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自転車で訪ねる式内社、140字の古社巡礼
2021年2月28日 18:18
「古代から生き続けている得体の知れない生き物」。岡谷公二氏は奥宮が鎮座する雄島の森を著書でそう描く。橋を渡ると常緑樹の重い濃緑の森が島を覆う。しかし橋にも島にも大挙して押しかけたベトナムの若者が、ポーズを決めながら写真撮影。感じたのは大きなギャップ。写真は福井県坂井市。
2021年2月28日 17:40
大湊神社には雄島に鎮座する奥社と陸側の陸宮とがある。まずは陸社を目指した。ペダルを漕いでいると大学一回生当時、友人たちと滋賀から日本海側を走ってサークルの合宿地、信州に向かった記憶が蘇る。海に突き出た東尋坊の絶景見るのもそのとき以来だから三十年ぶり。写真は福井県坂井市。
2021年2月26日 20:59
丸岡高校裏手に鎮まる森。イチョウやヒノキが鬱蒼と茂り日射しが遮られた境内は涼しい。説明には丸岡町にある式内社七社の中心で古く格式高い神社とある。神社へ向かう坂の途中に校門へ上がる白い階段。生徒たちが三年間使用する階段を見て、坂の上の高校へ通った記憶が蘇る。写真は福井県坂井市。
2021年2月25日 13:14
大通りを背に鎮座する神社は継体天皇の母、振姫一族をまつる。國神神社合祀をへて再興。こぢんまりとかわいらしい境内。ここ丸岡町は振姫の故郷。近江に嫁ぎ天皇を生むも夫に先立たれ、他郷暮らしが心細かったのか帰郷。現在の振姫は「ふーちゃん」として故郷で愛される存在。写真は福井県坂井市。
2021年2月24日 19:42
市街地から日本海に向かう国道沿い。丘陵上鎮座の社まで石段を上がり参拝。鎮座地は深坂町。フカサカと読むがミサカと別読みすることも可能だ。すると社名につながる。手元の延喜式にもミサカとあるが、古社巡礼の参考書「式内社調査報告」の社名のルビにはまさかのミソサカ。写真は福井県福井市。
2021年2月23日 18:16
小さな集落で右往左往。神社は近くにあるはずなのに見当たらず。タイヤの太い自転車に乗る怪しい男、この状況ではそう思われても仕方ない。幸い女性の声が聞こえた。藁をもつかむように声をかける。「家と家の間を行くと砂利道になるから」その先に小さな神社が鎮座していた。写真は福井県福井市。
2021年2月21日 19:28
河口近くの九頭竜川を渡り三国湊の古い町並みを過ぎる。大鳥居より右隣のケヤキの大きさに驚いた。境内にはシイやタブ等巨木が見られるが入口のケヤキは森の代表選手。枝葉を広げどっしり根を張る。樹間を通ると緑の香り、拝殿前のベンチに座ると木造建物特有の木の香り漂う。写真は福井県坂井市。
2021年2月21日 10:16
横に長く連なる山。横山は社名とともに古墳群でもある。神社西方の椀貸山古墳は継体天皇の御子、椀子皇子の墓という。境内の「継体大王即位千五百周年記念樹」碑からも越前の人々にとり天皇が特別な存在なのがよく分かる。山が近く緑多い上、空高く伸びる拝殿手前のイチョウ。写真は福井県坂井市。
2021年2月19日 20:12
田んぼに突き出た丘陵。鎖が巻かれ閉じられた獣害除けフェンスの先。石段を上がると石畳の参道が拝殿に続く。式内社であることと保曾呂伎神社の後身であることをうまく言い表した「式内春日神社」の扁額。入口近くに二本のスギの神木、と思いきや枝が折れ曲がった一本杉。写真は福井県坂井市。
2021年2月18日 19:57
海から離れた内陸部、坂井丘陵フルーツラインから集落に入ると根元がやけに太く成長したシイノキがブロック塀の如く立ちはだかる。境内へはそこからでも入れるが、入口鳥居は石段の下。日差しが柔らかく時折、涼しげな風が通り過ぎ心地よい。ここでも継体天皇が祭神に加わる。写真は福井県坂井市。
2021年2月17日 19:38
日が暮れ始めたので急いでペダルを漕ぐ。眼前には山並みを背景に北陸新幹線延伸工事の橋脚が立ち並ぶ。かつて伊伎神社には池があった。当地滞在中、参拝に来た継体天皇に池の水を献上し喜ばれたという。その後、池は伊井と改称。白山神社の由緒に記された鎮座地・伊井の由来。写真は福井県あわら市。
2021年2月16日 20:15
鵜の屎、つまり糞が都で化粧品としての需要があった!? にわかに信じられない話が鵜森神社の由緒に記されていた。九頭竜川堤防沿いの緑の塊。境内で聞こえてくるのはトンビの鳴き声ばかりなんだけど。鵜屎神社を鵜森神社にあてるに疑義があり、とうの昔に所在不明という説も。写真は福井県坂井市。
2021年2月15日 19:36
九頭竜川西岸、布施田鎮座の熊野神社。社名の英多を「エタノ」ではなく「フセダ」と読ませて式内社にあてたようだ。ちと強引かも。石段を上がり常緑樹が生い茂る丘陵上の境内。古社の雰囲気とは裏腹に神社移転碑には昭和二十七年移転完了とある。子どもと一体の狛犬が可愛い。写真は福井県福井市。
2021年2月14日 17:44
「毛谷の杜」で創祀した九頭竜川の守護神は舟橋へ遷座。柴田勝家により足羽山麓に移される前段階の話。現在もその舟橋に黒龍神社が鎮座、位置付けとしては足羽山麓の旧社地といえる。九頭竜川の堤防を降りて境内へ入る。通行量が多い九頭竜橋から近いがひと気なく静かな境内。写真は福井県福井市。