私の恋愛日記6尾谷との戦い2

尾谷がにやにやしながら言う

「ねえねえ櫻ぁ〜?
  コレに何のイミがあんの〜?」

私「命のやり取りって言いましたよね?」
尾谷「マジで言ってんの?笑」
私「怖いんですか?」
尾谷「ハッ なぁ〜んも怖くねぇよ。俺、綱渡り得意だから笑笑」
私「…じゃあ早速やりましょう」

そう言いながら私は靴とくつ下を脱ぐ

屋上の手すりを掴んでみた
ヒンヤリと冷たい

ゆうすけ「さくら!マジでやめろって」
                  「尾谷君もやめましょうよ……」
トモ「本当にやめよう?何か違う事にしない?」

     「男に二言はありませんよね?」

私がそう言い放つと

尾谷は急に目が変わった

黙って靴を脱ぐ

尾谷「始めんぞ」

私は体操競技が苦手だ
というか運動が苦手だ
だけど、1度

【まっすぐの道を目隠しで歩きなさい】

……と、お父さんに言われた事があり
幼い頃何度も何度も
まっすぐの線をはみ出さないように
歩いては失敗して
歩いては失敗して
泣きながら何時間もかけて

  やっと成功した事がある

 どういう意味かは今でも分からない

風が冷たい
もし、落ちたら?
なおき君にも会えなくなる…
ダメだダメだ
考えるのはやめよう

その時
続く



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