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詩っぽい何か

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なんとなく生み出されたものたち。
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#詩

ピンクとわたし

物心着く前から、ピンクという色が好きだった。
途中、水色に浮気したこともあったけど結局ピンクに戻ってきた。今の黒ずくめな私とは大違いだ。
ランドセルだってピンクがよかった。でも私が買ってもらったのは赤色。同級生のピンク色のランドセルは6年間、私の憧れとなった。
ピンクより黒が似合うとわかった大人の私は、黒い服ばっか着る。それも好きなんだけど。
でも今ふと部屋を見ると、所々にピンクが居る。
私は無意

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どうしようもなく惹かれているの。

いつの頃からだったか、もう忘れてしまった。
私は何十、何百年かの過去の物たちに心惹かれている。特に、明治~昭和初期あたりのもの。
懐かしい記憶が、呼び覚まされそうになる。そんなものはないと知っていながら。
建物が、家具が、時計が、雑貨が、私を引き付けて離さなくなる。というより、私の目がそれらから離せなくなる。その当時の過去へ、引っ張られそうになるの。
時には、あたかも私がそこに存在してたであろう感

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純粋で無敵だった、あの頃

みんなはさ、10代って無敵だなとか言う。
その言葉にとても納得したのは大人になってから。
私たち、最強だったよな、あの頃。
学校帰りに友達とくだらない話して大笑いしながら帰路に着く。あの日の夕焼け。
初めての交換ノート。すぐ止まってたよね、なぜか分からないけど。
修学旅行の夜の空気。
始業式のピリついた体育館。
10代の期間は長い私の人生の中で極わずかなのに、涙が出そうなほどに眩しすぎる記憶で詰ま

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