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ロシア連邦における21の共和国~第3回

9、モルドヴィア共和国(Республика Мордовия)→地図#13

★旧ソ連の独立国であるモルドバ共和国(通称モルドバ)とは異なる。
先住民族:モルドヴィン人(ヴォルガ・フィン系の民族)
★モルドヴィン人はコミ人、ウドムルト人、マリ人と民族的に近い。
首都:サランスク(Саранск)
面積:2万6千㎢(関西地区(大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良、和歌山の2府4県)2万7千㎢ほど)
人口:76万人(関西地区は約2千万人)
人口密度:29人/㎢(関西地区は約740人/㎢)
地理と自然:モスクワとヴォルガ川のほぼ中間にある(モスクワに最も近い共和国)。約140の湖、貯水池や池も多数(川の総数は1500を超えるが、長さ10㎞以上の川は10本のみ)。森林など多くの自然が残り、自然保護区もあり。粘土や建築砂などの鉱床資源が豊富。
気候:適度に湿度が高く、年間を通して比較的温暖
公用語:ロシア語、モルドヴィア語/モルドヴィン諸語(エルジャ語、モクシャ語など)
住民構成:ロシア人54%、モルドヴィン人39%、タタール人5%、他2%
宗教:キリスト教、イスラム教、仏教、ユダヤ教など
主な産業:農業(小麦やライ麦などの穀物、卵や牛乳などの畜産)、工業(機械工学、金属加工、製鉄や石油化学など)

10、チュヴァシ共和国(Чувашская Республика)→地図#21

先住民族:チュヴァシ人(テュルク系民族)
★ロシア連邦の中では裕福な地域の一つ。農業・産業のどちらも発達、通信・医療・交通など国内インフラも整備され、美術館・博物館も多数あり。教育制度も充実。
首都:チェボクサル(Чебоксары)
面積:1万8千㎢(四国約1万8千㎢ほど)
人口:116万人(四国は約370万人)
人口密度:64人/㎢(四国は約205人/㎢)
地理と自然:恵まれた水資源と農業に適した好条件の土壌、大量の鉱石や石油が埋蔵されている。
気候:温暖な大陸性気候
公用語:チュヴァシ語、ロシア語
住民構成:チュヴァシ人64%、ロシア人31%、タタール人3%、モルドヴィン人0.7%など
宗教:ロシア正教会、イスラム教など
主な産業:農業(ジャガイモやトマトなどの野菜、畜産)、工業(自動車や自動車部品、電子機器などの精密機械の開発や製造が盛ん)、各種工場が多数あり工業製品は国内有数のシェア、ロシア最大級の発電所あり

11、マリ・エル共和国(Республика Марий Эл)→地図#12

先住民族:マリ人(フィン・ヴォルガ系の民族)
★多くの自然が残るこの共和国では、ハイキングや乗馬、カヤックなど水上レクリエーションが楽しめる。湖や川の近くには療養所やキャンプなどの施設が充実。交通インフラは整備され、医療・療養施設や観光業も発達。火力発電所3つが稼働しており、周辺地域への電力エネルギー供給を担う(ロシア連邦の重要な電力システムの1つ)。国内の教育レベルは高く、大学含め専門家育成プログラムが充実。劇場や博物館などの文化施設も多数あり。
首都:ヨシュカル・オラ(Йошкар-Ола)
面積:2万3千㎢(関西地区2万7千㎢より少し小さい)
人口:67万人(関西地区は約2千万人)
人口密度:29人/㎢(関西地区は740人/㎢)
地理と自然:領土の大半がヴォルガ川の中流域に位置し、長さが10㎞以上の川は約180もある。森林など多数の自然が残る(広範な自然保護区あり)。粘土や石灰岩などの資源がある。
気候:冬は長く(11月に始まる)、春も気温は低めだが、夏は暖かい(適度な大陸性気候)
公用語::マリ語、ロシア語
住民構成:ロシア人48%、マリ人36%、タタール人4%、山地マリ人(マリ人の一派)2%、チュヴァシ人0.5%、ウクライナ人0.2%など
宗教:ロシア正教会、マリ人の伝統的信仰(自然崇拝)、イスラム教、キリスト教など
主な産業:工業(精密機械などの機械工学、金属加工、林業や木工、製紙や食品産業など多岐にわたる)、農業(酪農などの畜産が70%以上を占める、他に穀物や飼料用作物、野菜などの栽培)


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