不登校の子どもの中の学校を大切に
学校に行くのがつらい子どもたちでも,学校に対して抱いている感情は単純なものではありません。
ずっと学校に行けない・行かない子でも,学校が100%嫌いな子もいれば,そうでもない子もいます。
うちの息子は小学生当時,放課後に学校に行ったときは必ず教室の自分の机を確認し、懐かしそうな表情で撫でていました。唐突に「○○小学校はすごく歴史が古いんだ」とか「給食がおいしい」などと自分の学校を誇らしげに言うことがありました。
また,転校は絶対したくないと言い,最後まで○○小学校の生徒でいることにこだわりがありました。
一方で,学校に通う気はないし,全校集会はばからしいとも言っていました。
あれは何だったのだろう?
学校という制度は合わないし,そこへ再び行こうとは思わない。けれど自分が一時的にせよ通った場所は,やはり大切にしたかったのかもしれません。
子どもの中の学校の存在はいったいどういうものなのか,外からは計り知れないようです。
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不登校支援者の多くは,子どもの意志を尊重して,学校を休みたければ休めばいい,行きたくなったら行けばいい,という立場だと思いますが,中には学校に戻すことを目指す人や,アンチ学校的な人もいます。
学校に戻すこと目指すというのは,いかにも息苦しく感じられます。
一方で,アンチ学校というのも、本人も同じ考えならばいいですが、そうでない場合はどうかと思います。
あくまで子どもの意志が第一で、選択肢のひとつとして学校もあるし、フリースクールやその他の居場所もある、ということだと思うのです。
たとえ支援者の立場がアンチ学校であっても、子どもの前で安易に学校批判するのはいただけないことです。また子どもの在籍校の先生とはそれなりに良好な関係を維持してほしいと思います。
学校外の居場所から数か月で学校に戻る子や,学校とフリースクール等の居場所を行ったりきたりする子も案外多いものです。進学の節目に学校に戻る子どもや進学に向けて準備する子どもも多数います。
そういう子がどちらの場所でも安心して過ごせ,居場所と学校の間で葛藤を抱かないように気遣うのは当然のことでしょう。
子どもの「学校はいやだ」という気持ちに寄り添うということは必要ですが,それ以上に大人が「学校はいやだよね」というのは押し付けです。どうか学校も含めた選択肢から本人が選ぶことを,そっと後押ししてください。
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私も学校をとりまく制度に対しては疑問がありますが,個々の先生方の日々の努力には頭が下がる思いです。特にnote内の現役の先生方の記事からは、真摯に仕事へ向き合う姿を感じています。
子どもを取り巻く大人たちがゆるくつながり合い手を取り合えたら。
それが私の希望です。
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