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よかれと思う声かけや行動の怖さ

こんばんは。臨床心理士のさとうです。

本日は「よかれ」と思う行動の怖さについてお話ししていきたいなと思います。

このお話は臨床心理士だけではなく、他の援助職・支援職・そして親御さんや教育者の方にも幅広く当てはまるお話だと思いますのでぜひ最後まで読んでいただけましたら嬉しいです。

「よかれ」と思う行動

みなさんもカウンセリングをしているときや子育てをしているとき、友人の相談を聞いているときに「こうした方がいいんじゃない?」「こうするのがあなたのためだよ」「もっとこうしなよ」といった声かけをしたり、アドバイスをしてしまうことはあると思います。

では言われた相手はどのような反応をするのでしょうか。

「ありがとうそうしてみるね」「なるほど!そっか!解決しそうだよ」「○○さんさすがだね!」このようなプラスの反応が返ってくることもあれば・・・

「うるさい」「何がわかるの」「放っておいてよ」「そういうことじゃないの・・・」「それもわかるんだけど・・・」「・・・(無言)」

このようなネガティブな反応が返ってきたこともあったかもしれません。

声かけをした本人たちは「あなたのために言っているのにどうして・・・?」「せっかくアドバイスをあげたのに聞いてくれないなんてひどい」なんてことも思うかもしれません。

よかれ行動のリスク

大学院でも「よかれ」と思う行動は大変危険性があるという話をよく教授からされていました。

よかれと思う行動は「良い」と思っているからこそ「無意識に相手を傷つきかねない」ですし、言った本人も「傷つけていることに気づけない」という落とし穴があるのです。

また、「よかれ」と思う声かけや行動は相手のためであることを前提とすることもありますが、実はよくよく考えると自分のためというベクトルが働いていることが多いです。

自分が楽になりたいから

自分が気持ち良くなりたいから

優しいと思われたいから

相手よりも優位に立ちたいから

などそういった感情が隠れていたりします。

私たちは誰かと接するときに

「この行動は誰のための行動なのか」「自分のためではないだろうか」「本当に相手のための行動なのか」「エゴの押し付けになっていないだろうか」「こうしてほしいという強制感が働いていないだろうか」

などなど・・・考える必要があります。

この感覚はカウンセリングや相談を重ねていくと無意識に出てきてしまう危険性もありますので常に意識していきたいですよね

「よかれ」と思う行動や声かけを見直すためにも本日はこのnoteに記載させていただきました。私自身の自戒の意味も込めて・・・

それでは、また


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