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業績は、環境9割、努力1割未満~考え方の習慣~

聞く価値、言う価値のない悪口

「あの人はFラン大学だから…」「あの人は××企業にしか入れなかった。大したことない」「あの家は貧乏だからいつも安物しか持ってない。」

いきなりですがみなさん、こんな言葉、人前ではないにしても、仲の良い人の間同士の会話で聞いたりしたことありませんか?もしくは、自分がしてしまったことありませんか?

一言で言ってしまえば悪口です。でも悪口には2つの種類があると以前『悪口をバネに成長する。』という本で読んだことがあります。

①聞く価値のある悪口

②聞く価値のない悪口

悪口は以上の2つに分けられます。この本では、悪口を言われた際の対処法として書かれており、簡単に言うと①聞く価値のある悪口は、それを聞くことで自分の考えや行動を改めたり、良くすることで自分自身の成長につながるような、助言となる悪口です。一方、②聞く価値のない悪口は助言の要素を全く含まない、ただの悪意によってささやかれる悪口です。この本ではこの、聞く価値のない悪口を言う人になってはいけないと主張されています。そして冒頭で述べた言葉は言うべきではないその悪口の一種だと私は思います。

環境のおかげ

確かに、例えば本人を傷つけないように、家族や、仲の良い人たちの間だけで上記のような悪口を言うくらいなら許されるべき、そうじゃないとこんなストレス社会でやっていけないじゃないかという意見もあるかもしれません。

しかし私は断固反対です。理由はただ一つです。

「あなたがそういった悪口を言えるのは全て環境のおかげだから」

私はおそらく誰よりも強くこの考えを強く持っています。あなたが誰かの業績や、持っているものを馬鹿にしたり、蔑んだりできるのは、おそらくその人より自分のほうがある部分において優れているという認識があるからだと思います。私は全く同じ条件なら、努力量は認められるべきだと思っています。だから、100%努力で得たものなら傲慢に誇って、その努力をしなかった人を蔑んでも良いと思います。でも考えてみてください。それはあなたが本当に自分の努力で得たものですか?でも、本当にそうでしょうか。

私自身、今、夢だった医師への道が開き始めたことは9割環境、1割努力だとおもっています。実際今、私は地方国公立大学の医学部医学科に通っています。世間一般的に見ても、事実ベースで医学部に入るには相当な学力を必要とし、偏差値で見ても、全受験生の上位7%以内に収まる学力が求められます。だから、医学生となった今、周りからは「すごいね」「世界が違う」といわれることも増えました。でも、医学生になれたのは本当に私がすごいからでしょうか?努力のおかげなのでしょうか?

もし、両親が教育に興味がなかったら?学校、塾に通う余裕がなかったら?周りがみんな大学受験をしないような環境にいたら?受験をさせてもらえなかったら?医師という職業のすばらしさに気づく機会が与えられなかったら?……etc

上に出した例はほんの一部です。これを読んで「そんなのもしもの話じゃん」と思う方もおられるかもしれません。でも私はそうは思いません。私は、両親が教育にお金をかけてくれなかったら、同じように医師を目指す仲間に出会えなかったら、入試がフェアじゃなかったら、自分の夢には近づけていなかったと思うからです。

(※ここで補足なのですが、私は医学部に合格することが素晴らしいことで、そうなれなかった人は残念、可哀想と思っているわけでは決してありません。夢に近づけたという事実には努力だけではなく環境が支えとなっているはずだということを主張したいのです。だから、上にあげた状況が絶対的に悪いと言っているのではなく、私の場合、夢に近づきにくかっただろうなということです。)

業績、知識、地位は他者を救うために用いたい

今回の記事で最も私が言いたいことは、自分の業績や身に着けたものを権威として用いるのではなく、他者を救うために用いるべきだということです。

ところで皆さん、東京大学の上野千鶴子教授がなさった平成31年度の入学式の式辞を拝見したことはあるでしょうか?これは歴史に残すべきと言ってよいほど素晴らしい演説で、その時期にニュースや情報番組でたくさん取り上げられていました。もしまだ見られていない方は以下のリンクから是非ご覧ください。きっと心に響きます

上野教授がおっしゃっているように、また、私が以上に書いたように、私たちは自分を取り巻く環境に大きな影響を受けます。

だから、私たちは与えてもらった環境により得られた業績、知識、地位などを、その環境に恵まれなかった人のために使うべきだと私は思います。

また、(※補足)でも書かせていただいた考え方のように、これらはどの業績についても言えます。医師だから強者というわけではありません。例えば、私には美容の知識がないから、美容師さんの知識や技術を借りる。というようなことです。

私はこのような考え方を習慣としています。納得していただけない方もたくさんいらっしゃるかと思いますが、ここまで読んでいただきありがとうございました。😉💕少しでも良いなと思っていただけたら💛ボタンをおしていただけると嬉しいです!!

◎上野千鶴子教授 平成31年度 入学式式辞 動画(報道されたもの)https://youtu.be/iyTVkCjvJOw

◎上野千鶴子教授 平成31年度 入学式式辞 動画(全体)https://youtu.be/oIqjJbrdUks

◎上野千鶴子教授 平成31年度 入学式式辞 全文

https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/about/president/b_message31_03.html





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