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"現代の"プログレッシヴ・ロックを考える: 古典主義(Classicism)と折衷主義(Eclecticism) 【前編】

はじめに 「プログレッシヴ・ロック」というジャンルは、音楽に限らず多くの芸術様式がそうであるように、定義づけや区分のしかたが曖昧なケースが目立つ。とりわけ"プログレッシヴ"なアプローチが多種多様となってしまった現代では、体系的にこのジャンルを細分化することは容易ではなく、結果として極めて多くのスタイルの音楽が"プログレッシヴ"という一単語にて説明された(つもりになっている)のが現状である。  本記事は前編・後編の二編を通じて、時代とともに多様化が進む「プログレッシヴ・ロック」

    • プログレッシヴ・ロックの"真の"入門バンドとしてのEmerson, Lake and Palmer

      プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルがある。 以前の記事でもまとめた通り、あまりに多様過ぎるがゆえに複雑で、説明しようにも骨の折れるジャンルだ。 そんな中で、音楽性とエンタメ性を奇跡的に両立したグループがごく少数だけ存在する。 Emerson, Lake and Palmer (ELP)は、 多くの人が(ほぼ無意識的に)親しみを持つクラシック音楽のロックアレンジ オルガン揺らし等に代表される視覚的に分かりやすいライブパフォーマンス 以上の2点を得意とする、ある

      • 拝啓 月野木ちろる様(注: 激キモ自分語り)

        ななしいんく所属のVTuber、月野木ちろるが、約2年ぶりに活動を再開した。 何年もnoteを放置して突然何の話を始めるのか、と思われるかもしれない。いや、元々は他にも多少の駄文が残っていたのだが、音楽関係の分析以外は読み返す価値がないと勝手ながら判断し、随分前に削除していた。 彼女の復帰について思うところが幾つかあり、なんとか文章としてまとめたいと思い立ったは良いものの、現時点で私が長文を書ける場所はここしかない(SNSは見るのが精神的にキツくなってすべてやめてしまった

        • "現代の"プログレッシヴ・ロックを考える: 古典主義(Classicism)と折衷主義(Eclecticism) 【後編】

           さて、前編においては、「プログレッシヴ・ロック」と呼ばれる音楽様式が、時代が進むにつれてあまりにも多様化し過ぎたゆえに、一つのジャンルとして扱うことが難しくなった点を指摘し、また、より具体的なカテゴライズの一例として、海外コミュニティサイトProgarchivesが独自に定義したサブジャンルを一つ一つ紹介した。  ここで留意しておきたいのは、これらの区分は全て音楽的特徴のみを表したものだという点だ。本記事ではそれを踏まえた上で、タイトルに掲げた古典主義と折衷主義という別の基

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        "現代の"プログレッシヴ・ロックを考える: 古典主義(Classicism)と折衷主義(Eclecticism) 【前編】

        • プログレッシヴ・ロックの"真の"入門バンドとしてのEmerson, Lake and Palmer

        • 拝啓 月野木ちろる様(注: 激キモ自分語り)

        • "現代の"プログレッシヴ・ロックを考える: 古典主義(Classicism)と折衷主義(Eclecticism) 【後編】