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子供に冷たい空気感

アメリカは基本的に大人はみな子供に優しい気がする。(アメリカといっても私が住んでいるニューヨーク州)本当に子供大好きだからという人も多いだろうけど、なにか子供は守るべき存在であり、優しくするべきというような社会ルールのようなものが存在しているように感じる。子供に優しくできないような大人は大人失格とでもいうか。それはまぁ言い過ぎだとは思うが。私にはめちゃくちゃ冷たい対応をしてきた人でも、娘や息子にはにっこり笑いかけるという事がある。私にだってにっこりしてほしい。おばさんである私への態度と子供達への態度が違いすぎる!と毎回思う。
一方、日本では、大人にめちゃくちゃ冷たい態度をとる人も少ないが、それと同時に子供への態度はわりと冷たいなと感じた。色々な場面でそのように感じたのが、特に印象に残っている事がある。帰国時にどうしても朝の満員電車に乗らなくてはいけない日があった。子連れで満員電車に乗るのは周りからの冷たい視線も気になるし、子供が危なくないように守らないといけないし、とにかく色々嫌なのだが、どうしよもなかったので満員電車に乗る事にした。その時に驚いたのだが、ランドセルをしょったまだ小さな子供が乗り込んできても、大人はその子のために場所を空けてあげたりしなかった。その子の後ろからもギュウギュウと人が入ってきたが、特に誰も気に留める事はなかった。大丈夫?と声をかける人もいないし、場所をあける人もいない。満員電車の中では子供も大人も対等というような空気感。私が見たのは一度だけだし、ちょっと離れていたので、もしかしたらその後場所を空けてあげる人がいたのかもしれない。ただ、なんていうか、子供に冷たい社会の雰囲気のようなものを感じた。
私自身も日本にいた時は満員電車に乗っていたし、その他の人々と同じようにランドセルをしょった子供がいたとしても、特に何も感じることなく、いつも通りにしていたのだと思う。私も社会の雰囲気を作り出していた一人だ。
一度離れてみて、気がついた。日本は子供に対して厳しい国だと思った。(アメリカのニューヨーク州と比べて)社会全体の雰囲気として、子供には優しくしないと、子供だから大目にみよう、子供は皆で守っていかないと・・・のような空気感があまりない。日本人としてそれはなんかちょっとさみしいなと感じだ。外に向けてのおもてなし文化もいいけれど、日本にとって日本の子供はもっと大切なもののはずだ。

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