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スタッド・ド・フランスでのチャンピオンズリーグ決勝の混乱?サッカー試合は特別?

先日5月28日の夜にパリ郊外のサンドニでサッカー欧州チャンピオンズリーグ(CL)リバプールとレアル・マドリードとの決勝戦が試合が30分以上も遅れ始まりました。

なんといってもチャンピオンリーグ(CL)で注目されており、開催国の責任者のフランス内相から混乱があった理由が、リバプール(イングランド)のサポーターの所為だとし、問題発言とされ非難が集中しています。

どう見てもリバプールのサポーターの所為とはいえません。リバプールのクラブ会長からも謝罪をもとめられています。

何故フランスがチャンピオンズリーグ決勝戦の開催国に?

もともとこの試合、チャンピオンズリーグ決勝戦は、サンクトペテルブルグである予定でした。
国際情勢のなか、フランスが開催国になると申し出をし、パリ郊外のサンド二にあるスタッド・ド・フランスで開催されることとなったのです。

開催国のファン席の設置と交通機関のスト

急な開催国の変更でしたが、ファン会場も設置され、そこでチケットがない人が観戦できる体制も整えたのです。

そのファン会場とは、
スタッド・ド・フランスのあるサンド二には、リアルマドリッド約6000人のファン席、
パリ市内のナッション広場には、リバプール44000人のファン席が用意されました。
ここで、試合に行けないサポーターはテレビ観戦ができるわけです。

ここまでは良かったですが、当日は公共交通機関のストがあり、サポーターは試合会場までの案内に混乱があり、到着に時間がかかってしまいました。

会場にたどり着いてからは、3時間も待たされ、サポーターの中には会場に入ることができずに、また中には負傷者もでたこと、そして試合が36分も遅れてスタートする羽目になったことです。

スタッド・ド・フランスの収容人数と会場前のサポーター数は?

スタッド・ド・フランスの入場者数は約8万人です。

試合にはイギリスからもスペインからも沢山のサポーターがきました。
フランスのデルマナン内相は、約3万から4万のリバプールのサポーターが会場の前で不正チケットを持っていたこと、そのチケットで中に入ろうとし、チケットチェックを通過ができなく、混乱をおこしてしまった。

と説明をしていました。

その不正チケットは、工業レベルで偽造が行われたとまで言い、
会場の外の混乱はリバプールのサポーターの責任としてしまっていました。

3万から4万人のサポーターというと、会場入場者数の半数が外のフェンスの前にいたということになります。

しかし、実際それは不可能です。

試合スタートは21時、

開始前に、レアル・マドリードのサポーター席はほぼ埋まっていたのに、リバプール側の席は埋まっていなく、サポーターは会場の外にいたのです。

デルマナン内相はこの点を強調していました。

リバプールのクラブ会長からの内務大臣への謝罪要求


リバプールクラブのTom Werner会長は、仏内務大臣へ謝罪を要求しました。混乱があった責任をなすりつけられてはたまったものではありません。

フランスは決勝戦開催国として、会場の準備ができていたかと言えば、できていなかったことが多かったと言えます。

当日は公共交通機関のストもあり、サポーターにとっては試合会場までの到着にも混乱があり、また会場までの案内がよくなかったのも事実です。

それで、試合開始が30分以上も遅れたわけですが、入場するまでの列を作っていた間は、サポーターやファンにとって暑さ、密度、熱狂で状況は最悪でした。

中には待ちきれずに、会場のフェンスを乗り越える人もいて、外で最悪な状態で待たされていたサポーターは催涙スプレーをかけられたりもあり、そんなフランス警察の対応に批判が集まったのは言うまでもありません。

特に、フランス内務大臣の、« 偽造チケットの工業的レベルで作られた大掛かりな詐欺»の発言を聞いては、黙っていられないですよね。

開催者はUEFA(欧州サッカー連盟)ですが、受け入れ国としての、責任者の内相への謝罪を要求しています。

当日の入場までの混乱は何が原因?

5月28日からほとんど毎日デルマナン内相の対応不手際のニュースがフランスで流れています。

スタッド・ド・フランスでもサッカー試合は定期的にあり、いつもはこの混乱もないのに、前の週にはコンサートもあり、何故CLでここまで混乱があったのか誰もが疑問に思います。

デルマナン内相は不正チケットをもったリバプールのサポーターが原因としていますが、混乱の原因としては、

①フランスのRERのストは?

フランスのストは有名ですが、当日もストが重なりました。

パリ市内から、サンド二にあるスタッド・ド・フランス会場まで、交通機関には、地下鉄かRERの郊外線があります。
地下鉄は13号線
RERのB線、D線
です。
一番利用者が多い、RERのBがストで、RERのDに利用者が流れたのです。

パリ市内の北駅からサンド二の駅まではRERで所要時間は約7分です。
RERのDからB駅まで行けると、スタッド・ド・フランスまで行く道がわかりやすいのですが、狭い道に誘導する掲示板があり、多くの人がその掲示板に沿って行ってしまいました。

そこでD線の駅から、長い狭い道にサポーターが流れていくことになったのでした。

何故、当日きちんとわかり安い案内掲示板がなかったのかです。
開催者はUEFA(欧州サッカー連盟)のサイトでは、RERのB駅までの案内は書かれているので、この通りに行けていればよかったのですが、そうはいかなかったのです。

そして、駅から会場までも通常なら13分で着くのですが、周り道に入り、狭い道で人が溢れだしたのです。

②チケットチェックポイントのコントロールは?


周り道をしてたサポーターがどり着いた道は狭く、狭い道なので人が一杯で、チケットコントロールに時間がかかり、サポーターが溢れかえっていったのです。

狭い道でチェックポイントの数が少なく、前に進めなく、18時くらいから19時くらいまで、その狭さや熱気でテンション上がり、応援の警察もたどり着いてブロックされていたのですが、コントロールがきかなくなり、検問は外され会場まで進んでいくのでした。

③スタッド・ド・フランスのゲートの崔流ガス使用は?

会場まで到着して、フェンス越しで直ぐに入れない人は、チケットを見せるのでした。
ここでは、警備員の数が不足しているので、コントロールに躍起になっている警備員や警察は、悪気のない待っているサポーターにも崔流ガスをかけ、コントロールをしていたのです。

ここからは、ニュースで流れていた通りです。

3万人とも4万人の偽造チケット?サポーターの数は?

デルマナン内相は3万人とも4万人の偽造チケットをもったリバプールのサポーターが混乱の原因だったと、記者会見でも発言していました。
しかし、リバプールの4万人のサポータは、用意されたパリ市内のナション広場にいて、そこでテレビ観戦をしていたのです。
それもビデオで確認されています。

では、内相の言ったスタッド・ド・フランスの3万も4万人もサバ読みだったのか?ですよね。
RERの利用者は当日合わせて4万人とは確認されています。

交通機関利用者はRERBとDと地下鉄で5万としても、スタッド・ド・フランスの会場の前に4万人というのは実際に無理で、会場前の狭い敷地に収容できっこないのです。

デルマナン内相の謝罪は


理詰めでいけば、デルマナン内相の言っていることは、可笑しいことがわかってきました。
では謝罪ですが、あまりされていません。
マクロン大統領から謝罪をするようにとは言われ、上院議員会の席で説明をしましたが、あまり謝ったとは解釈されていません。

崔流ガスの不適切な使用があったと、それは遺憾だとは言っていますが、リバプールのサポータへ向けて、謝罪とは解釈されていません。

デルマナン内相の言い分としては、同じ状況でリアルマドリッドのサポータは会場に入り着席できており、何故リバプールのサポーターが入場できなかったのかです。

不正チケット使用ががあったことは確かに確認されています。2800枚があったとされています。

しかし、その他はというと、開催国の責任面では手おちがあったと言えます。

今後、デルマナン内相がどう決着をつけ、きちんと謝罪をするのかも感心事となっています。

また、5月21日には、音楽コンサートがこのスタッド・ド・フランスで開催され、97000人が収容され、問題もなくコンサートがありました。

そして、フランス対デンマークの サッカー試合UEFAネーションズリーグも、スタッド・ド・フランスで6月3日何の混乱もなく、開催されました。

5月28日の前後の試合をみると、スタッド・ド・フランスに問題があるとも言えません。

ストも原因にはなったと思いますが、それだけでもなく、28日に何故ここまでの混乱ができてしまったのか、ストだけの所為とも言えなく、サッカー試合は特別で色々なことが相互作用があったと言えます。

なにはともあれ、ここまでポレミックが発展してしまったスタッド・ド・フランスのCL混乱です。デルマナン内相の状況解明と見解があってほしいですね。

サンド二

最後に今回のCLでは、会場前の混乱が話題になっていたのですが、それとは別にサンド二という地域の特異性があります。

サッカー試合は夜の23時くらいに終了します。試合のあとにタクシーで帰らないと、RERの駅まで狭い道を通ることになります。
夜は気をつけてください。

日本人女性ナルミさんと容疑者チリ人のフランスからの身柄引き渡し要求|sakurakoparis|note

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