日本人女性ナルミさんと容疑者チリ人のフランスからの身柄引き渡し要求
すっかり春らしく、とういのか初夏となっているパリです。
今週ニュースとなったのが、フランスのブザンソンで2016年に行方不明となった日本人女性の殺害容疑者のチリ人の裁判判決がおりたことです。
この事件はご存知の方も多いと思いますが、フランスからすれば、フランス国内で起きた事件をフランス国内で裁判できないというジレンマがあったことです。
日本人女性を殺害したとなっていた容疑者はチリ人で、チリはフランスとは身柄引き渡し条約を締結していないこから、チリへ帰った容疑者をフランスへ呼び戻すことができないからでした。
●la demande d’extradition du suspect
➡容疑者の引き渡し要求
事件は2016年まで遡り、フランス東部のブザンソンという学生都市で、ある日本人女性が元カレのチリ人と最後に会ったのを確認されてから、行方不明となっていたのです。
彼女と元カレの間のチワ事件とかたずけられなかったのは、最後にチリ人男性が、その日本人女性と会う前に、殺害を目的としたかのように、ガソリンやマッチ、スーツケース等をスーパーで購入していたというのもあり、計画犯行と推測されていたからです。
最後に元カレが彼女に学生寮で会ったのは、学生寮の他の学生に確認されていたので、証言されていました。
そこから、フランス警察による捜索が開始されましたが、計画犯行によるものなので、遺体の発見をこころみるも、発見とはならなかったのです。
フランス警察は2018年からチリへ、容疑者の身柄引き渡し要求をしていましたが、長い時間がかかり、やっと2020年にチリからフランスへ身柄引き渡しが行われたのです。
身柄引き渡し条約を締結していない状況の中、最終的には身柄の受け入れができたのですが、長引いたのは、容疑者の家庭の裕福さもあり、チリ国内では、身柄引き渡しに応じないように、容疑者は上告さえしていたのです。
この身柄引き渡しに関しては、フランスは、死刑制度がある国へは、フランス人を引き渡さないとしています。
たとえば、フランス人が日本で何かの犯罪を行い、死刑になるほどの犯罪を行い、その後フランスに戻り、日本警察がそのフランス人を日本への身柄引き渡し要求をしてきても、日本では死刑制度があるので、フランスはそれに応じないのです。
ですので、条約締結国でないチリは、この容疑者をフランスへ送ることを受け入れない決断もできたのです。
最終的には、容疑者には判決が下り、28年の禁固刑となりました。
そして、再度ここでもこのチリ人は上告の手続きを取っています。
時間がかかりましが、この事件がここまできて、ひとくぎりがついてよかったと思っています。
ところで、パリには観光客もほぼ、コロナ前くらいのように戻ってきました。
また、フランスでは大統領選の真っ只中です。
夏が近づいていています。気候の良い時に、太陽を感じて体をリラックスさせたいですね。
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