福田 淳子 Junko Fukuda

菓子研究家。日々のことを綴ります。 本を読むのも、眺めるのも、作るのも好き。 著作多数…

福田 淳子 Junko Fukuda

菓子研究家。日々のことを綴ります。 本を読むのも、眺めるのも、作るのも好き。 著作多数。最新刊は『抹茶のおやつ100』(光文社)

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  • 菓子四季録

    • 33本

    菓子研究家とイラストレーターのふたりが毎月ひとつ、季節の素材を使ったお菓子のレシピを紹介する連載です。 ひとつのお菓子の魅力を、ふたりそれぞれの視点から綴ります。お菓子のこと、四季のこと。綴った記録をどうぞご賞味ください。

最近の記事

混ぜる幸せ 〈菓子四季録 vol.15〉

菓子四季録では、イラストレーター 澤田清佳さんと一緒にお菓子のレシピをご紹介しています。ひとつのお菓子の魅力を、ふたりそれぞれの視点から綴る菓子四季録のマガジンページはこちら。今回紹介するお菓子は、南国気分に浸れる「すいかのグラニテとココナッツミルクのアイス」。 夏の良いところ 夏は好きではありません。というかむしろ苦手です。理由は簡単「生きづらい」からです。暑さにも、湿気にも、日光(紫外線アレルギー)にも弱い私にとって夏は鬼門。外に出る時は長袖、帽子または日傘、手袋の完

    • メロンと睡蓮、そして旅に行きたい〈菓子四季録 vol.14〉

      菓子四季録では、イラストレーター 澤田清佳さんと一緒にお菓子のレシピをご紹介しています。ひとつのお菓子の魅力を、ふたりそれぞれの視点から綴る菓子四季録のマガジンページはこちら。今回紹介するお菓子は、甘い香りを楽しむ「メロンのビスキュイロールケーキ」。 好きな果物選手権堂々の第2位! 「いちばん好きな果物は何ですか?」という質問の答えは決まっています。 「白桃」です。詳細は長くなるので以下で。 そして2位は「メロン」です。こちらもけっこう私の中では長い間不動の地位(3位は

      • お知らせと猛反省した話

        菓子四季録のスペシャルバージョンを公開中です。 まず、菓子四季録とは何ぞや?という人の為に。 【菓子四季録】菓子研究家とイラストレーターのふたりが毎月ひとつ、季節の素材を使ったお菓子のレシピを紹介する連載です。 ひとつのお菓子の魅力を、ふたりそれぞれの視点から綴ります。お菓子のこと、四季のこと。綴った記録をどうぞご賞味ください。 そんなわけで毎月季節の素材(だいたい果物)を使ったお菓子を紹介しています。二人で別々に記事を書いていて、片方だけで読んでもいいし、両方読んで別

        • マイベストコーンポタージュの作り方【味付けは◯◯だけ!】

          2024年夏現在におけるコーンポタージュのマイベストレシピ。 フレッシュなコーンで作る、夏だけのお楽しみレシピ。塩麹で味付けすると、独特の奥行きがでます。というか塩麹だけなのに複雑な味になります。冷たく冷やして召し上がれ! コーンポタージュ 1、とうもろこしは皮を剥き、横に三または四等分する。(かたいので気をつけて切る)包丁で実を削ぐ。 *桂むきができれば、それが1番きれいにとれます。 2、鍋に水と実を削いだ後の芯を入れて中火にかける。沸騰したら蓋をしてごく弱火で10分

        混ぜる幸せ 〈菓子四季録 vol.15〉

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        記事

          パリジェンヌに憧れて 〈菓子四季録 vol.13〉

          菓子四季録では、イラストレーター 澤田清佳さんと一緒にお菓子のレシピをご紹介しています。ひとつのお菓子の魅力を、ふたりそれぞれの視点から綴る菓子四季録のマガジンページはこちら。今回紹介するお菓子は、想像を超えた食感が楽しい「チェリーのフラン」。 パートブリゼについて熱く語りたい フランの前にまずは「パートブリゼ」への思いについて語りたいのです。パートブリゼとはフランの土台のパイ生地の名前です。でも突然「パートブリゼ」という言葉が出てきて聞いて多くの人が「え?」となっている

          パリジェンヌに憧れて 〈菓子四季録 vol.13〉

          私史上最高のブルーベリータルトができました 〈菓子四季録 vol.12〉

          菓子四季録では、イラストレーター 澤田清佳さんと一緒にお菓子のレシピをご紹介しています。ひとつのお菓子の魅力を、ふたりそれぞれの視点から綴る菓子四季録のマガジンページはこちら。今回紹介するお菓子は、ちょっぴり変わったタルト生地を使った「ブルーベリーのちいさなタルト」。 最高のブルーベリータルトできました カスタードクリームの上にブルーベリーがのっているタルトが好きです。そして今回、私の人生史上において最高においしいブルーベリータルトができました。 以前からブルーベリータ

          私史上最高のブルーベリータルトができました 〈菓子四季録 vol.12〉

          編集後記<2024.04苺>天才的なアイドル様

          メモ的な編集後記はじめます 以前から書きたいと思っていた菓子四季録の編集後記をはじめます。忘備録的なゆるい内容です。今回はvol.11「苺とミルキークリームのブッセ」編です。菓子四季録に関してはこちらをどうぞ。 そして、こちらを先にお読みください プリンセスじゃなくてアイドル 苺はずっとフルーツ界のプリンセスだと思っていた。ちなみにクィーンは白桃。でも今回撮影をしてみて、プリンセスよりもアイドルじゃない?と思いました。写真を見返しても苺の圧倒的存在感。彼女がいるだけ

          編集後記<2024.04苺>天才的なアイドル様

          夢が叶った話<ミモザのある暮らし>

          今でもよく覚えています。高校卒業の春休みに友人と卒業記念旅行に行きました。行き先は熱海(渋い)だったけど、鎌倉に寄り道をしました。回ったのはメジャーな場所ばかり鶴岡八幡宮、鎌倉大仏、銭洗弁天、江ノ島…。でもその時に最も印象に残っているのは、いわゆる観光スポットではなく通りすがりに見た大きなミモザの木でした。 銭洗弁天に徒歩で向かう途中で住宅街を通り、そこで洋館のお庭に黄色い花を咲かせるミモザを見つけました。黄色の小さな花は満開でそこだけぱあっと明るくて可愛くて、その存在にノ

          夢が叶った話<ミモザのある暮らし>

          軽やかなダンス 〈菓子四季録 vol.11〉

          菓子四季録では、グラフィックデザイナー 澤田清佳さんと一緒にお菓子のレシピをご紹介しています。ひとつのお菓子の魅力を、ふたりそれぞれの視点から綴る菓子四季録のマガジンページはこちら。今回紹介するお菓子は、軽やかな口どけを味わう「苺とミルキークリームのブッセ」。 手で持って味わって まあるく焼かれた生地はふんわりしていて、とっても軽い。生地の上には白い粉砂糖が薄くかかりドリーミングな雰囲気。間からのぞく白いクリームと赤い苺。ブッセはただずまいからしてとってもキュートなのです

          軽やかなダンス 〈菓子四季録 vol.11〉

          【湯煎焼き要らず】ふわふわ&なめらか「スフレチーズケーキ」を解説します

          【みんな大好き!おうちで簡単チーズケーキ 】をクックパッドニュースで連載中です。今月のメニューは【湯煎焼き要らず】同時にいろんな食感が楽しめる!ふわふわ&なめらか「スフレチーズケーキ」。 レシピはこちらから。 「ある程度のクオリティを保ちながら、いかに簡単にスフレチーズケーキを作るか」が今月の個人的なお題です。すなわちいかに面倒なパートを排除するか。 順番に混ぜて焼くシンプルなベイクドチーズケーキより、いろんなもののハードルが上がるスフレチーズケーキ。でも、あのふわふわ

          【湯煎焼き要らず】ふわふわ&なめらか「スフレチーズケーキ」を解説します

          春の光を纏う 〈菓子四季録 vol.10〉

          菓子四季録では、グラフィックデザイナー 澤田清佳さんと一緒にお菓子のレシピをご紹介しています。ひとつのお菓子の魅力を、ふたりそれぞれの視点から綴る菓子四季録のマガジンページはこちら。今回紹介するお菓子は、みずみずしく春を知らせる「柑橘のマリネを添えたババロア」。 国産柑橘のハイシーズンです 冬から春にかけてたくさんの国産柑橘が旬を迎えます。冬の始まりと共に青果売り場のみかんのスペースが増え、年末に向けて柚子や金柑を見かける頻度が上がります。年が明けると、りんごと交代するよ

          春の光を纏う 〈菓子四季録 vol.10〉

          五感を満たすお菓子 〈菓子四季録 vol.9〉

          菓子四季録では、グラフィックデザイナー 澤田清佳さんと一緒にお菓子のレシピをご紹介しています。ひとつのお菓子の魅力を、ふたりそれぞれの視点から綴る菓子四季録のマガジンページはこちら。今回紹介するお菓子は、日本の冬を感じる「柚子のスフレ」。 この時期だからこそのレシピ 「湯気はごちそう」という言葉があるけれど、寒さがぐっと身に沁みるこの時期にはそれをしみじみ感じます。温かさはおいしさの一部。今回は1年で1番寒さが厳しいこの時期にぴったりな熱々ふわふわのデザートを紹介します。

          五感を満たすお菓子 〈菓子四季録 vol.9〉

          小さな幸せを味わうクリスマス菓子 〈菓子四季録 vol.8〉

          菓子四季録では、グラフィックデザイナー 澤田清佳さんと一緒にお菓子のレシピをご紹介しています。ひとつのお菓子の魅力を、ふたりそれぞれの視点から綴る菓子四季録のマガジンページはこちら。今回紹介するお菓子は、熟成されていく味わいを楽しむ「ラム酒漬けフルーツのクグロフケーキ」。 Advent(クリスマス前の期間)を楽しむケーキ 街中にクリスマスツリーが飾られ、イルミネーションが灯り、クリスマスソングが流れる。そんな12月がけっこう好きです。みんながウキウキしてわくわくしてる感

          小さな幸せを味わうクリスマス菓子 〈菓子四季録 vol.8〉

          洋梨追熟攻略マニュアル 〈菓子四季録 vol.7〉

          菓子四季録では、グラフィックデザイナー 澤田清佳さんと一緒にお菓子のレシピをご紹介しています。ひとつのお菓子の魅力を、ふたりそれぞれの視点から綴る菓子四季録のマガジンページはこちら。今回紹介するお菓子は、追熟することで芳しい香りに包まれた洋梨と、ココア入りのしっとり生地を味わう「洋梨のアーモンドケーキ」。 最大のポイントはじっくり待つこと 今月の季節素材は洋梨です。毎年、長野に住んでいる友人が洋梨を箱で送ってくれます。そのときにいつも作っているお気に入りケーキがあるので

          洋梨追熟攻略マニュアル 〈菓子四季録 vol.7〉

          深まる秋にはビターを添えて 〈菓子四季録 vol.6〉

          菓子四季録では、グラフィックデザイナー 澤田清佳さんと一緒にお菓子のレシピをご紹介しています。ひとつのお菓子の魅力を、ふたりそれぞれの視点から綴る菓子四季録のマガジンページはこちら。今回紹介するお菓子は、こっくりまろやかな秋を味わう「パンプキンプディング」。 プリン作りで一番難しいのは? プリン作りで一番難しいのは、実は「カラメルソースを作る」工程だと思うのです。 プリン自体は初心者向きのお菓子だと思います。材料もシンプルで、よく使うおなじみのアイテムばかりです。作業

          深まる秋にはビターを添えて 〈菓子四季録 vol.6〉

          秋のはじまりを閉じ込めて 〈菓子四季録 vol.5〉

          菓子四季録では、グラフィックデザイナー 澤田清佳さんと一緒にお菓子のレシピをご紹介しています。ひとつのお菓子の魅力を、ふたりそれぞれの視点から綴る菓子四季録のマガジンページはこちら。今回紹介するお菓子は、少し大人な甘さを味わう「無花果と白ワインのゼリー」。 ゼリーに季節を閉じ込める 今月の季節素材は無花果です。スーパーに無花果がたくさん並ぶと秋が来たなと思います。無花果ほど、秋のはじまりにふさわしいフルーツはないような気がするのです。 外皮は赤紫に少しグリーンが入り、中

          秋のはじまりを閉じ込めて 〈菓子四季録 vol.5〉