見出し画像

病気にならなければ

私は12歳の頃から徐々に情緒の乱れが激しくなって、精神科に通う頃には学校にもまともに通えなくなっていました。自傷行為が始まったのもこの頃からでした。

今考えてもあの頃は地獄のような毎日でした。

それまでの私は、何でも人並以上にこなせるタイプで、周りからも慕われていましたし、習い事なんかも沢山こなしていました。

でも、ある時から全ての事がうまくできなくなってしまったんです。

まるで自分が自分じゃない様で・・・治療を始めてからもずっと自分の境遇を受け入れることが出来ませんでした。

いつも「こんなはずじゃない」「私はもっと出来るはず」と苛立っていました。

そんな状態が続いて、本来の自分がわからなくなってしまったのか、成人するころには『解離性同一性障害』とも診断されていました。

「病気になんてなっていなければ」何度そう思ったかわかりません。

それでも大人になっていき、生活する環境や関わる人も変わっていく中で、少しづつ自分と向き合えるようになりました。

そんな時ふと・・・

『私、病気になっていなかったらこんなに人に優しく出来ていなかったかも』と思ったんです。

考えると、元々何でも器用にこなせていた頃の私は、出来ない人の気持ちがわかりませんでした。

もしそのまま何事もなく大人になっていたら・・・きっととても厳しい自分になっていただろうし、今ほど沢山の人に出会うことも出来なかったでしょう。想像するだけで恐ろしいです。

でも病気になって、出来ない事のもどかしさや、理解してもらえない辛さを知って、人の気持ちにも寄り添えるようになったのではないか?と思ったんですよね。

そしていつしか『病気じゃなかったら』と考えることは自然となくなりました。

長くなってしましましたが・・・・

今でも、過去は思い出すだけでツラいです。
でも過去があったからこそ、今の自分がある。
ありきたりの言葉になってしまいますが、本当に大切なことです。

今も苦しんでいる方々に伝えたいです。(私もまだ闘病中ですが)
その苦しみは必ず自分を成長させます。無駄じゃない。意味があるんです。

だから、絶対負けないでね。私もまだまだ成長していくつもりです。

今日は以上です。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?