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通院に費やすもの

15年の闘病生活の中で『通院』の一部分だけを切り取ってみても、私自身、かなりの時間や労力を費やしてきたなと思います。しかし精神科に通院のご経験がない方からすれば、それがどのくらいの物なのか、いまいち創造ができないかもしれません。

それ故に、精神科への通院に否定的な印象を持ったれる方もいるのかもしれませんし、実際私の周りでも「ただ病院に行って薬を処方してもらっているだけ」といったイメージを持たれている方もいました。今でも多くの方の中で実情との乖離がある事は否めないのではないかと考えます。

確かに、やたらと薬を処方して治療を続けさせる医師もいます。しかしそれによって症状が悪化したり、脳の機能に支障が出るほどの副作用に悩まされてしまった例もよく聞きます。ですのでまず入り口の病院選びから慎重にならなければなりません。これがなかなか難しいのですが、そこについてはまたの記事にして…

ようやく通えそうな病院を見つけたとしても、予約が思ったように取れないことも多くあります。数ヶ月待ちだったり、曜日や時間が固定されていたり、精神科での初診時の問診はどうしても時間がかかってしまうので、受け入れる枠を減らしている病院は珍しくありません。

さらに、せっかく予約をして受診しても、1時間待たされるなんて事はザラで、酷いと2時間以上待たされる事もあります。正直、時間通りに呼ばれた記憶がありません。予約の意味は?と何度ドクターに問うたことか…(笑)

ですので私は毎度通院の日は半日潰れることを前提に予定を組むようになりましたが、もうこれだけでもウンザリしますよね。仕事をしながら通院していた時期は特に大変でした。

合う薬がなかなか見つからなければ、短いスパンで通わないとならないし、カウンセリングの費用は高いし・・・いい病院が家の近くとも限りませんので時には片道1時間程かけて通院していた事もあります。

「何故そこまでしないとならないの?」と聞かれたら、やはり答えは『複雑な病気だから』と言うしかないのですが・・・精神科に通院している方たちは、意外と簡単そうに見えて大変な事を続けているのですよね。

上記の話でもほんの一部になりますが、ご経験のない方に、少しでも通院に対しての想像範囲を広げていただけたらと考え書きました。

そして伝えたい事があります。

私含め、精神科に通院されている方々が一番必要としていること…それは周りからの理解です。
症状が目に見えてわかる病気ではない分、なかなか理解することも難しいと思います。・・・ただ、私たちも一生懸命に自分自身を理解しようと通院を続けているのです。もし、周りに心が疲れて通院を始めた方が居ましたら「何かサポートしてあげなくては」と重く考える必要はないので、否定せず、ただゆっくりと見守っていてください。

今回はそんな私からのお願い記事でした。


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