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夏目漱石 「それから16」読書記録


夏目漱石 「それから16」読書記録
 
ついに代助は、親友平岡に、彼の妻三千代との恋の話を打ち明けた。
打ち明ける代助、打ち明けられる平岡、そして、その二人の間に立つ三千代。
 
絶交を告げられる代助。これは仕方のないこと。明治の時代、こうした恋は、やはり人の道に外れたものだったろう。令和の今でも、そうだろうが、愛に生きようとする人間、己の自然に生きようとする代助の生き方に、私は胸が震える。
 
三千代との恋を選んだが故に、父からの毎月のお金の援助を失い、そして親友を失い、でも、それでもそれほど好きな人と添い遂げようとする代助、
 
なんと美しいのだろう。そしてなんと切ないのだろう。

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