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多読多聴の楽しさ ツイートしてみた

※この記事はTwitterでツイートした内容に加筆修正したものです。そのためこのようなタイトルになっています。もとはコチラになります。またこの記事には続編があります。今回の記事で多読多聴に興味を持たれた方は、ぜひお読みください。具体的な方法論が書いてあります。



ということで、これまで私がどの様に洋書(児童書)の多読多聴を楽しんできたのかを、一応のマイルストーンである100万語を通過したので、その過程の試行錯誤も交えて話したいと思います。

まず最初に読み始めたのは『Nate The Great』です。対象年齢はネイティブの5,6歳だと思います。これまでそれなりに英語を学習してきた経験があったのと、ネイティブの5,6歳向けの本だということもあり、読み始める前は少し舐めていました。

読み始めてみるとなんか難しい。使われてる単語に馴染みのないものが結構混ざっているのです。ここで馴染みがない単語というのは人の動作や仕草を表す単語・日常単語です。

私の場合は大学受験や英検などのアカデミックよりの語彙とTOEIC等のビジネスよりの語彙に偏ってしまっていたようで、日常生活を送る上で当たり前に知っているべき単語がわからなかったのです。

この段階で正直「児童書難しい…やばい」と思いました。

でも安心してください。ここからが多読(たくさん読む)の良さなんです。単語帳は一度きりそのページだけですが、多読ではコーパスなんかを超越した、ガチの頻度で単語が現れます。

大事な単語は何度も何度も異なる文脈で登場するので、じわじわと知らなかった単語がわかるようになり、読み重ねるうちにどんどんその単語の奥深さが自分の体の中に入ってくるのです。

だから最初は分からなくとも、日常生活で本当に必要だったり、英語圏の文化として当たり前のことは、物語を読み進めて行くうちに自然と自分のものになる感じなんです。

『Nate The Great』は小さな男の子が探偵として、お友だちたちの抱える問題を解決していくお話なのですが、日常が舞台なので、日常的な語彙がとっても豊かでした。

このシリーズの後に読んだ『Magic Tree House』は兄妹2人の冒険物なのですが、2人のやりとりはごく普通の日常的に使うフレーズがほとんどなので、『Nate The Great』で覚えた単語も幾度となく登場するのです。

『Magic Tree House』の作者は『Nate The Great』を読み終えた人のために単語を選んで書いてくれたのかな?と思うほどでした笑

『Magic Tree House』は魔法のツリーハウスによって、毎度異なる時代と場所へ、主人公である兄妹が冒険に出るお話なのですが、これが英語圏の文化と語彙を学ぶ上でもとんでもなく有意義なんです。

私は言葉を学ぶことは文化を学ぶことであり、文化を学ぶことは言葉を学ぶことだも思っています。

『Magic Tree House』ではその文化と言葉をハラハラドキドキするストーリーを楽しみながら学ぶことができるのです。私は『Magic Tree House』の続編である『Magic Tree House Merlin Missions』までの全55巻を読みました。

日本人にはあまり馴染みがないけども、アメリカやイギリスの方なら当たり前のように知ってるべきであろうことをたくさん知ることができたと思います。

また『Magic Tree House』シリーズはアメリカの小学校の推薦図書にも選ばれているということもあり、巻数が進むにつれて使われる語彙のレベルや内容の深さが徐々に上がるように設計されているらしいのです。これは海外の読書レビューサイトで知りました。

これには納得で、続編の『Magic Tree House Merlin Missions』の最後の方では分からない単語がかなり増えてきてしまったのです。こうなってくると分からない単語をいちいち調べるのが大変になってきてしまいます。

そこで、それまでは紙の本で読んでいたために、わからない単語や使えそうなフレーズを見つけては付箋を貼って管理をしていのですが、このタイミングで紙の本を裁断&電子化する方向に変更しました。

ここから学習が加速します。

詳細は別途解説しますが、分からない単語をコピーすれば任意の辞書で定義を確認することができますし、ハイライトしておけば後でまとめて覚えることができるのってとっても楽なんです。

それからは知らない語彙があったとしても、サクサクと読み進めることができるようになりました。


ここで多読の三原則を紹介しておきます。

1 辞書は引かない

2 分からないところは飛ばす

3 合わないと思ったら投げる


私はこの原則の中で、1だけはあえてルールを破っています。

やはり多読だけでは語彙力の伸びが遅いことを実感したので、多読を英語学習のコアに置くには辞書を引いて、覚える仕組みを作るべきだと思うようになったのです。

大変と思うかもしれませんが、これによって、一気に多読多聴が英語学習スタイルの最善手に躍り出ると思っています。

お子さんだけや教育現場ではなかなか難しいと思いますが、環境を構築できる方は、AnkiやPC•タブレットを使った効率的な学習を採用するのが良いです。そうすれば多読多聴はまじで化けます

どう化けるのかというと、やはり単語帳ではなかなか学ぶことのできないような、日常生活では当たり前、ネイティブなら小さい頃から知っていて当たり前の単語やフレーズをとてもナチュラルな文脈で覚えることができるんです。

多読中に出会った単語やフレーズをハイライトしておき、それをAnkiに登録して、多読と並行させて覚えることによって、多読多聴が使える学習方法になると思います。

単語帳等で用意された例文よりも、楽しみながら読んでいる本の中での文脈で覚える単語やフレーズの方が、やっぱり印象に残るもんなんですよね。例えばこれは主人公の仕草だなとか、話のキーワードだなとかとか。。これらの積み重ねって大きいんです。

そんなこんなで続編の『Magic Tree House Merlin Missions』から電子化した多読は次の『A to Z Mysteries』にも適用しました。

『A to Z Mysteries』は3人の主人公が一つの街の中で起こる事件を次々に解決していくストーリーなので、語彙のバラツキはそこまでありません。ただ、その分日常生活で使われる語彙やフレーズがとても豊かなんです。

ナチュラルなフレーズが本当にたくさんあるので、それなりに語彙力が付いてきた私は、『A to Z Mysteries』に関してはAnkiに登録したほとんどが使えそうな日常フレーズになったぐらいです。

これはこれでやっぱりいいんですよね。ちょっと主語や目的語を変えればそのまま使える最高なフレーズのオンパレードになるんです。

日常フレーズってなかなか参考書では手に入りにくいですし、使うべき状況が大事だと思います。

洋書の中で見つけたフレーズはナチュラルなことはもちろん、一緒に使うべき場面もともに分かるんです。シチュエーションも一緒に覚えることができれば、最高ですよね。これはAnki等のメモ欄に書いておくと◎です。

そんな感じで『A to Z Mysteries』を読み終えたところで、私はシリーズものに飽きてきている自分に気が付きました。これが卒業するべきタイミングだなと思い、そこからはYL(読みやすさレベル)の低い本の中から興味のある本を次々に読み進めている感じです。

さすが市場が大きいだけあります、児童書なのに(児童書なのに…なんて言ったら失礼かもしれませんが)話がよく練られているので、大人でも十分に楽しむことができるんです。

もうここまできたら、英語”学習”なんていう概念じゃなくなっていると思います。ただ単に英語で楽しい物語を楽しんでいるだけ。身に付く語彙もフレーズも巻数が増すごとに徐々に増えていきますし、どんどんアメリカやイギリスの文化や常識も知るようになっているのです。

もう最近はアメリカの小学校や中学校がどんな雰囲気なのかもちょっとイメージ湧いてきてしまっています!

これって今後出会うであろう英語圏の方と話す上でとても役立つと思うんです!やはり英語力だけでな異文化を知っていることってとても大事だと思いますから。こればかりはペーパーやインタビューだけでは計ることはできないと思います。今後もさまざまなジャンルの本を読んで、知らない文化(言葉)を知りたいなと思います。

 

さてここからは、オーディオブックに関しても話しておきたいと思います。

これまで100冊以上の洋書(児童書)を読んできましたが、全てオーディオブックも一緒に聴いています。これは最高の選択でした。もし今後多読多聴を実践する方は是非セットでやってもらいたいと思います。

やっぱりリスニングって難しいんですよ。読むのは自分の理解できるスピードでいいんですけど、聴くときはこちらの理解スピードに合わせてくれません。だからオススメの方法はまず読んで、内容を理解した後に、オーディオブックを聴くことです。

内容が分かってないモノを聴いても理解できない箇所が多いでしょうから、聴き取れない自分ばかりが浮き彫りになって嫌になってしまうんです。

これはまさに多読多聴を始める前の私。だって聴いていて分からないのを聞き続けるのってめちゃくちゃつまらないじゃないですか?つまらないものは続かないですよ!

多読多聴は楽しんじゃっていいんです。というか楽しいという気持ちが、多読多聴におけるエンジンなんです!!

すでに読んで内容が分かっていて、単語の意味もわかっていると、やっぱり聴き取れるようになるんですよね。そうするとリスニングの楽しさがどんどん分かるようになります。

徐々にですが慣れてくると、受け身でもいい分リスニングって楽だなと思うようになってきます。いろんな作業の「ながら」で聴くことができますからね。

肩を張らずに薄い理解で何度も聴くスタイルでもいいんです。お気に入りのシーンを何度も聴くスタイルでもいいんです。確実に聴き取れる単語や範囲がどんどん増えていきます。こうなればしめたものです。

初めて聴く音声でいかに聴けるかの訓練もいいと思いますが、肩の力を抜いて、楽しみながらこうやってじわじわと音を拾えるようにすれば、不思議とどんどん聴き取れるようになるんですよ。

英語独特のリズム、リダクション等のポイントなど、徐々に耳が慣れます。これってたくさん聴いてみないと実感できないと思うのですが、本当にだんだんと分かるようになるもんです。そしてたくさん聴くためには楽しくないと続かないんです。

はい、そうです、楽しい内容の洋書をたくさん聴けばいいんですよ!だから多読多聴なんです!

多読多聴を続けていて実感したのは、簡単な英文の処理速度が圧倒的に速くなることです。

よく使われる英文法や単語、熟語、言い回しやフレーズなど、もう何十回、いや何百回と読み聴きしていくうちに、無意識に処理できるようになるのです。これが他の学習法と1番の差です。たくさんの洋書を読み聴きしていくにつれて、この無意識で処理できる英文のレベルが徐々に上がっていくのが実感できます。

一冊一冊では気が付かないのですが、久々に初期の頃に読んだ本とかを取り出して読むと面白いですよ。もう難しいところなんて一切ないと思えてきます。はじめて読んだときとは比べ物にならないぐらいに速く読めるようになっている自分に気がつくのです。

他の英語学習のアプローチだと、自分のできることより難しいことに挑戦することで、自分のできる最大限の力を上げていく感じになると思いますが、多読多聴は自分のできる”最低限の力”を上げるアプローチなんです。

でもこれって言語習得ではかなり有効だと思っています。だって、難しいフレーズや単語なんて、日常生活ではあまり使わないですし、洋書でもそこまで登場する頻度高くないですもん。

だったら、登場する頻度の高い語彙やフレーズを無意識に処理できる能力の方が、英語を運用する上ではめちゃくちゃ使えると思うんですよね。

多読多聴はそれが楽しみながらできてしまうんですよ。勉強という意識もないまま、異文化を理解しつつ、自然な文脈で単語やフレーズに触れられて、そのまま覚えれば場違いな表現になりにくい。つまらなかったら読むの辞めて、次の本を手にすればいい。めちゃくちゃ気が楽で楽しいです。


ちなみに途中からは紙の本にをスキャンしたPDFではなくて、🇺🇸Kindleストアで購入した洋書をKindle oasisで読んでいます。

Kindleの良さはWord Wiseという難しめな単語の上にワンフレーズで定義を表示してくれる点です。これがとっても便利。膨大な読み手からのフィードバックを使っているのか、ちょっど私の分からない単語ばかりがその対象になっているんです。ほんと膨大なデータってやつはすごいです。

こうなってくると、どんどん読むスピードが上がっていきます。しかも内容が面白いから頑張るんじゃなくて、自然と楽しんでいけるんです。

しかもTwitterには洋書好きな猛者たちがたくさんいるんです。もう読んでる本のレベルや数、ペースといったら恐ろしくてしょうがない。

ほんと純粋に英語の読み聴きを楽しんでいらっしゃる。彼ら彼女らから頑張ってるオーラは1ミリも感じません。本当に楽しそうなんです。それがとてもいいんですよ。

そんな猛者たちのやりとりや、ブログやレビューサイトを参考にするだけで、次に読む本とか簡単に見つかります。しかも多読多聴の初期は紹介してる方が多いので尚更です。

楽しい、情報も豊富、時代が進み効率的な学習も可能になった。令和の今だからこその英語の学び方だと思います。

もし今すぐにTOEICのスコアや英検の合格が必要ではない。という方は是非ぜひ多読多聴の世界に足を踏み入れてみてください。もしそうでないなら目的の資格試験の参考書に取り組むのがオススメです。これは間違いないです。TOEICの参考書なんて市場がデカイから優秀な本が山のようにありますので。

もし、多読多聴に興味はあるけど、本当に効率的に英語が学べるのか不安に思ってる方もいると思いますが、任せてください。そこもしっかり紹介できます。全て実験済みです!!

まず経験からわかったことは、電子書籍の方がオススメです。紙の本は猛者の特権です(笑)

やはり、ワンタッチで単語の意味が分かる電子書籍の存在は大きいです。多読多聴は徐々にレベルを上げるので、読み進めると語彙レベルも上がります。それに伴って未知の単語がなかなか減らないんです。しかも読むジャンルも異なりますからね。そのためにも語彙の調べやすさを重視しましょう!

お子さんの多読にはどうしても紙の本が良いと思う親御さんもいるかと思いますが、効率的に語彙やフレーズを身につけたい方は、紙の本の電子化かKindleでの購入をオススメします。


分からなかった単語や使えそうなフレーズを即座に抽出して、Ankiに登録して覚えるのが2022年最強の効率性をもつ学習法だと思います。

Ankiの使い方がわからないよという方には、分かりやすいサイトを紹介できます。さとけんさん(@satoken_toeic)のnoteを購読すれば今日からあなたもAnkiマスターです!本当にオススメです。使い始めたけどちょっと分からないとういう方は遠慮なく質問してください。


またさらに本気で効率的に語学を習得したいと思う方は、ふろむださん(@fromdusktildawn)の学習効率本がオススメです!世に存在する全ての学習方法に関する本を過去のものにしました。全5巻+Anki巻で¥8,600ですが、内容を理解した今、10万円だったとしても買います。そのぐらいの価値があります。


ここまで話したことで、洋書の多読多聴がとんでもない範囲をカバーしてくれていることに気がついたと思います。リーディング、リスニング、異文化への理解・知識、語彙力、会話フレーズ等。これが全て楽しみながらできるんですよね。ほんと多読多聴オススメです!!


さて、ここからは参考になる書籍やブログ等を紹介しておきます。

英語多読 すべての悩みは量が解決する!

多読とは?が全て分かります。この本を読んだ上であえてルール1の「辞書は引かない」を破っています。時代が変わりました。読みながらも簡単に辞書が引けますので。

この本に関しては、はむっちさんがnoteを書いているので、購入前に読むのがオススメです。


次にブログの紹介ですが、松井さん(@Matsuhiro)さんが経営するBrightureのブログの「英語学習法」というタグがとても参考になります。色々な記事を読んでみてください。


またTwitterで松井さんの過去のツイートに検索をかけて(from:Matsuhiro 多読)読むのもオススメです。かなり有意義なTwitterの使い方になります。Twitterはこうやって使いましょう。

 またmacha(@natively_fun)さんのブログ

もかなり参考になります。初中級者におすすめの本、洋書を読む上で役立つ情報が盛り沢山です。

ここで紹介した書籍やブログでもう多読多聴に関して知っておくべきことは網羅できちゃいます。あとはもう色々とムダに調べず、どんどん洋書を手にとって、実際に読んでみてください。読み進めて自分で試行錯誤して自分に合ったスタイルを見つけるのがとっても大事です。


きっと多読の存在を知っていたけれども、なかなか挑戦できていなかった方は情報と実践者の少なさ、その効果がどれほどなのかが不明確だったからだと思います。

だから私が実験して試行錯誤してみました。情報まとめました、効果あります!まぁ楽しくて「効果」なんて途中からどうでもよくなりますけどね!

もちろん、多読多聴は楽しむのがその原動力です。ただ効率的に英語力を高めたい気持ちも分かります。ですので、覚えたい単語やフレーズはしっかり調べて、Ankiで覚えてください。何度も繰り返しますが、これが多読多聴を英語学習法の最善手に押し上げる要因の一つになりますから。

最後まで読んでいただきありがとうございました。これからも私は多読多聴を続けて行きますので、なんでも質問してください。リプでもDMでも構いません。とんでもなくお節介な性格(笑)なので丁寧にお伝えします。



この記事の続編があります!この記事で多読多聴に興味を持っていただけた方に対して、具体的で効率的な方法論を提案させていただいております。また、すでに洋書を読んでいる方にも何かしら新たな発見があるかと思いますので、合わせて読んでいただけると嬉しいです。



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