見出し画像

母と私と絵本の話

なかなか帰省もできずセンチメンタルな気分になってきました。
今日は思い出話をしたいと思います。ほっこり気分になっていただけたら嬉しいです。

寄り道して帰ろ

私が幼稚園に通っていたころのことです。

幼稚園の帰りは母が自転車で迎えに来てくれていていました。自宅までは20分程の道のりでしたが、時々、途中にある図書館に寄って帰るのが楽しみとなっていました。
母は今もかなり読書好きなので、当時もきっと、私が絵本を眺めている間に、自分の本を選んだりしていたのかなと思います。

そして、2人分の本を借りたら図書館を出て、毎回ではないけれど、ちょこっと寄り道。近くのお寺の石段に並んで腰掛けて、読み聞かせが始まります。
借りた本をすぐ読みたくて私がせがんだのだったか、忘れてしまいましたが、そんなことが何度かありました。

お寺の敷地は杉の木が立ち並んでいて、セミの声が響きます。その音をBGMに、母の読み聞かせを聞いていました。

大好きな思い出、ありがとう

今となってはおぼろげな記憶ですが、私はその時間がとても好きでした。
当時あの石段で、どの本を読んだのか、母の読み聞かせる声も思い出せないけれど、この思い出は私をあたたかい気持ちにさせてくれます。

家にまっすぐ帰らないで寄り道していること自体が、なんだか楽しかったのかもしれません。姉たちが小学校に行っている間、母とふたりきりで過ごせる貴重な時間というのが、嬉しかったのかもしれません。

今年の母の日は、そんなことを思い出して、会いには行けないけどと、実家にプレゼントを送りました。
私が飲み過ぎて具合が悪くなっていると、「修行が足りん」と一蹴する母。いつもありがとう。

オススメの絵本を1冊

そんな母に育てられ、私も読書好きな子どもになりました。私が大好きで、繰り返し読んだ絵本を紹介します。
『わたしもえんそく』という本です。

30年以上前の本だからか、出版社のページにも見つけられず…中古しかもう手に入らないのかな…?
同じ作者のこちらもいいよね!
https://www.shinnihon-net.co.jp/child/detail/code/978-4-406-00876-1

主人公の女の子はお兄ちゃん、お姉ちゃんが遠足に行くのがうらやましくて仕方なくて。家にいながらにして、壮大な「遠足ごっこ」を繰り広げます。
上にきょうだいがいる子はすごく共感できるんじゃないかなぁ。そして、子どもの想像力、創造力ってすごいなと思わされます。

この本は家にあって、何度も読み返した絵本です。この夏、実家に帰れたら、また開いてみたいと思います。



この記事が参加している募集

読書感想文

読んでいただきありがとうございます!ご支援は、これからの活動のため大切に使わせていただきます。