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21歳、人生初の海外に行く。

英語圏に生まれていればなあ、と思ったことは無いだろうか。私はこの世に日本人として生を受けて20年と少し。何度も思ったことがある。

日本人はどうやら英語が苦手らしい。私も例外でなく英語を避ける日々を送ってきた。

英語と直に触れ合った最古の記憶は小学校5年生の時。英語が小学生のカリキュラムに組み込まれた結果、北海道の片田舎でも今まで日本語さえ危うかった小学生達がAppleやWaterなどの単語をリズムに合わせて発言することになったのだ。私の小学校の時の担任は幸か不幸か大学で英語を専攻していた新任教師で、それはそれはもう張り切っていた。私は目立つことは好きだったがそれまでクラスの中でほぼ一番であった成績を英語によって落とされはしまいかと恐ろしく、必死になって授業についていったものだ。しかし現実は虚しく、英会話に通っていた自分よりもよっぽど成績の悪い女の子に英語の作文力で負け、すっかりと自信を無くしてしまったのであった。
そこで喪失した自信はそのまま返ってくることはなかった。中学時代たまたま英語専攻の担任に三年受け持ってもらったにも関わらず国数社理の平均点が95点、英語だけ80点という成績を収めた時には「もしかして俺の授業だけ聞いてない……?つまんない……?」と担任をメンヘラ化させてしまうところであったし、高校時代国英社の3教科受験である私立受験組にも関わらずセンター試験の筆記で139点(7割以下)という成績を収めた時には本当の意味で絶望したものだ。

そうして時は経ち、私はこの間幾度となく「私には英語は無理なんだ」「英語圏に生まれていればなあ」と思っていたのである。多少点数が低かっただけで、なんと愚かなことか。

最近やっと考えを改めた。英語をもう一度本気で勉強してみようと思ったのだ。長文が読めなくてもいい、とにかく会話がしたい。

別の話にはなるが、東京に産まれていればもっと上の水準の教育が受けられていたのでは、と思ったことも幾度となくある。しかし東京の大学に進学し「出身は北海道です。」と言っただけで会話が広がる場面を幾度となく経験した。そう、出自はハンデにも武器にもなりうるのだ。

英語が話せる日本人になれば、私は最強ではないか!

というわけで、今日、人生で初めて国際線に乗り、三週間フィリピンに語学留学してみることにした。

今回の目標は二つ。

1 海外旅行と英会話の苦手意識を無くすこと
2 軽い日常会話が出来るようになること

通常、語学留学を決める人は将来海外で働きたいと考えているか、CAや外資系企業など国内で英語を使う職業を目指している人が多いように思う。しかし私は今まで授業以外で英語に触れたこともなければ日本の広告会社に内定が決まってしまっている。将来的に海外で仕事をするにしてもそれは直近では無いだろう。
では、英語圏の何かが好きなのか?と聞かれるとそうでもない。私は普段日本語書籍しか読まない。ドラマも日本のものしか見たことがない。洋画もハリーポッターシリーズやスターウォーズシリーズ等有名な作品を見るくらいだ。(吹き替えは日本人声優さんの良い声に気を取られてしまうため必ず字幕版で見ている。)なぜこんなに日本のものばかり見てしまうのか。言葉の意図が汲み取れないからだ。私は言語というものをとても大事なものだと思っている。文章も話し言葉も言語の本来の役割である『伝えること』『伝わること』を重視している。そのため意味が理解出来ないのに楽しむことが出来るのだろうか、と頭でっかちな考えを持ってしまうのだ。

よって、今回の目標はそんな頭でっかちな考えを取り払うことを目的として設定した。英語に『触れられる』自分になるのだ。将来に繋がるかではない。私のこれからの人生の価値観を創造するための三週間にするのだ。

とまあかっこよく書いてみたが、楽しみながら学んでくるよ〜と言いたいだけである。
初海外、一人。こんなにワクワクするのはいつぶりだろうか。少しでも意味のあるものになるといいな。

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