SENNHEISER IE40 PRO徹底レビュー!!!

まずはこちらをご覧下さい。

「あ~あ、また買ってらあ」という読者の声がここまで漏れ聞こえてくる。浅瀬ミニマリスト言うてはったやん。齢30にして足るを知る、とかなんとかのたまってはったやん。つい数か月前の記事だのに、もう瓦解しとるやん。不慣れなコテコテ関西弁の応酬はここまで。事の顛末を包み隠さず全部話しますから。それが単なる言い訳だと気付くのにも然程時間要しませんから。

イヤホンが断線しました。ハーイ、理由それだけです。

鼻につく感じの「ハーイ」脳内再生不可避。また安物買いの銭失いしてらあの声がこちらまでビシビシ届いてくる。そして毎度毎度雑で冗長な前置き。とはいえこれは主宰が齢30年築き上げた独特の語り調子であり、自分を鼓舞するためのものなのだと。シラコい関西弁にもそれなりの由があるのだと。ハーイ、もういい加減終わりにしますね。

藪から棒ですが、ここで主宰のイヤホン遍歴を概観してみましょう。

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元来、主宰は全くと言ってよいほどイヤホン界隈には無頓着でありました。ヘッドホン遍歴を語る時の、あの胡散くささたるや。まずは主宰の言い分を聞いてやってくれ。すなわち「イヤホン=消耗品の域を脱しない」。ヘビーユースと書けば耳心地こそ最高ですが「なんやかんや壊れるもの」のトップティアに長年君臨し続けるのがイヤホン(という認識)だったのです。

しかしこの「絶妙な浅さ」が後々、壮大に裏目る。手に取ったのは低価格帯ながら高音質を謳う、誰もが知る老舗・株式会社ナガオカ製イヤホンP908。もはやローエンドとは言えない周波数を実現、誰の耳にも明らかな解像度。ただ想像以上に誤算だった点はこの1年半ほどで3回買い直したという事実。「高コスパ」におもわぬ黄色信号点灯。物事には限度というものがある。

ローエンド言うたかて君もうちょいお値段頑張ってみてもええんちゃうの。

もはやエセ関西弁なのかどうかも怪しい言語が、耳鳴りのように頭を過る。仮に4回目の買い直しを迎えたとして、果たしておいくら万円までなら消沈せずまた起き上がれるか。妥当なラインは「1万円」ここらではないかと。ターゲットゾーンが定まると自然とラインナップも絞れてきましてですね。当然ここら辺りになるんでしょ?という読者様の予想大当たりの展開に。

SHURE SE215。言わずと知れた名器。

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わかります。わかりますよコレ。周りのミュージシャン連中みんなしてこれ付けていました。ゲームボーイカラー世代にはやっぱこういうクリア色って刺さるんでしょうかね。しかし主宰にはなんだかピンと来なかったのです。カラーリングはぶっ刺さりましたよ、でもよく似たカラーリングでもう一種とびっきり刺さる音をしたゼンハイザー製品にめぐり会ったのでした。

ハーイ、ここからがやっと本題です。

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最後に購入したゼンハイザー製品、型番何だったかしら。確かヘッドホンでもう生産完了品だったはず。何が言いたいかというと「既視感ある音」まずここに惹かれたのでした。「ゼンハイザーらしさ」を象徴する引き締まった中低域、それでいて無理のない音圧感。イヤホンでも遜色なく鳴らせることにただただ驚く。新機種でありながら往年の名器を想起させる「再現性」。

これで「1万円」なんだよな。シンプルに驚きがありました。

やや否定的なレビューに散見される「刺さる高音」の正体が一体何なのか、結局わからないまま使用2か月目を迎えました。ネガキャンではないですがむしろ対抗機種のSE215の方にこの類の「刺さり」を感じますし、モニター機種というものは元来シャリった音作りをされるものです。音の良し悪しを追求するのなら、よりハイエンドなリスニング機種に手を出すべきかと。

と、軽く浅瀬勢をジャブってみましたが。シャリった音作りが覇権を握った時代ももはや昔話に変わりつつある。SONYのモニター機種全面刷新がその最たる例でしょう。なんだかんだ「低音を足さざるを得なかった」900STに代わり、M1STの音場は明らかに「中低域の最低保証感」が加わった印象。時代を先取りしていたのはむしろゼンハイザーのほうだったのかも。

独自規格ケーブル、ここも過度な心配は無用でしょう。Bluetooth製品が勢い付く時代にこれだけの数が売れているわけですから、後発の対応ケーブルも出揃うはずで。視点を変えれば「有線モデル買うなら断然今」ということになろうかと思います。なんやかんや高止まりの状況が続く無線機種、手頃な本格派が近い将来必ず現れますから、もうしばしの辛抱。とはいえ、

モニター機種が正直茶の間レベルまで浸透するとは。ましてやイヤホンで。

高コスパイヤホンと謳われてますがあくまでプロユースを目的とした製品。とはいえあらゆる音楽ジャンルを「実に卒なく鳴らせる」利点があり、かつ曲作りの「仕組みを解明できる」分析力にも長けているという点でこれ以上のリスニング体験はないと言えるかもしれません。リスニング/モニター機という垣根を取っ払える新時代のハイブリッド。

企業努力の賜物、という観点からすれば「値段の叩き合い」には一定賛成。でも時々思い出すのは、ハンバーガー59円に代表される悪夢の時代。どうか「素晴らしい品質を1円でも安く」の順番が保証された、心温かい、令和のオーディオ業界を全力で守って参りたい所存です。もうぺちゃんこになったハンバーガーみたいなのはこりごりだ。

勿論、SHUREの立場を最大限汲めば「後だしジャンケン」に他ならないわけですが。そうなると次の一手として「後継機種の開発」への期待が高まる。こういうのも決して悪くない流れだと思っています。Bluetooth対応の機種で思い切った価格帯を提示してくれる可能性もあるでしょう、あるいは第三の刺客が満を持しての登場か。楽しみが広がります。

新時代突入をまざまざと見せつけられた。オーディオ沼からほくそ笑む男。

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