壁
去る3月31日、2017年度最後の日。
困ったことが起きた。
私は何かに取り組む時にはプランBを用意する。
常にもしダメだった時、最悪の状態を見込んで
バックアッププラン、逃げ道の入り口の目星をつけておく癖がある。だからいつも安全地帯を見繕っておく必要があるし、周りをきょろきょろしながら前に突き進んでいた。そしてそのお陰か、運良くこれまで、行き詰まりを感じたことはなかった。
ところが、プランBを用意する間もなく、
突然目の前に分厚いコンクリの壁が
落ちてきて私の前に立ちはだかった。
面接官とわたし2人だけの密室。
10畳くらいだろうか?
真ん中のテーブルには面接官が1人
テーブルには私のレジュメとティッシュが1箱
そして突然質問が1つ
今のあなたはだれですか?
過去のことにも未来のことにも触れてはいけない。"今"ここにいるあなたは"誰か"という究極の質問。
面接官は私の言葉に一度も頷きもせず、顔色一つ変えず、30分間私は「自分がだれか」についてひとりで喋り続けなければなからなかった。
おしゃべりは得意
でもこの究極の質問に、言葉が詰まる。
幼い頃から、寝る前に、
死んだら自分はどうなる?とか、
小学生のときまだ3歳だったころの自分を思い出したりすることはあった。
でも今この瞬間、それらを考えている自分に意識を向けると、
わけがわからなくなった経験はあった。
"だれ"という問いは果たして自分に向けるものなのかしら?深刻に考え過ぎちゃったのかな…
自分はだれってむずかしい…。
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