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ドラム・ルーディメンツ本のススメ。壱

何やら魅力的なリーク記事が踊っていますがそれはともかくとして。

※この段落は読み飛ばし推奨です※

9時→17時で基礎練習したからといって、楽器が上手くなるとは限らない。走り込みは確かに大切だけど、野球が上手くなる為にはもっとこう効率的に、質の高い練習を短時間でパンパンやってく姿勢も大切なんじゃないか。急にどうした。端的に、日本の学生さんは練習し過ぎだと思います。効能の高い練習メニューだと刷り込まれてしまっただけで、実はそうでもない。

何を言うかではなく、誰が言うかに主眼が置かれる。教育現場喫緊の課題と言えそうです。主宰は教育者でもなければドラム講師の資格も持ってない。それでも自分の目と耳と感性で、それなりに試行錯誤してどうにかこうにか編み上げた「音楽性」にちょっと毛の生えたくらいのものはお出しできる。仕事の合間ちょっとだけ時間ができたので、勢いのまま書いています。

教則本はあくまで教則本であって。聖書でもなければ経典でもありません。

書いてある内容を諳んじることが目的ではないんです。だけど意外に陥ってしまう考え方の一つではないかと考えていて。あくまで「やりたい音楽」や「目指す方向性」がなんとなくイメージできた状態で、必要な武器や資源を買い揃える。という方がなんとなく物事の順序としてしっくりくるような気がしています。ただ、現実はなかなかそういう風に事が進まない。

主宰は一体何を書いてんでしょうか?お待たせです、ここからが本題です。

以下、主宰が中学時代から買い漁ってきた教則本を思い出せる限り羅列してみます。言われるがまま買ったもの、割合に多くの人が買っていたんだなあと最近知ったもの、明確に自分の意志で買ったもの、なんかよくわかんないけど買っといてよかったもの。の順に挙げていきます。主宰は神様でも学校の先生でもありませんし、変な高い壺を買わすようなことも致しません。

ただ、おもわぬ掘り出し物だこりゃあ!とか、これ自分に合ってそう!

みたいな教則本をnoteにいるドラマーの皆さんとシェアできたりしたら結構幸せな気持ちになれるのではないか、というのは多分後付けで、実際は次の仕事までの時間つぶしで終わってしまう可能性が非常に高い。勢いで書いたテキストですので、読み返すこともないでしょう。書きっ放し。最悪です。でも思いついてしまったからには最後まで責任もってやりましょう。スタート。

★興味のある方はここから★

①ヤマハ音楽教室 教則本×2

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ここまで充実感を味わえる本を「言われるがまま買った本」として紹介するのってさすがにヤバ過ぎないかとの声が聞かれますが、話を先に進めます。敢えて「充実感」というフレーズを使ったのにもちゃんと理由があります。それは「上達までの道筋を具体的な年数で示してくれている」点、ここ非常に重要。ざっと見積もって「3年計画」で書かれてるという理解でOKです。

つまり、練習するにしてもある程度の工程感をあらかじめ定めておくこと。3年でカリキュラムが終われないと即破門なんてことは絶対にないですよ、それでも例えば学生さんであれば、3~4年スパンでライフサイクルが変わるというのは想像しやすいはずですし、転勤したり部署が変わったりなんて方も多いはず。そこまで見越して、テキストが設計されている。これは凄い。

主宰は30分のレッスンを月に数回、たまに2回分を1時間でやるといった感じでした。一般には流通していない教則本ですので、気になる方は是非PMSの門を叩いて実際にご覧になってみて下さい。ページ毎に、テーマ毎にキチンと30分でパッケージングできる作りになっている。何度でも言います凄い。ポモドーロテクニックなんて言いますが、時間で区切る姿勢はやはり大切。

②Progressive Steps to Syncopation for the Modern Drummer

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ここからの2冊は「言われるがまま買ったもの」「割合に多くの人が買っていたんだなあと最近知ったもの」の両方を備えたハイブリットです。恐らくドラマーならほとんどの方が手にするであろう、Ted Reedの著書。Amazonの値段を見て、驚愕しました。電子版だと800円くらいで買えてしまえるのですね。主宰は当時、海外から船便で買いました。輸送費の方が高かった。

一見すると、4分音符と8分音符ばっかりで一体これのどこがベストセラー本なのかと思われる方が大半だと思います。主宰もそうでした。ただ、これもちゃんとした活用術があって。むしろ正解のないドラムの世界に踏み入れるのにこれ以上の買い物はこの先ないかもしれない、とまで言わしめる1冊。言わしめるというか主宰が勝手に興奮しているだけなのですけれども。

つまり、最低限の音符しか表記されていない。必要とあれば3連符や16分を書き足しても良いというわけです。アクセントを交えたコンピング練習に、ハットとバスドラを加えた4wayの練習に、速いテンポのタム移動練習にと、まさに使い方無限大。この汎用性の高さと底なし沼感がベストセラー本たる所以なのです。それにしてもあの時の輸送費はガチでヤバかった。地獄。

③Stick Control: For the Snare Drummer

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こちらも説明不要のベストセラー。主宰は高校時代この本で散々頭を叩かれました。こんな無機質な音符の羅列が一体何の役に立つんだろうなんて不安になったものでしたが、この不安が後にジャズ研での音楽活動にバッキバキに効いてきます。先に挙げたTed Reedと同様、必要な音符や音楽記号を必要なだけ足したり引いたりすれば良いという仕様となっています。

高校から音楽を始めた同期がまるでナンクロでも解くかの如く隅から隅まで暗譜していましたが、個人的にはあまり適した使い方ではないと感じます。「基礎練習量を用いたマウンティング」は吹奏楽界隈のみならず音楽界全体に蔓延っている病理の一つです。基礎力も重要ですが、きちんと実践レベルまで落とし込めるかという点も非常に重要な分かれ目になります。

例えばフィリー・ジョーに憧れている方。バディー・リッチみたいなソロが叩きたい方。より嚙み砕くと「スネア一本勝負に磨きをかけたい」ドラマーは是非一度お手に取ってみて下さい。センター英単語1800くらいの重量感があり、アイデアの宝庫です。知っている単語を増やすことは、音楽の引出しを増やすこと。ナンクロ風に解いていた彼も別に間違ってなかったのかも。

予定分量を明らかに超過していますので、次回へ続く。もうすぐ始業です。


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