さまようよろい@コピーライター

都内ではたらくコピーライター。ディレクションとライティング、マネジメントが主な仕事です…

さまようよろい@コピーライター

都内ではたらくコピーライター。ディレクションとライティング、マネジメントが主な仕事です。仕事の合間に書いているので不定期です。

最近の記事

AIが大人を褒める

毎日「AI」を目にする。新聞で、webニュースで、雑誌でも冊子でも見る。ブックマークもしている。AI、AI、AI。「AIはすごい」という意見もあれば「AIは危険」という意見もあるし、「AIと生成系AIは違う」と話す人も「AIと生成系AIの違い」を教えてくれるAIもいる。AIだらけだ。 人ができないことをやる。あるいは、人でもできるけどAIの方が得意なことをやる。主語を自分に変えてみたとき、ふとそれって何だろうと思った。 できないことって、なんだ自分ができないこと、自分でも

    • キラキラネームには何が反射してるのか

      会社を興す。多くの場合、それなりの想いや決意があって(それだけとは限らないですが)、申請して登記して法人格をえる。 法人という名の通り、社会に子どもを産み落とすようだ。はじめは書類上にポツンと存在するルーキー。いずれ、国や世界を動かす巨人になる可能性をもつ。 モジョモジョの理由そんな法人格をもった企業だが、街を歩くと「へえ……」というような名前を見かけますよね。株式会社モジョモジョとか、ペペロンチーノ株式会社とか、そういうやつ。いずれも仮名です。 「この会社で、いろんな

      • Appleに恋して、Googleと付きあった

        2年ほど前まで、Apple製品にかこまれていた。iPhone、iMac、iPad、Apple Watch、AirPods。AirTagはもっていなかったけれど、ほとんど時間の問題だった。買おっかな。いらないか。いやでも便利かも。 エコシステムの文字通り、生態系の末端にいちする消費者の一人として、迷いもなく従属していた。あ、MacBook Airも持ってたな、そういえば。 そんなある日、ポケットにAirPodsを入れたまま洗濯機を回してしまった。洗剤はもちろん柔軟剤も入って

        • 日記の言葉が変化していく

          思いついた時、日記を書くようにしている。定期的ではない。ふと書きたくなった時に、書きたくなったことを書くだけだ。3日つづけて書くこともあれば、1年以上書かないこともある。内容も向きあい方も、かなりダラダラしている。 ダラダラとしている分、つづきはする。10代に始めて、20年以上が経ったいまもなおつづいている。 10代の自意識過剰な文面は、いま読み返すとクラクラする。どんな小説よりも心を揺さぶる。恐ろしい意味で。20代も後半に差しかかると、客観的に書こうと四苦八苦している。3

          大人になって、 音に敏感になった

          音に敏感になったなあと、大人になってから思うようになった。大学時代に住んでいた家は繁華街の近くにあるワンルームマンションで、いま思えばしょっちゅう不穏な音が聞こえていた。怒鳴り声も金きり声も、嬌声から奇声までいろいろな声が、時おり聞こえるクラクションにまじって部屋に流れてきた。けどひとつも気にならなかった。なんでだろう。 いつも曲ばかり聴いていたから? そんな音楽好きではない。テレビを付けっぱなしにしていたから? いやいやスピーカーから流れてくる音と外から入ってくる音の差く

          大人になって、 音に敏感になった

          度胸が足らず、小説は書けなくなった

          大学時代、小説を書いてみた。 いくつか書いた。自分の可能性に対する挑戦。よくあることといえばそうなのだが、僕の人生では初めての経験だ。社会人は社会を意識する人のことをいう。学生だった僕の意識は、学んで生きる自分にしか向かない。 短編も、長編も書いた。誰かっぽい作品も、誰にも似てないと感じた作品もあった。賞に出すことはなかった。もちろん評価されることが恐かったからでもあるが、周囲の反応で飛びぬけてよいものをまずは出そうと考えていたからだった。妙な効率化だねえと、我ながら思う。

          度胸が足らず、小説は書けなくなった

          理想的な飼い主(弱気の)

          たとえば、験を担いでいるとき。お店でやけに端っこの席をとっているとき。妙なタイミングで模様替えをし始めたとき。「あ、俺はいま弱くなってるのだな」と気づく。 何かにすがりたかったり、とにかくこれ以上心を乱したくなかったり、どうにかして気分転換をしたかったりと理由はさまざまなのだろうが、とにかくそうした弱気な心がもっている癖のようなものに気づくことが、よくある。 一方で、弱っている心を回復させる伝手(つて)は、いまだにない。 スーパーマリオのキノコのように、チョッパーのランブ

          「ま、いっか」力

          「ま、いっか」力。まいっかりょくと読む。 昔、しばらく海外に住んでいた頃、環境の影響もあり、躊躇したくなる誘いが多かった。 ドイツ人と行くカラオケ、中国人と行く小旅行、アメリカ生まれの中国人と行くオランダパブ。 誘ってもらえるのは嬉しい。嬉しいし、海外っぽいじゃないですか。一時帰国したときのネタにもなりそうな気がする。 しかし、躊躇する。戸惑う。約束の時間の1時間前くらいになると、体調が悪いってことにして断ろうかどうかと迷いだす。実際に体調だって悪くなる。お腹が痛くな