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「不思議な薬箱を開く時」

こんにちは!
「不思議な薬箱を開く時」です。
薬は、眼鏡の様なもの。
使わずに我慢するよりは、
使って楽になった方が良い。
お薬に対しては、こういう考え方もあります。
依存症になってしまったり、
常用性のあるお薬は、少し困りますけれどね。
では、今日も、お薬箱を開けてみましょう。

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お薬番号・34

「踊りだす薬」

このお薬は、服用しますと踊り出します。
伴奏があろうが無かろうが、
踊り出してしまうお薬なのです。
これは、踊りたいと自分で思って服用する場合、
誰かを踊らせたい!と思って、服用させる場合、
必要とする理由は、さまざまですね。
このお薬は、ドイツのヴィッテンベルク大学の、
禁書書庫に奥深く保管されていました。
魔女狩り、異端狩りの嵐が吹き荒れた時代、
ある資産家の妻が魔女の嫌疑をかけられ、
資産を没収されたのですが、
その資産の中に、混じっていたと、
記録に記されていました。
実際、その資産家の妻が、
どうして、こんな怪しげなお薬の調剤法を
持っていたのか?を考えれば、
嫌疑ではなく、本当に魔女であった可能性が高いですね。
では、調剤料をご紹介しましょう。

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「踊りだす薬」処方

ブラック・マルベリー・・・・・・・・・・・・・・・・・・5粒
ドダー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3本
アリッサムの蕾・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10個
フールズ・パセリ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3本
ヒヨス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2本
アコニットの根汁・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小匙3杯
ベニテングダケを食べたトナカイの尿・・・・・・・・・・・大匙1杯

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諸注意
ベニテングダケは、ご存知の通り、
幻覚作用のある、強い毒性で有名なキノコです。
しかし、トナカイは、平気で食し、
食した後の尿は、薬種になります。
トナカイが、ベニテングダケを食すまで、
とりあえず、ストーキングするしかありませんね。
ベニテングダケを食していないトナカイの尿は、
ただの排泄物ですから。

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備考欄
踊りと言いましても、いろいろありますね。
ワルツ、タンゴ、サンバ、などなど。
はたして、どのような踊りを踊らされてしまうのか?
それは、服用した人の魂のあり方によるのです。
踊りたい踊りを踊れるわけではないのが、
ちょっとした難点です。
踊りたい踊りを踊りたい場合には、
小ガランガル、シンコナを影干ししたものを
加えるとよいでしょう。
ある程度の操作が可能になります。
まあ、どのような踊りを踊ってしまったとしても、
保証できることが一つあります。
それはそれは、見事な踊りっぷりだそうで。
プロフェツショナルが青褪める秀逸さということですから、
多少、エキセントリックなジャンルであったとしても、
見る人々を驚嘆させられるなら、
それはそれで、良いと言えませんか。
歴史に残るような、阿波踊りを踊ってみるのも、
悪くありませんね。

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