無駄を生まないのでは!)、または景品を何も作らないことが一番環境負荷がないので無形のサービス(例:ユニクロ商品割引)などはどうかと考えました。

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写真:こちらは愛媛県佐田岬伝統の古い着物を割いて織る裂織り。三崎オリコの里「コットン」ではランチョンマットを織る体験コースがあります。日本の伝統や地域の経済を盛り上げるためにユニクロのような大きなブランドがコラボしてくれたらおもしろそうなのに、と思いました。写真の柴犬は我が家の女王、花ちゃん8歳です。

3. マイクロファイバーが抜け落ちにくい衣服の開発
おそらくユニクロはすでに開発段階に入っているとは思いますが、ファッション業界にとってとても重要なポイントなので提案書に入れました。ユニクロの商品の多くにはポリエステルなどの化学繊維が使用されています。化学繊維でできた衣類は洗濯するたびに、そして着用している間もマイクロファイバーを放出し環境に影響を与えています(University of Plymouth, 2020)。服を着用するたびに大量のマイクロファイバーを放出していることを考えると、ユニクロの商品を選ばなくなる消費者が今後増えてくる可能性があるのではないでしょうか。実際、つい先日インスタグラムで知り合い仲良くさせていただいている方より「ユニクロに行って商品を2着手に取ったけれど新しい服を買うこと、そしてポリエステルが含まれていることに抵抗を感じ結局何も買わなかった」というメッセージをいただきました。私もユニクロの服を長年愛用していますが、環境問題のことを懸念し始めてから以前よりも購入する機会は減りました。できるだけ早くマイクロファイバーの対策をすることで、ファーストリテーリングの柳井社長が目指す「気に入った服を長く大事に使う」が実現するのではないかと考えます。

ちなみに、パタゴニアはマイクロファイバーについて学んだことをブログを通じて消費者に共有をしています。マイクロファイバーだけでなく、様々な環境問題についてわかりやすくまとめてありとても参考になるのでおすすめです。パタゴニアで買い物をしたことがありませんが、今度何か必要になったら買ってみようと思います。

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写真:母からもらったカシミアセーターと1年前にユニクロで購入したカシミアマフラー。お気に入りのGRAND IKEMOTOの洋服ブラシで手入れをして大事に使っています。

これからもサスティナビリティ の求人に応募していきます
以上、ファーストリテイリングのサスティナビリティ担当職応募の際に提出した提案書の内容を一部紹介させていただきました。今回は残念ながら不採用という結果に終わりましたが、この応募をきっかけにファッション業界と環境問題の関わりや、企業がサスティナビリティ を目指し取り組んでいる活動を知ることができました。これに挫けることなく、これからも私の就職活動は続きます。応援していただけたらとても嬉しいです😊

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写真:イギリス オックスフォード大学の図書館、ラドクリフカメラ。オックスフォードは学生の町。学生が本を抱えて街を歩いていたり、図書館で勉強する姿を見ると私もがんばらないと励まされます!

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