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無料noteまとめ

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2022年7月の記事一覧

【連載小説】闇に潜む #1

あたりは静けさに包まれていた。 闇に覆われているその場所は空間も時間も存在しないような、…

京サリ
2年前
2

【短編小説】おそとでてるてる

雨が降ってきた。 突然の雨にくろくまはびっくりした。 早く晴れて欲しいのでてるてる坊主を…

京サリ
2年前
9

【短編小説】私のお洋服

お母さんがね、お洋服を縫ってくれたの。 お気に入りの赤いワンピース。 晴れてる日はこれを…

京サリ
2年前
10

【短編小説】日本酒スパーリングの夜

グラスの中でパチパチ弾けていたそれは雪のようだった。 真夏に降る雪。 僕はそれを一人公園…

京サリ
2年前
3

【短編小説】マヨネーズとケチャップ

マヨネーズハリネズミとケチャップハリネズミがいた。 二匹は仲良く食卓に並んでいた。 マヨ…

京サリ
2年前
11

【短編小説】ひゃっはー猫

ひゃっはー!! 猫はチーターのように走った。 ひゃっはー!!! 猫はとにかく楽しい気持ち…

京サリ
1年前
2

【短編小説】刺身と日本酒

金曜日。 私は既にお店にいた。 カウンター越しに店長と会話しながらゆったり日本酒を飲めるお店。 こじんまりとした店内にいるお客はみんな常連ばかりだった。 「大将、今日のおすすめは?」 ホワイトボードに書かれた手書きのメニュー。 大将に聞けば教えてもらえる裏メニューと隠された酒。 日本酒が入った冷蔵庫の奥から引っ張り出されたそれはキリッとしていて、とても爽やかな後味。 目の前に並んだお刺身たちは手に持ったおちょこの中身と抜群の相性だった。 席を一つずつ空けて座

【短編小説】仕方がなかったんだ

サクサクサクサク モシャモシャモシャ サクサクサクサク モシャモシャモシャ ポテチはうま…

京サリ
1年前
6

【短編作品】これはバナナですか?

いいえ。バナナです。 ん?バナナですよね? いいえ。バナナです。 え?だからバナナですよ…

京サリ
1年前
5

【短編小説】おみずをかけないでください

氷は冷や汗をかいていた。 目の前にコップ一杯の水を持った人間がいたのだ。 やめてほしい。…

京サリ
1年前
6

【短編作品】これは草

いや、バランだよ? え、バランなの? 草にしか見えなかった。 どう見てもバランでしょ。 …

京サリ
1年前
6

【短編小説】貯金チャレンジ

チャリン   小銭が落ちてきた。 あ、キャッチしなきゃ。 チャリン 一円溜まった。 豚は…

京サリ
1年前
7

【短編小説】めにやさしい

その生き物はめにやさしかった。 人間がリラックスする色、緑色のボディを持っていて サイズ…

京サリ
1年前
6

【短編小説】平和ヨシヨシ合戦

ヨシヨシ ヨシヨシヨシヨシ ヨーシヨシヨシヨシ 僕のことをそんなに可愛がってくれるの? 最初にヨシヨシされた子は言った。 う、うん! ヨシヨシを仕掛けた側がそう返事した。 ヨシヨシされた子は胸が温かくなり、とても幸せな気持ちになった。 ヨシヨシヨシヨシ その子はこの温かい気持ちを抱えたまま、相手にヨシヨシを返した。 相手は複雑そうな顔をした。 手についた汚れを頭に擦り付けただけだと打ち明けるタイミングを逃してしまったのだった。