トイ_ストーリー4

楽しめたけどノレなかった『トイ・ストーリー4』

公開されてからネットを騒がせた話題作、トイ・ストーリー4の感想を今更ながら投下します。
結論から言うと映画自体は楽しめたけどノリきれなかった部分も結構ある感じでした。

※この記事には本編のネタバレがあります。(見てない人にはなんだかよくわからない内容になっているけど)

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賛否両論あるラストのウッディの選択だが、個人的には納得できた。
ボニーの元を離れボーと自由に生きていくことを決断する、そこまでのウッディ自身の感情の推移が丁寧に描写されていたので違和感はなかった。序盤のクローゼットに追いやられて冷や飯を食わされているウッディは見ていて辛かったしね。彼の選択自体は尊重はしたいと思った。

しかし、今作の不満点はそれ以外にある。
具体的には2つ。

不満①フォーキーのフェードアウト

一つはウッディの今作での選択に大きな影響を及ぼした、新キャラのフォーキーにある。
フォーキー自体のキャラはいい。ボニーの手によってゴミから作られたおもちゃのフォーキーは、その特殊な出自から彼自身のアイデンティティが「おもちゃ」でなく「ゴミ」にある。そのため、おもちゃのみんなが目を離した隙にゴミ箱に飛び込んでいく、非常に危ないクセがある。

そんなフォーキーにどうにか「ボニーのおもちゃ」としての意識をもたせようと四苦八苦するウッディ。フォーキーの教育に悪戦苦闘する中、ウッディも自分を見つめ直していく。師弟関係であり、擬似的な親子関係ともいえる二人の関係は良かった。未熟な若者を教え導く立場の者が逆にその若者から逆に教示を受ける、「負うた子に教えられて浅瀬を渡る」展開は個人的に好みだ。

だから中盤で囚われの身になってからフォーキーの影が薄くなるのは残念だった。ウッディたちからの救出を待つだけのつまらない存在になってしまい、彼自身の魅力が削がれてしまった。フォーキーとウッディの関係を中盤以降の展開とうまく絡み合わせていれば、ラストの展開もしっかり泣けるものになっていたと思う。

不満②キャラの扱い

二つ目は、脚本を成立させるためにキャラの扱いが雑になっていたことだ。内なる声に頼りすぎて単なるあほになっていたバズ、自由を手に入れて余裕を得た割に辛辣な物言いの多かったボー、迷惑野郎に成り下がったジェシー、新キャラの活躍とは対象的に影の薄くなった既存キャラ、折角の家族旅行なのに散々な目に遭ったボニーパパといった具合に。あと作劇の都合上仕方ないのかもしれないが、ウッディの凡ミスが作劇の転換になる事が多かったような気がする。


このようにトイ・ストーリー4、楽しめたけどノリきれなかったというのが結論になる。こんなに不満を書き連ねておいて難だが、総合的には面白いだと思う。

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