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マクロビオティックの食事法

『無双原理・易』

桜沢如一氏が提唱し、世界に普及した「マクロビオティック」。
1931(昭和6)年にパリで刊行されたのが本書で、フランス語でした。
それから5年後に日本語に翻訳、「食」「健康」に関心のある人に、読まれ続けているのです。知らない人からは、題名から、とても「食」「健康」関連の本とは想像つきにくいですね。

「陰陽調和」「一物全体」「身土不二」とは?

バランスの良い食事の大切さはよく耳にしますが、そもそもどういう食事がバランスの良い食事なのでしょうか。
 ここでは、「マクロビオティック」について、ご紹介しましょう。日本の伝統的な和食をベースとした食事法で、創始者は思想家で、食養提唱者の桜沢如一氏(1893~ 1966)です。
 日本人には懐かしい「玄米とお味噌汁、野菜メインの副食」が基本です。海外では、ジョン・レノン、スティーブ・ジョブス、トム・クルーズ、マドンナといった人たちが実践しているということで、今は海外の方が盛んです。特に、アメリカでは、国民の健康に寄与したことを称えて、スミソニアン博物館(アメリカ国立歴史博物館)に、玄米とともに活動資料が展示されているほどです。マクロビオティックの特徴は、3つあります。
1.「陰陽調和」食べ物の特性を知り、季節や体質体調に合わせてバランスよくいただくことを東洋哲学の陰陽理論で考える。
2.「一物全体」できるだけ食物を丸ごといただく。米なら精製していない玄米が最適。
3.「身土不二」その土地の旬のものをいただく。住んでいる場所でとれた食物をいただく。国産の旬の食材を選ぶ。
 できるだけ肉食や砂糖を避け、玄米や植物性食品を中心にした食事が基本です。一物全体では、根菜類ではできるだけ葉付きのものを選び、葉は茹でてお浸しやごま和えにします。
 身土不二では、寒い土地では、自然に体を温める食べ物が中心になり、暑い土地では、体を冷やす食べ物が中心になりますので、その土地のものを選べば自然に体に合った食事となります。  2013年12月、「和食」がユネスコの人類の無形文化遺産に登録されました。先人の知恵の結集である元来の「日本食」の良さを実践して、健康を維持していきたいものです。

『最新版 国民のための名医ランキング 2024~2026―いざという時の頼れる医師ガイド 全国名医1020人厳選』1頁コラム(472頁)より引用