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夜会服には仮面のまなざし。

             「傷ついた仮面」
                      24 × 17.5 ㎝ 油絵具 / テンペラ乳剤混成 板 2017

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仮面にはなぜだかパックリと傷のような裂けめが。                               外貌であるはずの仮面を外したなら果たしてそこに本当の素顔があるのでしょうか?    自分の内面にもうひとりの別な自分が潜んでいるような。              個性化されているのはむしろ仮面の方なのかも知れないと想うのです。

仮面 ≒ 文学的にはペルソナ(?)                   人間はなぜ仮面を必要としたのだろうか、と考えます。         「仮面」すなわち「仮の面」とは・・・。 「覆面」とは違うのだろうし また能に用いられる「面(おもて)」などとも別モノのように想えます。

日本のヒーローたちも月光仮面から仮面ライダーにいたるまで、その多くが仮面をつけているのです。「犬神家の一族(横溝正史)」のスケキヨもまた  仮面とおぼしきものをかぶっています。                                                               

 自分の正体を隠すために?  

■ 他におもいつく登場人物が仮面をつけている文学作品はというと、                       「鉄仮面」フォルチュネ・デュ・ボアゴベイ             「オペラ座の怪人」ガストン・ルルー                「他人の顔」阿部公房             ・ ・・ など。 

                          

                

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